「マガジン9」の連載「雨宮処凛がゆく」第337回を読んで、「戦争法制」のデタラメさについて、新たな点に気づかされました。
※「雨宮処凛がゆく」第337回「ホルムズ海峡封鎖で「餓死者、凍死者が」とか言うけど、もう充分出てるけど?? の巻」
安倍政権は、ホルムズ海峡での機雷掃海のために自衛隊を派兵する場合について、「日本への石油が断たれて、凍死者や餓死者が出る場合」「死者は出なくてもいい」などと、空想的な話をして、派兵の必要性を強調します。
※機雷掃海 定まらぬ前提 防衛相「国民に死者なくても」
しかし、雨宮さんはこう書きます。
「ホルムズ海峡が機雷で封鎖などされなくても、2011年時点で、この国で餓死したのは1746人。うち1701人が「栄養失調」、45人が「食糧の不足」を原因としている。この数字は、ここ数年ほぼ変わらない。日本は、1日あたり5人が餓死している国なのである」
「集団的自衛権行使のために利用される「餓死者」「凍死者」と、実際にその瀬戸際で苦しむ人を放置しているちぐはぐさ。ここにこそ私は、安倍政権の本質があるように思うのだ」
なるほど、と思いました。
「石油が断たれて、凍死、餓死」などという話は空想的ですが、その一方で、既に今の日本でも、餓死は現実に起きている問題なのです。
安倍政権は、そうした問題を放置するだけではなく、生活保護の削減などで、それを促進しているのです。
そちらには見向きもしないで、自衛隊の派兵ばかりに熱心な安倍政権は、「日本人の命」になど本当は大して関心はなく、派兵の口実でしかないのでしょう。
(by ウナイ)