ベネズエラ・ラテンアメリカ短報No.127
(2025.7.23 報告)
(第17回BRICSサミット 要約)
・ 7月6~7日、BRICSの第17回年次総会サミットが、今年の議長国であるブラジルのリオデジャネイロで行われた。創設国、新加盟国、パートナー国、あわせて21ヵ国の代表団が集結し、国連事務総長、国連世界保健機関(WHO)事務局長、世界貿易機関(WTO)事務局長、BRICS新開発銀行(NDB)総裁などを含む10人が特別ゲストとして招待された。 / 今回のサミットは、G7の対抗勢力、「ポスト西側」世界の誕生として歴史的な転換点をなすものであり、極めて大きな意義をもつものであった。採択された「リオデジャネイロ宣言」は、「包括的で持続可能なガバナンスのためグローバル・サウスの協力を強化する」と題され、126項目にわたって国際的な重要事項を包括的かつ詳細に論じている。 / グローバル・サウスは「待たない、行動する」という明確なメッセージを発し、今こそ「言葉を政策に変え」「政策を具体的な希望に変える」時だとされた。
・ 米ドルからの脱却を推し進め、その覇権を掘り崩すことは、今回のサミットの最重要課題のひとつであった。 / トランプは米ドルの覇権を掘り崩すBRICS諸国とそれに同調する諸国に新たな関税を課すと脅したが、BRICSは、それにひるむことなく対峙していこうとしている。また、米国の関税戦争を世界貿易の妨害として非難。 / BRICS諸国の貿易では新開発銀行(NBD)が中心的な役割を担い、国際取引の決済がSWIFT(ドルを基軸とする世界各国の銀行ネットワーク)を経由せずに行われる割合が急速に増加している。二国間決済システムによって各国通貨のシェアが急速に拡大。 / BRICS加盟国・パートナー国での大規模プロジェクトの資金調達もNBDによって可能に。
・ イスラエルによるガザでの大虐殺およびイスラエルと米国によるイラン攻撃を、国際法と国連憲章の違反として厳しく糾弾。 / イラク、リビア、ウクライナ、ガザなどの紛争において国連の解決力・行動力が欠如している下で、BRICSは、新たな世界秩序のための政治プロジェクトとして自らを位置づけている。 / イランへの攻撃では、BRICS加盟国への個別攻撃はBRICS全体への攻撃と同じであるとして、BRICS諸国の強い結束と連帯感が示された。 / BRICS諸国は、他国の領土に軍事基地を保有する国がなく、平和の擁護と軍備拡張競争の終結を求めている。それは、米国とEUの軍の撤退を求めるアフリカ諸国をはじめとする旧植民地・途上諸国を引き付けている。 / 同じ時に、NATO加盟諸国は、予算の5%を軍事費に充てるようにというトランプの要求を受け入れたが、それと好対照をなしている。
・ 国連安保理の改革要求では、「戦争を助長し奨励する国」が議席を保持し、ブラジルやインドのような国が議席を持たないことは容認できないと、ルーラ大統領が主張。インドのモディ首相がそれに同意し、中国とロシアが支持。 / また、「戦争とテロの文化」に打ち勝つ「持続可能な」世界の平和の追求において、ブラジル、インド、BRICS諸国が果たす役割が強調された。 / 国際通貨基金(IMF)や世界銀行の改革要求でも、植民地主義的な論理の下で活動することをやめ、新たな多国間ガバナンス体制を確立することが求められている。
・ 11月のCOP30でも議長国を務めるブラジルは、気候変動対策の議論の中で、先進国に気候資金の大幅な増額を要求した。 / 発展途上国での持続可能なプロジェクトへの資金アクセスの促進を目的とする「気候変動資金に関する枠組み宣言」が採択された。
・ 今回初めて参加したキューバが大きな注目を集めた。 / ディアス・カネル大統領は、国際法と国連憲章を無視して行動している米国が国連を「混乱と無力状態」に陥らせていることを厳しく批判し、BRICSの取り組みを「非常に感動的である」と述べ、「今日、BRICSは希望と同義である」としている。 【Granma(july 7, 2025)にディアス・カネル大統領の演説の紹介あり。】
・ AIのグローバル・ガバナンス原則を概説した宣言を承認。 / 西側諸国が独占する排他的な技術に警鐘を鳴らし、国家主権を尊重してグローバル・サウス諸国がAIに公平にアクセスできるように、国連主導のグローバルな枠組みが求められた。
・ BRICSの指導者たちと「BRICS人民評議会」などの人民運動との対話の場が設けられ、ブラジルの「土地なし農村労働者運動(MST)」が代表発言し、交流した。
【(2025年7月現在) BRICS創設国+新加盟国: ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ + エジプト、エチオピア、イラン、アラブ首長国連邦、インドネシア(+保留サウジアラビア) / パートナー国: ベラルーシ、ボリビア、キューバ、カザフスタン、マレーシア、タイ、ウガンダ、ウズベキスタン、ナイジェリア、ベトナム】
―― ―― ―― ―― ――
(第17回BRICSサミット)
Orinoco Tribune July 15, 2025 By Ben Norton – Jul 14, 2025
US Gov’t Is Very Afraid of BRICS and Dedollarization, Trump Insiders Reveal. That’s Why He’s Attacking Brazil
(米国政府はBRICSと脱ドル化を非常に恐れている、だからこそトランプはブラジルを攻撃しているのだ、とトランプの内部関係者が明かす)
「大統領はBRICSの脱ドル化の取り組みを見るたびに腹を立てている」と、スティーブ・バノンをはじめとするドナルド・トランプ大統領の側近たちは述べている。米国は、ブラジルを例示として見せしめにするため、多極的な世界と新たなグローバルな準備通貨を提唱するルーラ・ダ・シルバを罰する高関税の脅しをかけている。 / 西側諸国の企業メディアは、グローバル・サウス主導のBRICSについて、しばしば軽蔑的で見下した報道をしている。BRICSは「意味のない頭字語に過ぎない」と主張する記事を、「ブルームバーグ」(米国の大手総合情報サービス会社)は掲載した。 / しかしながら、こうした批判の多くは、実際にはコーピング・メカニズムであるように思われる。なぜなら、米国政府がBRICSの急速な成長を非常に恐れていることを示す証拠が積み重なっているからである。【コーピング・メカニズム: ストレスや苦痛に対処するための行動】 / 特にドナルド・トランプは、BRICSが米ドルの世界的支配に挑戦する可能性を恐れている。
【長文。既にとらえている内容とこれまでの経緯などが詳述されている。略】
Misión Verdad 14 Jul 2025 Ezequiel Ramoneda
Vietnam en los BRICS
(BRICSの中のベトナム)
6月13日、「BRICS+」の暫定議長としてブラジル政府は、ベトナム社会主義共和国を含む複数の国々を準加盟国として加盟させると発表した。これは、2024年10月に開催された第16回カザン・サミットで創設メンバーがBRICS拡大を決定して以来、最も新しい加盟国となった。 / トランプ政権は、BRICS加盟を米ドルの覇権に対する脅威と見なしている。12ヶ月足らずでBRICSの正式加盟国数は倍増し、参加国総数は4倍になった。 / この増加は、「BRICS+」をグローバル・サウスの新興経済国の真の代表へと変貌させることを目指していると言える。 / 「リオデジャネイロ宣言」は、「BRICS+」を、世界の政治・経済統治の基盤となっている西側主導の現行制度の改革のための地政学的プラットフォームとする、という意図を反映している。 / 創設メンバーは、ベトナムの国際舞台で高まる威信を考慮して加盟に同意した。 【ベトナムの歴史および国際的な諸関係についての叙述は省略。 / 最後はASEANとBRICSの関係強化について述べている。】
Orinoco Tribune July 12, 2025 By José Ramón Cabañas Rodríguez – Jul 10, 2025
The BRICS and Their Declared Enemies
(BRICSとその公然の敵対国)
2025年7月6~7日、BRICSとして知られる国々の第17回年次総会がリオデジャネイロで開催された。会議には、創設メンバー、新メンバー、準メンバーの合計21の代表団に加え、特別ゲストも出席した。これらの国々は、資料によって異なるが、世界人口の51%、世界の財・サービスの年間生産量の40%を占める。 / いわゆる西側諸国の企業メディアの多くは、この新たなBRICS会議の重要性について事前にほとんど説明せず、また別のグループはそれを重要でないと一蹴した。しかし、事実は彼らの考えが全く間違っていたことを証明した。 / 38ページ、126段落からなる声明が発表された。これは国際舞台における極めて重要な幅広い問題について得られた合意を反映していた。 / BRICS諸国は、他国の領土に自らの意志を押し付けるための軍事基地を保有しておらず、制裁をちらつかせたり、他地域の経済・社会体制の変革をもたらすための予算項目を設けたりもしていない。 / 上海に本部を置く「新開発銀行」は、債務者の資源を略奪するための強硬融資を行うことを主な目的としているのでもなければ、債権者による支配を主張しているわけでもない。それどころか、むしろ資金調達には資金の適切な活用を可能にする助言が伴う。 / 今日の世界において、この種の会議は、CELAC(ラ米カリブ諸国共同体)、OAU(アフリカ統一機構)、あるいは「G77プラス中国」の会合と同様に、疑いもなくユニークなものである。そう、私たちがここで言及しているのは、アメリカ合衆国も現在「欧州連合(EU)」と呼ばれている主要な植民地勢力も参加していない、多国間組織のことである。 / BRICS諸国が今回議論し合意したことは、NATOとトランプの哀れな会談のわずか数時間後に行われたため、より一層意義深いものとなったのかもしれない。軍事組織であるNATOの加盟諸国が、国民の社会福祉事業に必要な資金を既に不足させているにもかかわらず、予算の5%を軍事費に充てることを文句も言わず受け入れたのであった。 / キューバの代表団がBRICSのパートナーとして参加するのは今回が初めてである。キューバがこのような立場で参加したことは、多くの人にとって驚きだったかもしれない。なぜなら、キューバは大きな経済資源を有しておらず、多額の財政貢献をしたり世界のエネルギー消費パターンに影響を与えたりする力も持ち合わせていないからだ。しかし、歴史的事実が示しているのは、取るに足りない経済実績と重い債務を抱えるキューバが多くの人々によって受け入れられたということ、独立への貢献、医療資源の発展、多くの子どもたちへの無償教育への貢献を評価した人々や、地域紛争を乗り越えるためにハバナの斡旋や仲介の恩恵を受けた人々によって、あるいはキューバ国民が抵抗し、屈服せず、創造性を発揮し続ける能力をいまだに説明できない人々にも、受け入れられたということである。 / キューバ代表団のリオへの参加は、様々な経験と感動、そして驚きをもたらした。投資、融資、そしてプロジェクトが話題になる中で、「新開発銀行」総裁のジルマ・ルセフはキューバに恩義を感じていると述べた。 / インドのナレンド・モディ首相は、ソーシャル・メディアで、ディアス・カネル大統領との会談の感想を述べ、さらには、規模も政治的志向も異なる二国間で実現可能な、多種多様なイニシアチブの数々に対する確信を表明した。 / ドナルド・トランプは、米ドルの覇権に疑問を呈するBRICS諸国内外の全ての国に新たな関税を課すと脅した。 / おそらくワシントンの最大の懸念は、BRICS諸国が結集する経済的・政治的力量だけではなく、世界が彼らに対して抱くであろう認識にもあるのだろう。G7や欧州連合(EU)の理事会が、各国の社会基盤からますます乖離した支配層しか関与させられない現状において、BRICSは、主要都市からの旧ヨーロッパの軍撤退を求めるアフリカ諸国や、少なくとも国家主義的なプロジェクトで自国の主権を守ろうとする他の国々にとって、友好的な選択肢として映る。
Orinoco Tribune July 11, 2025 (Sputnik) By Pepe Escobar – Jul 9, 2025
Let the Sunshine In – What BRICS in Rio Really Delivered
(太陽の光を入れよう ― リオでのBRICSサミットが本当に実現したもの)
リオで開催された「BRICS 2025 サミット」は、あらゆる困難を乗り越え、まさに成果を上げた。 / 議長国ブラジルの今年の優先事項は、常に11月にアマゾンで開催されるCOP30でありBRICSではないということで、期待は低かった。 / しかし、正念場を迎えたBRICSは、全体として驚くべきカムバックを遂げた。リオに集まった南半球のビジネス界代表や外交官たちの感情は、ほとんど高揚感に満ちていた。 / その始まりは、130項目を超える最終宣言(草案)である【最終的に採択された宣言は126項目】。あらゆる主要課題を綿密に、かつ計算された節度をもって詳細に論じただけでなく、BRICSの特質である明確な人道的価値観を断固として打ち出し、1)経済・金融、2)新たな世界安全保障枠組みの構築、3)文化交流と人的交流という、3つの戦略的柱に焦点を当てている。そして、これらすべてが包括性と相互尊重という包括的な傘の下に位置づけられている。 / 「ポスト西側」世界の誕生 リオでは多くのハイライトがあった。主なポイントをいくつか紹介する。 / 1.NDB(上海に本部を置くBRICS銀行)は、2日間にわたる集中的な会合を経て、ついに中心的な役割を担うようになった。そして、このサミットで最も重要なトップとしての役割を担ったのは、ロシアのアントン・シルアノフ財務相だった。シルアノフ財務相は、NDBがSWIFTを経由することなく、BRICS加盟国およびパートナー国における大規模プロジェクトの資金調達での主要なプラットフォームとなる可能性があると発表した。 / 2.BRICSビジネス評議会は、ルーラ大統領とマレーシアのアンワル・イブラヒム首相によって開会され、まる1日かけて会合を開いた。アンワル首相は、バンドン精神と非同盟運動(NAM)の遺産—スカルノ、ネルー、周恩来—を、現在のはるかに強力なグローバル・サウスの復興の先駆けとして思い起こし、簡明な講演を行なった。 / 3.グローバル・サウス諸国によって、いくつかの分野において、国際関係における新たなシステムの輪郭が実際に構築されつつある。これは、ルーラ、ラブロフ、アンワルによるあらゆる主要な発言において明確に示されていた。リオで強力な陣営を占める中国の学者たちは、既にこれを「ポスト西洋」世界と定義している。 / 4.メディアの役割。リオと湾の向こう側ニテロイで真剣な議論が交わされた。キューバのディアスカネル大統領に直接届けられた「ニテロイからの手紙」には、巨大IT企業による画一的な報道に対抗し、BRICS諸国全体にわたる官民一体のメディア・ネットワーク構築に向けた具体的な方策が詳述されていた。 / リオでは、国連安全保障理事会とIMFの改革について、あらゆるレベルで盛んに議論が交わされた。 / 【中略】 / あらゆる議論において、BRICS諸国が自らの解決策を迅速に推進しなければならないという雰囲気が広がっていた。例えば、中国は、近々、質の高い新生産力に関する中国・BRICS研究センターを設立するとともに、BRICS諸国が産業と通信に関する知識を向上させるための奨学金制度も設立すると発表した。 / 上記のすべてから、ある必然性が生まれる。BRICS加盟国を個別に攻撃することは、BRICS全体を攻撃することと同じである。これは、混沌の帝国によるイラン核開発計画への爆撃に対する合意に基づく反応に既に反映されている。イランのアラグチ外相がリオを訪れ、同僚たちの連帯感を得ることは極めて重要だった。 / 【中略】 / ラブロフ外相は的確に指摘した。「いわゆる西側先進国が主導的な役割を担うというグローバリゼーションの伝統的なパラダイムは、もはや過去の遺物になりつつある」と。
Plensa Latina (Voces del Sur Global) julio 8, 2025
Sur Global levantó su voz en Brasil (+Fotos)
(ブラジルでグローバル・サウスが声を上げた)
地政学的な不確実性、気候変動危機、世界的な不平等の蔓延の中、7月6日と7日に開催された第17回BRICSサミットは、ブラジルのリオデジャネイロから明確なメッセージを発信した。グローバル・サウスは、待たない、行動する、と。 / ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカによって設立されたBRICSは、今回初めて11カ国の正式加盟国と10カ国の準加盟国が出席し、さらに10人の国際オブザーバーを招集した。 / グローバル・サウスを主人公とする新たな地球秩序への道筋を模索する、白熱した議論、政治的な行動、演説が繰り広げられた。 / この会合には、国連(アントニオ・グテーレス事務総長)、世界保健機関(テドロス・アダノム・ゲブレイェスス事務局長)、世界貿易機関(ンゴジ・オコンジョ・イウェアラ事務局長)、およびジルマ・ルセフ新開発銀行(NDB)総裁などが出席した。 / 主催国であるブラジル大統領は、国際通貨基金(IMF)、世界銀行、国連安全保障理事会などの機関が植民地主義的な論理の下で活動することをやめ、新たな多国間ガバナンス体制を確立するよう呼びかけた。 / 平和擁護の議論も行われた。ルーラ大統領は、グローバル・サウス諸国が外国紛争の影響を受けていることを指摘し、軍備拡張競争の終結を求めた。 / 地球が第二次世界大戦以来最も不安定な時期を経験しており、好戦的な行動が蔓延し、正当な仲裁機関が存在しないことを認めた。「こうした戦争を未然に防ぐための模範となるべき国連安全保障理事会が、まさにその促進者となっている」とルーラ大統領は述べた。 / また、イラク、リビア、ウクライナ、ガザ地区といった紛争において、国連の信頼性が失われ、行動力も欠如していることに疑問を呈した。 / ブラジルにとって、このサミットは、グローバル・サウス諸国の仲介者として、世界で果たしたい新たな役割を示す機会となった。 / リオ会議は、単なる国家元首のためのフォーラムではなく、意欲と配慮を兼ね備えた新たな南南外交の再活性化のプラットフォームとなった。 / 今こそ、言葉を政策に変え、その政策を何百万人もの人々にとっての具体的な希望へと変えることが課題となっている。グローバル・サウスは声を上げており、今回はその反響を無視することはできない。
teleSUR July 8, 2025 Hour: 2:36 pm
Lula and Modi Call for Brazil and India to Join UN Security Council
(ルーラ大統領とモディ首相、ブラジルとインドの国連安全保障理事会への加入を求める)
ルーラ大統領は、共同記者会見で、主要新興国フォーラムの議題の中心的課題である国連安全保障理事会をはじめ、あらゆる多国間機関の改革が緊急に必要であるという確信を改めて表明した。 / ルーラ大統領は、ブラジルとインドは「平和の推進者」として「気候変動との闘いにおいても結束している」と述べ、今年11月にアマゾンの都市ベレンで開催されるCOP30の議長国としてのブラジルの役割を導く精神を共有していると述べた。 / ルーラ大統領は、国連改革、特に安全保障理事会改革を進める必要性を改めて強調し、「戦争を助長・奨励する国」が議席を保持している一方で、「ブラジルやインドのような国が議席を持たないことは容認できない」と主張した。【ルーラ大統領の主張を中国とロシアが支持した。】 / モディ首相は、ルーラ大統領の意見に同意し、ブラジル、インド、BRICS諸国が「戦争とテロの文化」に打ち勝つ「持続可能な」世界の平和の追求において果たす役割を強調した。
teleSUR July 8, 2025 Hour: 11:19 am
BRICS Countries Approve Principles for Global AI Governance at Rio de Janeiro Summit
(BRICS諸国、リオデジャネイロ・サミットでAIのグローバル・ガバナンス原則を承認)
リオデジャネイロで開催されたサミットにおいて、BRICS加盟国は、AIのグローバル・ガバナンス原則を概説した宣言を承認した。 / この宣言は、グローバル・サウスのAIに関するビジョンを反映し、以下の10のガバナンス原則を掲げている。 / 1)イノベーションと持続可能性: AIは、持続可能な開発に重点を置き、生産性と生活の質の向上を促進すべきである。 2)包括的な国際ガバナンス: BRICS諸国は、国家主権を尊重し、グローバル・サウス諸国のニーズを優先する、国連主導のグローバルな枠組みを支持する。 3)倫理的かつ非軍事的な利用: BRICS諸国は、国内法および国際基準に準拠した、責任あるAI開発を推進する。 4)技術主権: 各国は、独自の規制を策定し、データを保護し、デジタル経済を強化すべきである。 5)公平なアクセス: データ・ガバナンスは、公正、安全、かつ包括的であり、発展途上国がAIに公平にアクセスできるよう確保されなければならない。 6)オープン・サイエンス: BRICS諸国は、小規模経済圏に対する障壁の撤廃を含め、アクセスしやすい国際モデルと標準を支持している。 7)公共サービス: AIは、デジタルインフラ、医療、教育、環境保護を支援し、同時に不平等の削減にも貢献すべきである。 8)労働者の権利と教育: AI技術は、ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい労働)基準を尊重し、デジタル・リテラシーと批判的思考力を重視した教育に統合されるべきである。 9)包括的なシステム: AIシステムは、透明性があり、偏見がなく、人間の監督下にあり、文化的多様性を尊重するものでなければならない。 10)セキュリティと規制: AI開発は、安全性を最優先し、悪意のある利用を防止し、責任ある規制のための国際的な協力に基づいて行われなければならない。
junge Welt 2025.7.8
Gipfel in Rio de Janeiro BRICS gegen Dollar
(リオデジャネイロ・サミット BRICS対ドル)
サミットの中心は米ドルの放棄。ホワイトハウスは支援国に対し追加関税をちらつかせている。 / リオデジャネイロで開催されたBRICSサミットは、世界の地政学的再編における新たな段階を象徴するものだ。南半球の主要国は、西側諸国が支配するG7への対抗勢力として、自らを自信に満ちた姿勢で示し、多極的な世界秩序形成へのコミットメントを再確認した。ブラジルのルーラ・ダ・シルバ大統領は、7月6日の会議開会にあたり、米国とその同盟国を痛烈に批判した。 / 「ルールに基づく秩序は死に絶え、平和的な紛争解決のメカニズムも死に絶えてしまった」とルーラ大統領は述べた。彼は、イスラエルによるパレスチナ戦争と、BRICS加盟国イランに対するイスラエルと米国による攻撃を、国際法違反として非難した。また、NATOが最近軍事力を強化する決定を下したことは南半球への打撃だと批判した。 / 西側諸国にとって、平和よりも戦争に投資する方が常に容易なようだとルーラ大統領は述べた。「イスラエルがガザで行なっているジェノサイド、そして飢餓を戦争の武器として利用することで無実の人々が命を落としていることに、私たちは無関心でいてはならない」と付け加えた。 / 重要な問題は米ドルからの脱却であった。BRICS諸国の貿易における各国通貨のシェアは急速に拡大しており、2024年までにロシアだけでもBRICS諸国との取引の90%が米ドルなしで決済されるようになっている。インド、中国、イランも二国間決済システムを拡大している。 / もう一つの重要な問題は、人工知能(AI)へのアクセスだった。BRICS諸国はこれに大きな可能性を見出しているが、西側諸国が独占する排他的な技術には警鐘を鳴らしている。 / こうした結束にもかかわらず、BRICS内には緊張関係も存在する。中国とインドの地政学的戦略上の利益はしばしば正反対であり、多くの加盟国では社会的不平等が現実となっている。しかしながら、政治体制や文化を超えた協力への意欲は依然として中心的な要素である。インドは2026年の議長国を務める。その他30カ国以上が加盟に関心を示している。このように、BRICSは西側諸国に対する経済的なカウンター・ウェイトとしてだけでなく、新たな世界秩序のための政治プロジェクトとしても自らを位置づけている。
Peoples Dispatch July 07, 2025 by Abdul Rahman
In 17th BRICS Summit, members reiterate commitments to multilateralism and international law
(第17回BRICSサミットで、加盟国は多国間主義と国際法へのコミットメントを再確認)
BRICS諸国の首脳は、7月6日~7日、第17回サミットのためブラジルのリオデジャネイロに集結した。サミットにおいて、BRICS諸国は、関税戦争によって世界貿易を妨害しようとする米国の試みを非難した。サミットで採択された共同宣言の中で、より公平な世界秩序の構築に向けて、多国間フォーラムと国際法の強化を呼びかけた。 / 「包括的で持続可能なガバナンスのためグローバル・サウスの協力を強化する」と題された共同宣言(「リオデジャネイロ宣言」)が7月6日に採択され、政治・安全保障、経済・金融、文化・人的交流といった分野におけるBRICS加盟国間の協力強化を訴えた。 / 共同宣言には、BRICS首脳による126項目のコミットメントが盛り込まれており、相互貿易、科学技術協力、気候変動対策協力などを強化する決意も含まれている。 / 多極化と代表性 共同宣言において、BRICS諸国は、「平和の促進、より公正で代表性の高い国際秩序の確立、活性化され改革された多国間システムの構築、持続可能な開発および包括的な成長」に向けた戦略的パートナーシップを強化することで合意した。 / グローバル・サウスが世界における「前向きな変化の推進力」であることを確認し、「貿易を歪め、WTOルールに違反する一方的な関税措置および非関税措置の増加に対し、深刻な懸念」を表明した。 / 「一方的な強制措置」や制裁措置への共同の反対を改めて表明し、これらを国際法に違反するものとして非難した。これらの一方的な措置は、対象国の人々の基本的人権を侵害し、発展の機会を奪い、特に最も脆弱で貧困な層に悪影響を及ぼすと指摘した。 / また、IMFおよび世界銀行における新興国および発展途上国向けの出資枠の拡大に取り組むことで合意した。これらの出資枠は「世界経済における各国の相対的な地位」を反映すべきであり、現在のように西側先進国に有利であってはならないと要求した。 / 共同宣言は、また、「グローバルAIガバナンス」における協力を求め、そのような動きは「潜在的なリスクを軽減し、グローバル・サウスを含むすべての国のニーズを満たすものでなければならない」と主張した。 / 共同宣言は、社会的に決定的な疾病の撲滅に向けた国際協力と連帯を強化することにより、グローバルな保健ガバナンスを求めた。飢餓と貧困がこれらの疾病の根源であると特定し、その撲滅に向けた協力強化を誓約している。 / 世界的な紛争と戦争 BRICS諸国は、先月行われたイスラエルと米国のイラン国内への軍事攻撃を全会一致で糾弾し、「国際法と国連憲章違反」と非難した。 / イランの核施設への攻撃は国際原子力機関(IAEA)の関連決議に違反していると指摘し、「武力紛争下においても、人々と環境を危害から守るため、核の保障措置、安全、そして安全保障は常に確保されなければならない」と要求した。 / また、イスラエルによるガザ地区のパレスチナ人に対する継続的な戦争と侵略を糾弾した。共同宣言は、「我々は飢餓を戦争手段として利用することを含む国際人道法(IHL)のあらゆる違反を糾弾する」と述べ、イスラエルによる「人道支援の政治化または軍事化」の試みも糾弾した。 / 共同宣言は、また、イスラエルに対し、レバノンとの停戦協定の度重なる違反をやめ、「レバノン全土から占領軍を撤退させる」よう要求。 / シリア、スーダンおよび世界の他の地域における和平努力への支持を表明し、地域および国内での取り組みの必要性を強調。 / ルーラ大統領は、最初の演説で、NATOが防衛費をGDPの5%に増額するという決定を下したことはグローバル・ノースの優先順位の誤りを示していると述べた。
Plensa Latina (Voces del Sur Global) julio 7, 2025 12:50 am
Movimientos populares tendrán un espacio inédito con los líderes del BRICS
(BRICSの指導者たちとの間で、人民運動が前例のない対話の場を持つ)
BRICSの歴史上初めて「BRICS人民評議会」に組織された人民運動は、自らの政策課題をBRICS諸国の首脳陣に直接提示する公式の場を持つことになる。 / 「土地なし農村労働者運動(MST)」全国調整委員会のジョアン・ペドロ・ステディールが「BRICS人民評議会」を代表して発言する。同氏には、南アフリカ顧問のレイモンド・マタラとロシア顧問のビクトリア・パノバが同席する。 / 議長国ブラジルは、「人民評議会」に加え、「BRICS女性企業経営同盟(Alianza Empresarial de Mujeres BRICS)」と「BRICS企業経営評議会(Consejo Empresarial BRICS)」にも参加の場を設けた。
Granma july 7, 2025 09:07:14 Author: Presidency of the Republic
The commitment of BRICS countries to building a fairer and more inclusive international order is inspiring
(より公正で包括的な国際秩序の構築に向けたBRICS諸国のコミットメントは大変鼓舞されるものである)
キューバ共産党中央委員会第一書記兼共和国大統領ミゲル・マリオ・ディアス=カネル・ベルムデスによる、2025年7月6日、ブラジル・リオデジャネイロで開催された第17回BRICSサミットにおける演説 / 【以下、演説の内容】今日、BRICSは希望と同義である。80年前、紛争解決の手段として戦争を阻止するために設立された国連は、少数の傲慢さによって混乱と無力状態に陥った。しかし、多国間主義がそこから救われるという希望は、南半球が半世紀以上にわたり求めてきた抜本的な改革を緊急に必要としている。 / 80年以上の歴史を持つこの組織(国連)は、危険なまでに分裂し、多国間主義の漸進的浸食によって深刻な脅威にさらされている。これは国際平和と安全保障にとって大きなリスクとなっている。 / 米国政府は、その疑う余地のない軍事力、経済力、金融力など、道徳力を除くあらゆる力を行使し、乱用し、国際法と国連憲章の原則と規範を常に完全に無視して行動している。様々な国際機関やフォーラムから脱退し、領土の奪取と併合の計画を宣言し、至上主義的な思想を正当化し推進し、大規模で暴力的かつ人種差別的な移民追放を実行し、野心的で偽りの地政学的利益をもはや隠そうともしていない。 / これは、イスラエル政府によるイランへの最近の侵略を支持し、3つの核施設への爆撃によってペルシャ国家であるイランに直接攻撃を仕掛けたのと同じ国である。 / キューバは、イスラエルの侵略に直面し、イラン・イスラム共和国の国民と政府への連帯を改めて表明するとともに、米国による攻撃を強く糾弾する。これらの行為は、国連憲章および国際法の明白な違反であり、核兵器不拡散条約の重大な違反に当たるからである。 / 私たちは、また、パレスチナの人々に対する継続的なジェノサイドについても、改めて強く糾弾する。このジェノサイドは、イスラエルが米国の恒久的な政治・軍事・財政支援を得て行なっているものである。米国政府はシオニスト政権の不処罰を保証し、反民主的な拒否権によって国連安全保障理事会の行動を妨害している。 / イスラエル・パレスチナ紛争の包括的、公正かつ永続的な解決は、国際関係にとってこの微妙な時期に中東地域に平和をもたらすための不可欠な前提である。 / 上述の脅威的なシナリオに直面して、BRICSが台頭しつつある。その加盟国とパートナーは、発展段階において大きく異なり、不平等ではあるものの、平和、対話、相互尊重、協力、連帯という共通の理想を推進しながら前進している。 / より公正で包括的な国際秩序の構築に向けたこのグループの取り組みは、非常に感動的である。この取り組みなくしては、私たち全員が当然享受すべき持続可能な開発は達成できないだろう。そして、この開発は、何世紀にもわたる植民地主義と新植民地主義によって負わされた未開発の呪縛に縛られた国々にとって、非常に長らく遅れてきたものである。 / この取り組みにおいて、現在の国際金融構造と、南半球諸国の排除と搾取を永続させるために設計された不透明で非民主的な制度を、根底から改革することが急務である。 / 人工知能(AI)のより包括的で民主的なガバナンスも、また、不可欠な前提であり、すべての国がその恩恵を受けられるよう保証し、平和と国際法に反するAIの利用を回避する必要がある。 / 現在および将来の世代は、社会正義が実現し、文化、民族、宗教の多様性が尊重され、科学技術への民主的なアクセスが確保される、平和で安全な世界に生きる権利を有する。それは、政治化や二重基準にとらわれることなく、あらゆる人々のあらゆる人権が実現可能であり、協力に基づき、各国が自らの政治、経済、社会体制を選択する権利を尊重され、外部からの干渉を受けない世界である。国際法に反する、残酷な封鎖や一方的な強制措置のない世界である。 / 60年にわたる経済封鎖が外国の法律に転換され、社会的爆発を誘発するという唯一の公然たる目的をもって繰り返し強化されてきた後に、キューバは、今日、国際法に反する新たな帝国主義的傲慢行為に直面している。 / 私たちは、歴史的な封鎖に加え、大統領覚書によって国の完全な経済的窒息を狙った新たな強制措置が追加されたというニュースを携えて、このサミットにやって来た。この覚書は、キューバの運命を誰がどのように導くべきかを決定するのは帝国主義であるという、かつての帝国主義的な主張を改めて示している。しかも、すべてはいわゆる民主主義の名の下に! / 歴史上最大の強国による、長期にわたる、残酷で組織的な経済・商業・金融封鎖の下で社会開発計画を築かなければならなかった国は、他に類を見ない。 / 封鎖は攻撃・侵略行為であり、その侵略的な域外適用はすべての国の主権を毀損する。その目的は過去に根ざしており、意味も正当性もなく、停止されなければならない。 / 21世紀において、キューバをテロ支援国家に不当かつ恣意的に指定するような、根拠のない基準に基づく一方的な記載や認証は許されない。それは、封鎖を世界中に拡大するものである。米国には、キューバやその他の国をそのように認証する道徳的権限も国際的な権限もない。 / 人類が共通の課題に立ち向かうためには、封鎖や偽りの優越主義、支配と搾取への欲望は必要ない。人類が生き残るために切実に必要としているのは、正当な違いをよりいっそう尊重し、さらなる対話、協力、そして統合を深めることである。 / 平和共存を保証し、すべての人々にとって持続可能で公平かつ包括的な発展を促進するためには、多国間主義への確固とした新たな取り組みが緊急に求められている。したがって、BRICS諸国を育成し強化することは急務である。 / 私たちは、貢献し学ぶという崇高な志をもってBRICSに加わることを光栄に思います。
teleSUR July 6, 2025 Hour: 7:43 pm
President Putin at BRICS Summit: The Unipolar System of International Relations Is Becoming a Thing of the Past
(プーチン大統領、BRICSサミットで演説: 一極的な国際関係システムは過去のものになりつつある)
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、7月6日にリオデジャネイロで開幕した第17回BRICSサミットで、ビデオ会議方式で演説し、「自由主義的なグローバリゼーション・モデルは時代遅れになりつつある」と強調した。
teleSUR July 6, 2025 Hour: 11:49 am
7 Essential Insights from the Rising BRICS Summit 2025: A Critical Call for Global Peace and Reform (台頭するBRICSのサミット2025から7つの重要な洞察: グローバルな平和と改革への緊急の呼びかけ)
「BRICSサミット2025」が、7月6日、リオデジャネイロで正式に開幕した。これは、南半球の集団的な発言力と協力にとって極めて重要な瞬間である。各国首脳、外相、高官級代表が出席したこのサミットは、より包括的で持続可能な世界秩序の形成におけるBRICSの影響力の高まりを強調するものである。ブラジルのルーラ・ダ・シルバ大統領は、国際紛争と不平等が続く中で、グローバル・ガバナンスの緊急改革と平和への揺るぎないコミットメントを訴える力強い就任演説を行い、このサミットの基調を固めた。 / 「BRICSサミット2025」におけるルーラ大統領のグローバル・ガバナンス改革と平和への緊急提言 「BRICSサミット2025」の開会式で、ルーラ大統領は、世界平和の実現に不可欠な手段として、団結と対話を強調した。ルーラ大統領は、加盟国に対し、ロシア・ウクライナ紛争の終結に向けた継続的な外交努力を支持するよう呼びかけ、NATOの介入によって紛争が悪化していると批判した。また、イスラエルによるガザ占領を非難するとともに、この人道危機における米国をはじめとする帝国主義諸国の共謀を強調した。 / ルーラ大統領は、また、貧困と世界的な格差の拡大との闘いに優先的に資源を投入すべき時期に、NATOが最近軍事費を増額することを決定したことにも深い懸念を表明した。さらに、BRICS諸国による国連の強化と安全保障理事会改革の努力を称賛し、現在の国連はもはや今日の世界の勢力均衡を反映していないと指摘した。 / 拡大するBRICS: 新メンバーと影響力の拡大 【略】 / BRICSの経済的・人口的影響力 【略】 / グローバル・サウスの世界情勢における主役としての役割 【略】 / 結論: 包括的で持続可能な世界協力への転換点 リオデジャネイロで開催される「BRICSサミット2025」は、グローバル・サウスの協力を強化し、グローバル・ガバナンスの改革を推進し、地政学的緊張が高まる中で平和を促進するための決定的なフォーラムとなる。
teleSURtv.net 6 de julio de 2025 Hora: 10:53
Lo que está en juego en la actual cumbre del BRICS 2025
(現在の「BRICS 2025サミット」で問題になっていること)
制度的枠組み、新たな金融構造、新規加盟国の参加、そして複雑な世界地政学的状況が、第17回BRICSサミットの議題を特徴づけている。 / ドナルド・トランプ米大統領による貿易戦争と中東・ウクライナ紛争による緊張が高まる中、BRICSは、7月6日リオデジャネイロで、加盟国が11カ国に拡大して以来初のサミットを開催した。 / 2025年7月6~7日、リオデジャネイロで開催される第17回BRICSサミットには、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ、イラン、サウジアラビア、エジプト、エチオピア、アラブ首長国連邦、インドネシアの11の常任メンバー国が初めて一堂に会する。 / 脱ドル化から気候正義、国際金融システム改革、文化協力に至るまで、BRICSは国際舞台において結束力のある、新たなプレーヤーとしての地位を確立しようと努めている。 / 特筆すべき点として、「BRICS人民評議会」を通じて民間の団体が初めてサミットに参加することになる。【以下、詳細略】
teleSUR July 6, 2025
Cuba Joins BRICS Summit in Brazil: A Proven Step Toward Global South Solidarity and Sovereignty (キューバがブラジルでのBRICSサミットに参加: グローバル・サウスの連帯と主権に向けた確かな一歩)
ディアス=カネル大統領は、リオデジャネイロで開催される第17回BRICSサミットに準加盟国としてキューバが参加することを発表した。これは、南南協力とグローバルな多極化における歴史的な節目となる。 / キューバの準加盟は、2024年10月のカザン・サミットで合意され、今年正式に承認された。これは、数十年にわたる経済封鎖と外部からの圧力の中でのキューバの回復力に対する国際的な評価を象徴するものである。
(2025.7.23 報告)
(第17回BRICSサミット 要約)
・ 7月6~7日、BRICSの第17回年次総会サミットが、今年の議長国であるブラジルのリオデジャネイロで行われた。創設国、新加盟国、パートナー国、あわせて21ヵ国の代表団が集結し、国連事務総長、国連世界保健機関(WHO)事務局長、世界貿易機関(WTO)事務局長、BRICS新開発銀行(NDB)総裁などを含む10人が特別ゲストとして招待された。 / 今回のサミットは、G7の対抗勢力、「ポスト西側」世界の誕生として歴史的な転換点をなすものであり、極めて大きな意義をもつものであった。採択された「リオデジャネイロ宣言」は、「包括的で持続可能なガバナンスのためグローバル・サウスの協力を強化する」と題され、126項目にわたって国際的な重要事項を包括的かつ詳細に論じている。 / グローバル・サウスは「待たない、行動する」という明確なメッセージを発し、今こそ「言葉を政策に変え」「政策を具体的な希望に変える」時だとされた。
・ 米ドルからの脱却を推し進め、その覇権を掘り崩すことは、今回のサミットの最重要課題のひとつであった。 / トランプは米ドルの覇権を掘り崩すBRICS諸国とそれに同調する諸国に新たな関税を課すと脅したが、BRICSは、それにひるむことなく対峙していこうとしている。また、米国の関税戦争を世界貿易の妨害として非難。 / BRICS諸国の貿易では新開発銀行(NBD)が中心的な役割を担い、国際取引の決済がSWIFT(ドルを基軸とする世界各国の銀行ネットワーク)を経由せずに行われる割合が急速に増加している。二国間決済システムによって各国通貨のシェアが急速に拡大。 / BRICS加盟国・パートナー国での大規模プロジェクトの資金調達もNBDによって可能に。
・ イスラエルによるガザでの大虐殺およびイスラエルと米国によるイラン攻撃を、国際法と国連憲章の違反として厳しく糾弾。 / イラク、リビア、ウクライナ、ガザなどの紛争において国連の解決力・行動力が欠如している下で、BRICSは、新たな世界秩序のための政治プロジェクトとして自らを位置づけている。 / イランへの攻撃では、BRICS加盟国への個別攻撃はBRICS全体への攻撃と同じであるとして、BRICS諸国の強い結束と連帯感が示された。 / BRICS諸国は、他国の領土に軍事基地を保有する国がなく、平和の擁護と軍備拡張競争の終結を求めている。それは、米国とEUの軍の撤退を求めるアフリカ諸国をはじめとする旧植民地・途上諸国を引き付けている。 / 同じ時に、NATO加盟諸国は、予算の5%を軍事費に充てるようにというトランプの要求を受け入れたが、それと好対照をなしている。
・ 国連安保理の改革要求では、「戦争を助長し奨励する国」が議席を保持し、ブラジルやインドのような国が議席を持たないことは容認できないと、ルーラ大統領が主張。インドのモディ首相がそれに同意し、中国とロシアが支持。 / また、「戦争とテロの文化」に打ち勝つ「持続可能な」世界の平和の追求において、ブラジル、インド、BRICS諸国が果たす役割が強調された。 / 国際通貨基金(IMF)や世界銀行の改革要求でも、植民地主義的な論理の下で活動することをやめ、新たな多国間ガバナンス体制を確立することが求められている。
・ 11月のCOP30でも議長国を務めるブラジルは、気候変動対策の議論の中で、先進国に気候資金の大幅な増額を要求した。 / 発展途上国での持続可能なプロジェクトへの資金アクセスの促進を目的とする「気候変動資金に関する枠組み宣言」が採択された。
・ 今回初めて参加したキューバが大きな注目を集めた。 / ディアス・カネル大統領は、国際法と国連憲章を無視して行動している米国が国連を「混乱と無力状態」に陥らせていることを厳しく批判し、BRICSの取り組みを「非常に感動的である」と述べ、「今日、BRICSは希望と同義である」としている。 【Granma(july 7, 2025)にディアス・カネル大統領の演説の紹介あり。】
・ AIのグローバル・ガバナンス原則を概説した宣言を承認。 / 西側諸国が独占する排他的な技術に警鐘を鳴らし、国家主権を尊重してグローバル・サウス諸国がAIに公平にアクセスできるように、国連主導のグローバルな枠組みが求められた。
・ BRICSの指導者たちと「BRICS人民評議会」などの人民運動との対話の場が設けられ、ブラジルの「土地なし農村労働者運動(MST)」が代表発言し、交流した。
【(2025年7月現在) BRICS創設国+新加盟国: ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ + エジプト、エチオピア、イラン、アラブ首長国連邦、インドネシア(+保留サウジアラビア) / パートナー国: ベラルーシ、ボリビア、キューバ、カザフスタン、マレーシア、タイ、ウガンダ、ウズベキスタン、ナイジェリア、ベトナム】
―― ―― ―― ―― ――
(第17回BRICSサミット)
Orinoco Tribune July 15, 2025 By Ben Norton – Jul 14, 2025
US Gov’t Is Very Afraid of BRICS and Dedollarization, Trump Insiders Reveal. That’s Why He’s Attacking Brazil
(米国政府はBRICSと脱ドル化を非常に恐れている、だからこそトランプはブラジルを攻撃しているのだ、とトランプの内部関係者が明かす)
「大統領はBRICSの脱ドル化の取り組みを見るたびに腹を立てている」と、スティーブ・バノンをはじめとするドナルド・トランプ大統領の側近たちは述べている。米国は、ブラジルを例示として見せしめにするため、多極的な世界と新たなグローバルな準備通貨を提唱するルーラ・ダ・シルバを罰する高関税の脅しをかけている。 / 西側諸国の企業メディアは、グローバル・サウス主導のBRICSについて、しばしば軽蔑的で見下した報道をしている。BRICSは「意味のない頭字語に過ぎない」と主張する記事を、「ブルームバーグ」(米国の大手総合情報サービス会社)は掲載した。 / しかしながら、こうした批判の多くは、実際にはコーピング・メカニズムであるように思われる。なぜなら、米国政府がBRICSの急速な成長を非常に恐れていることを示す証拠が積み重なっているからである。【コーピング・メカニズム: ストレスや苦痛に対処するための行動】 / 特にドナルド・トランプは、BRICSが米ドルの世界的支配に挑戦する可能性を恐れている。
【長文。既にとらえている内容とこれまでの経緯などが詳述されている。略】
Misión Verdad 14 Jul 2025 Ezequiel Ramoneda
Vietnam en los BRICS
(BRICSの中のベトナム)
6月13日、「BRICS+」の暫定議長としてブラジル政府は、ベトナム社会主義共和国を含む複数の国々を準加盟国として加盟させると発表した。これは、2024年10月に開催された第16回カザン・サミットで創設メンバーがBRICS拡大を決定して以来、最も新しい加盟国となった。 / トランプ政権は、BRICS加盟を米ドルの覇権に対する脅威と見なしている。12ヶ月足らずでBRICSの正式加盟国数は倍増し、参加国総数は4倍になった。 / この増加は、「BRICS+」をグローバル・サウスの新興経済国の真の代表へと変貌させることを目指していると言える。 / 「リオデジャネイロ宣言」は、「BRICS+」を、世界の政治・経済統治の基盤となっている西側主導の現行制度の改革のための地政学的プラットフォームとする、という意図を反映している。 / 創設メンバーは、ベトナムの国際舞台で高まる威信を考慮して加盟に同意した。 【ベトナムの歴史および国際的な諸関係についての叙述は省略。 / 最後はASEANとBRICSの関係強化について述べている。】
Orinoco Tribune July 12, 2025 By José Ramón Cabañas Rodríguez – Jul 10, 2025
The BRICS and Their Declared Enemies
(BRICSとその公然の敵対国)
2025年7月6~7日、BRICSとして知られる国々の第17回年次総会がリオデジャネイロで開催された。会議には、創設メンバー、新メンバー、準メンバーの合計21の代表団に加え、特別ゲストも出席した。これらの国々は、資料によって異なるが、世界人口の51%、世界の財・サービスの年間生産量の40%を占める。 / いわゆる西側諸国の企業メディアの多くは、この新たなBRICS会議の重要性について事前にほとんど説明せず、また別のグループはそれを重要でないと一蹴した。しかし、事実は彼らの考えが全く間違っていたことを証明した。 / 38ページ、126段落からなる声明が発表された。これは国際舞台における極めて重要な幅広い問題について得られた合意を反映していた。 / BRICS諸国は、他国の領土に自らの意志を押し付けるための軍事基地を保有しておらず、制裁をちらつかせたり、他地域の経済・社会体制の変革をもたらすための予算項目を設けたりもしていない。 / 上海に本部を置く「新開発銀行」は、債務者の資源を略奪するための強硬融資を行うことを主な目的としているのでもなければ、債権者による支配を主張しているわけでもない。それどころか、むしろ資金調達には資金の適切な活用を可能にする助言が伴う。 / 今日の世界において、この種の会議は、CELAC(ラ米カリブ諸国共同体)、OAU(アフリカ統一機構)、あるいは「G77プラス中国」の会合と同様に、疑いもなくユニークなものである。そう、私たちがここで言及しているのは、アメリカ合衆国も現在「欧州連合(EU)」と呼ばれている主要な植民地勢力も参加していない、多国間組織のことである。 / BRICS諸国が今回議論し合意したことは、NATOとトランプの哀れな会談のわずか数時間後に行われたため、より一層意義深いものとなったのかもしれない。軍事組織であるNATOの加盟諸国が、国民の社会福祉事業に必要な資金を既に不足させているにもかかわらず、予算の5%を軍事費に充てることを文句も言わず受け入れたのであった。 / キューバの代表団がBRICSのパートナーとして参加するのは今回が初めてである。キューバがこのような立場で参加したことは、多くの人にとって驚きだったかもしれない。なぜなら、キューバは大きな経済資源を有しておらず、多額の財政貢献をしたり世界のエネルギー消費パターンに影響を与えたりする力も持ち合わせていないからだ。しかし、歴史的事実が示しているのは、取るに足りない経済実績と重い債務を抱えるキューバが多くの人々によって受け入れられたということ、独立への貢献、医療資源の発展、多くの子どもたちへの無償教育への貢献を評価した人々や、地域紛争を乗り越えるためにハバナの斡旋や仲介の恩恵を受けた人々によって、あるいはキューバ国民が抵抗し、屈服せず、創造性を発揮し続ける能力をいまだに説明できない人々にも、受け入れられたということである。 / キューバ代表団のリオへの参加は、様々な経験と感動、そして驚きをもたらした。投資、融資、そしてプロジェクトが話題になる中で、「新開発銀行」総裁のジルマ・ルセフはキューバに恩義を感じていると述べた。 / インドのナレンド・モディ首相は、ソーシャル・メディアで、ディアス・カネル大統領との会談の感想を述べ、さらには、規模も政治的志向も異なる二国間で実現可能な、多種多様なイニシアチブの数々に対する確信を表明した。 / ドナルド・トランプは、米ドルの覇権に疑問を呈するBRICS諸国内外の全ての国に新たな関税を課すと脅した。 / おそらくワシントンの最大の懸念は、BRICS諸国が結集する経済的・政治的力量だけではなく、世界が彼らに対して抱くであろう認識にもあるのだろう。G7や欧州連合(EU)の理事会が、各国の社会基盤からますます乖離した支配層しか関与させられない現状において、BRICSは、主要都市からの旧ヨーロッパの軍撤退を求めるアフリカ諸国や、少なくとも国家主義的なプロジェクトで自国の主権を守ろうとする他の国々にとって、友好的な選択肢として映る。
Orinoco Tribune July 11, 2025 (Sputnik) By Pepe Escobar – Jul 9, 2025
Let the Sunshine In – What BRICS in Rio Really Delivered
(太陽の光を入れよう ― リオでのBRICSサミットが本当に実現したもの)
リオで開催された「BRICS 2025 サミット」は、あらゆる困難を乗り越え、まさに成果を上げた。 / 議長国ブラジルの今年の優先事項は、常に11月にアマゾンで開催されるCOP30でありBRICSではないということで、期待は低かった。 / しかし、正念場を迎えたBRICSは、全体として驚くべきカムバックを遂げた。リオに集まった南半球のビジネス界代表や外交官たちの感情は、ほとんど高揚感に満ちていた。 / その始まりは、130項目を超える最終宣言(草案)である【最終的に採択された宣言は126項目】。あらゆる主要課題を綿密に、かつ計算された節度をもって詳細に論じただけでなく、BRICSの特質である明確な人道的価値観を断固として打ち出し、1)経済・金融、2)新たな世界安全保障枠組みの構築、3)文化交流と人的交流という、3つの戦略的柱に焦点を当てている。そして、これらすべてが包括性と相互尊重という包括的な傘の下に位置づけられている。 / 「ポスト西側」世界の誕生 リオでは多くのハイライトがあった。主なポイントをいくつか紹介する。 / 1.NDB(上海に本部を置くBRICS銀行)は、2日間にわたる集中的な会合を経て、ついに中心的な役割を担うようになった。そして、このサミットで最も重要なトップとしての役割を担ったのは、ロシアのアントン・シルアノフ財務相だった。シルアノフ財務相は、NDBがSWIFTを経由することなく、BRICS加盟国およびパートナー国における大規模プロジェクトの資金調達での主要なプラットフォームとなる可能性があると発表した。 / 2.BRICSビジネス評議会は、ルーラ大統領とマレーシアのアンワル・イブラヒム首相によって開会され、まる1日かけて会合を開いた。アンワル首相は、バンドン精神と非同盟運動(NAM)の遺産—スカルノ、ネルー、周恩来—を、現在のはるかに強力なグローバル・サウスの復興の先駆けとして思い起こし、簡明な講演を行なった。 / 3.グローバル・サウス諸国によって、いくつかの分野において、国際関係における新たなシステムの輪郭が実際に構築されつつある。これは、ルーラ、ラブロフ、アンワルによるあらゆる主要な発言において明確に示されていた。リオで強力な陣営を占める中国の学者たちは、既にこれを「ポスト西洋」世界と定義している。 / 4.メディアの役割。リオと湾の向こう側ニテロイで真剣な議論が交わされた。キューバのディアスカネル大統領に直接届けられた「ニテロイからの手紙」には、巨大IT企業による画一的な報道に対抗し、BRICS諸国全体にわたる官民一体のメディア・ネットワーク構築に向けた具体的な方策が詳述されていた。 / リオでは、国連安全保障理事会とIMFの改革について、あらゆるレベルで盛んに議論が交わされた。 / 【中略】 / あらゆる議論において、BRICS諸国が自らの解決策を迅速に推進しなければならないという雰囲気が広がっていた。例えば、中国は、近々、質の高い新生産力に関する中国・BRICS研究センターを設立するとともに、BRICS諸国が産業と通信に関する知識を向上させるための奨学金制度も設立すると発表した。 / 上記のすべてから、ある必然性が生まれる。BRICS加盟国を個別に攻撃することは、BRICS全体を攻撃することと同じである。これは、混沌の帝国によるイラン核開発計画への爆撃に対する合意に基づく反応に既に反映されている。イランのアラグチ外相がリオを訪れ、同僚たちの連帯感を得ることは極めて重要だった。 / 【中略】 / ラブロフ外相は的確に指摘した。「いわゆる西側先進国が主導的な役割を担うというグローバリゼーションの伝統的なパラダイムは、もはや過去の遺物になりつつある」と。
Plensa Latina (Voces del Sur Global) julio 8, 2025
Sur Global levantó su voz en Brasil (+Fotos)
(ブラジルでグローバル・サウスが声を上げた)
地政学的な不確実性、気候変動危機、世界的な不平等の蔓延の中、7月6日と7日に開催された第17回BRICSサミットは、ブラジルのリオデジャネイロから明確なメッセージを発信した。グローバル・サウスは、待たない、行動する、と。 / ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカによって設立されたBRICSは、今回初めて11カ国の正式加盟国と10カ国の準加盟国が出席し、さらに10人の国際オブザーバーを招集した。 / グローバル・サウスを主人公とする新たな地球秩序への道筋を模索する、白熱した議論、政治的な行動、演説が繰り広げられた。 / この会合には、国連(アントニオ・グテーレス事務総長)、世界保健機関(テドロス・アダノム・ゲブレイェスス事務局長)、世界貿易機関(ンゴジ・オコンジョ・イウェアラ事務局長)、およびジルマ・ルセフ新開発銀行(NDB)総裁などが出席した。 / 主催国であるブラジル大統領は、国際通貨基金(IMF)、世界銀行、国連安全保障理事会などの機関が植民地主義的な論理の下で活動することをやめ、新たな多国間ガバナンス体制を確立するよう呼びかけた。 / 平和擁護の議論も行われた。ルーラ大統領は、グローバル・サウス諸国が外国紛争の影響を受けていることを指摘し、軍備拡張競争の終結を求めた。 / 地球が第二次世界大戦以来最も不安定な時期を経験しており、好戦的な行動が蔓延し、正当な仲裁機関が存在しないことを認めた。「こうした戦争を未然に防ぐための模範となるべき国連安全保障理事会が、まさにその促進者となっている」とルーラ大統領は述べた。 / また、イラク、リビア、ウクライナ、ガザ地区といった紛争において、国連の信頼性が失われ、行動力も欠如していることに疑問を呈した。 / ブラジルにとって、このサミットは、グローバル・サウス諸国の仲介者として、世界で果たしたい新たな役割を示す機会となった。 / リオ会議は、単なる国家元首のためのフォーラムではなく、意欲と配慮を兼ね備えた新たな南南外交の再活性化のプラットフォームとなった。 / 今こそ、言葉を政策に変え、その政策を何百万人もの人々にとっての具体的な希望へと変えることが課題となっている。グローバル・サウスは声を上げており、今回はその反響を無視することはできない。
teleSUR July 8, 2025 Hour: 2:36 pm
Lula and Modi Call for Brazil and India to Join UN Security Council
(ルーラ大統領とモディ首相、ブラジルとインドの国連安全保障理事会への加入を求める)
ルーラ大統領は、共同記者会見で、主要新興国フォーラムの議題の中心的課題である国連安全保障理事会をはじめ、あらゆる多国間機関の改革が緊急に必要であるという確信を改めて表明した。 / ルーラ大統領は、ブラジルとインドは「平和の推進者」として「気候変動との闘いにおいても結束している」と述べ、今年11月にアマゾンの都市ベレンで開催されるCOP30の議長国としてのブラジルの役割を導く精神を共有していると述べた。 / ルーラ大統領は、国連改革、特に安全保障理事会改革を進める必要性を改めて強調し、「戦争を助長・奨励する国」が議席を保持している一方で、「ブラジルやインドのような国が議席を持たないことは容認できない」と主張した。【ルーラ大統領の主張を中国とロシアが支持した。】 / モディ首相は、ルーラ大統領の意見に同意し、ブラジル、インド、BRICS諸国が「戦争とテロの文化」に打ち勝つ「持続可能な」世界の平和の追求において果たす役割を強調した。
teleSUR July 8, 2025 Hour: 11:19 am
BRICS Countries Approve Principles for Global AI Governance at Rio de Janeiro Summit
(BRICS諸国、リオデジャネイロ・サミットでAIのグローバル・ガバナンス原則を承認)
リオデジャネイロで開催されたサミットにおいて、BRICS加盟国は、AIのグローバル・ガバナンス原則を概説した宣言を承認した。 / この宣言は、グローバル・サウスのAIに関するビジョンを反映し、以下の10のガバナンス原則を掲げている。 / 1)イノベーションと持続可能性: AIは、持続可能な開発に重点を置き、生産性と生活の質の向上を促進すべきである。 2)包括的な国際ガバナンス: BRICS諸国は、国家主権を尊重し、グローバル・サウス諸国のニーズを優先する、国連主導のグローバルな枠組みを支持する。 3)倫理的かつ非軍事的な利用: BRICS諸国は、国内法および国際基準に準拠した、責任あるAI開発を推進する。 4)技術主権: 各国は、独自の規制を策定し、データを保護し、デジタル経済を強化すべきである。 5)公平なアクセス: データ・ガバナンスは、公正、安全、かつ包括的であり、発展途上国がAIに公平にアクセスできるよう確保されなければならない。 6)オープン・サイエンス: BRICS諸国は、小規模経済圏に対する障壁の撤廃を含め、アクセスしやすい国際モデルと標準を支持している。 7)公共サービス: AIは、デジタルインフラ、医療、教育、環境保護を支援し、同時に不平等の削減にも貢献すべきである。 8)労働者の権利と教育: AI技術は、ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい労働)基準を尊重し、デジタル・リテラシーと批判的思考力を重視した教育に統合されるべきである。 9)包括的なシステム: AIシステムは、透明性があり、偏見がなく、人間の監督下にあり、文化的多様性を尊重するものでなければならない。 10)セキュリティと規制: AI開発は、安全性を最優先し、悪意のある利用を防止し、責任ある規制のための国際的な協力に基づいて行われなければならない。
junge Welt 2025.7.8
Gipfel in Rio de Janeiro BRICS gegen Dollar
(リオデジャネイロ・サミット BRICS対ドル)
サミットの中心は米ドルの放棄。ホワイトハウスは支援国に対し追加関税をちらつかせている。 / リオデジャネイロで開催されたBRICSサミットは、世界の地政学的再編における新たな段階を象徴するものだ。南半球の主要国は、西側諸国が支配するG7への対抗勢力として、自らを自信に満ちた姿勢で示し、多極的な世界秩序形成へのコミットメントを再確認した。ブラジルのルーラ・ダ・シルバ大統領は、7月6日の会議開会にあたり、米国とその同盟国を痛烈に批判した。 / 「ルールに基づく秩序は死に絶え、平和的な紛争解決のメカニズムも死に絶えてしまった」とルーラ大統領は述べた。彼は、イスラエルによるパレスチナ戦争と、BRICS加盟国イランに対するイスラエルと米国による攻撃を、国際法違反として非難した。また、NATOが最近軍事力を強化する決定を下したことは南半球への打撃だと批判した。 / 西側諸国にとって、平和よりも戦争に投資する方が常に容易なようだとルーラ大統領は述べた。「イスラエルがガザで行なっているジェノサイド、そして飢餓を戦争の武器として利用することで無実の人々が命を落としていることに、私たちは無関心でいてはならない」と付け加えた。 / 重要な問題は米ドルからの脱却であった。BRICS諸国の貿易における各国通貨のシェアは急速に拡大しており、2024年までにロシアだけでもBRICS諸国との取引の90%が米ドルなしで決済されるようになっている。インド、中国、イランも二国間決済システムを拡大している。 / もう一つの重要な問題は、人工知能(AI)へのアクセスだった。BRICS諸国はこれに大きな可能性を見出しているが、西側諸国が独占する排他的な技術には警鐘を鳴らしている。 / こうした結束にもかかわらず、BRICS内には緊張関係も存在する。中国とインドの地政学的戦略上の利益はしばしば正反対であり、多くの加盟国では社会的不平等が現実となっている。しかしながら、政治体制や文化を超えた協力への意欲は依然として中心的な要素である。インドは2026年の議長国を務める。その他30カ国以上が加盟に関心を示している。このように、BRICSは西側諸国に対する経済的なカウンター・ウェイトとしてだけでなく、新たな世界秩序のための政治プロジェクトとしても自らを位置づけている。
Peoples Dispatch July 07, 2025 by Abdul Rahman
In 17th BRICS Summit, members reiterate commitments to multilateralism and international law
(第17回BRICSサミットで、加盟国は多国間主義と国際法へのコミットメントを再確認)
BRICS諸国の首脳は、7月6日~7日、第17回サミットのためブラジルのリオデジャネイロに集結した。サミットにおいて、BRICS諸国は、関税戦争によって世界貿易を妨害しようとする米国の試みを非難した。サミットで採択された共同宣言の中で、より公平な世界秩序の構築に向けて、多国間フォーラムと国際法の強化を呼びかけた。 / 「包括的で持続可能なガバナンスのためグローバル・サウスの協力を強化する」と題された共同宣言(「リオデジャネイロ宣言」)が7月6日に採択され、政治・安全保障、経済・金融、文化・人的交流といった分野におけるBRICS加盟国間の協力強化を訴えた。 / 共同宣言には、BRICS首脳による126項目のコミットメントが盛り込まれており、相互貿易、科学技術協力、気候変動対策協力などを強化する決意も含まれている。 / 多極化と代表性 共同宣言において、BRICS諸国は、「平和の促進、より公正で代表性の高い国際秩序の確立、活性化され改革された多国間システムの構築、持続可能な開発および包括的な成長」に向けた戦略的パートナーシップを強化することで合意した。 / グローバル・サウスが世界における「前向きな変化の推進力」であることを確認し、「貿易を歪め、WTOルールに違反する一方的な関税措置および非関税措置の増加に対し、深刻な懸念」を表明した。 / 「一方的な強制措置」や制裁措置への共同の反対を改めて表明し、これらを国際法に違反するものとして非難した。これらの一方的な措置は、対象国の人々の基本的人権を侵害し、発展の機会を奪い、特に最も脆弱で貧困な層に悪影響を及ぼすと指摘した。 / また、IMFおよび世界銀行における新興国および発展途上国向けの出資枠の拡大に取り組むことで合意した。これらの出資枠は「世界経済における各国の相対的な地位」を反映すべきであり、現在のように西側先進国に有利であってはならないと要求した。 / 共同宣言は、また、「グローバルAIガバナンス」における協力を求め、そのような動きは「潜在的なリスクを軽減し、グローバル・サウスを含むすべての国のニーズを満たすものでなければならない」と主張した。 / 共同宣言は、社会的に決定的な疾病の撲滅に向けた国際協力と連帯を強化することにより、グローバルな保健ガバナンスを求めた。飢餓と貧困がこれらの疾病の根源であると特定し、その撲滅に向けた協力強化を誓約している。 / 世界的な紛争と戦争 BRICS諸国は、先月行われたイスラエルと米国のイラン国内への軍事攻撃を全会一致で糾弾し、「国際法と国連憲章違反」と非難した。 / イランの核施設への攻撃は国際原子力機関(IAEA)の関連決議に違反していると指摘し、「武力紛争下においても、人々と環境を危害から守るため、核の保障措置、安全、そして安全保障は常に確保されなければならない」と要求した。 / また、イスラエルによるガザ地区のパレスチナ人に対する継続的な戦争と侵略を糾弾した。共同宣言は、「我々は飢餓を戦争手段として利用することを含む国際人道法(IHL)のあらゆる違反を糾弾する」と述べ、イスラエルによる「人道支援の政治化または軍事化」の試みも糾弾した。 / 共同宣言は、また、イスラエルに対し、レバノンとの停戦協定の度重なる違反をやめ、「レバノン全土から占領軍を撤退させる」よう要求。 / シリア、スーダンおよび世界の他の地域における和平努力への支持を表明し、地域および国内での取り組みの必要性を強調。 / ルーラ大統領は、最初の演説で、NATOが防衛費をGDPの5%に増額するという決定を下したことはグローバル・ノースの優先順位の誤りを示していると述べた。
Plensa Latina (Voces del Sur Global) julio 7, 2025 12:50 am
Movimientos populares tendrán un espacio inédito con los líderes del BRICS
(BRICSの指導者たちとの間で、人民運動が前例のない対話の場を持つ)
BRICSの歴史上初めて「BRICS人民評議会」に組織された人民運動は、自らの政策課題をBRICS諸国の首脳陣に直接提示する公式の場を持つことになる。 / 「土地なし農村労働者運動(MST)」全国調整委員会のジョアン・ペドロ・ステディールが「BRICS人民評議会」を代表して発言する。同氏には、南アフリカ顧問のレイモンド・マタラとロシア顧問のビクトリア・パノバが同席する。 / 議長国ブラジルは、「人民評議会」に加え、「BRICS女性企業経営同盟(Alianza Empresarial de Mujeres BRICS)」と「BRICS企業経営評議会(Consejo Empresarial BRICS)」にも参加の場を設けた。
Granma july 7, 2025 09:07:14 Author: Presidency of the Republic
The commitment of BRICS countries to building a fairer and more inclusive international order is inspiring
(より公正で包括的な国際秩序の構築に向けたBRICS諸国のコミットメントは大変鼓舞されるものである)
キューバ共産党中央委員会第一書記兼共和国大統領ミゲル・マリオ・ディアス=カネル・ベルムデスによる、2025年7月6日、ブラジル・リオデジャネイロで開催された第17回BRICSサミットにおける演説 / 【以下、演説の内容】今日、BRICSは希望と同義である。80年前、紛争解決の手段として戦争を阻止するために設立された国連は、少数の傲慢さによって混乱と無力状態に陥った。しかし、多国間主義がそこから救われるという希望は、南半球が半世紀以上にわたり求めてきた抜本的な改革を緊急に必要としている。 / 80年以上の歴史を持つこの組織(国連)は、危険なまでに分裂し、多国間主義の漸進的浸食によって深刻な脅威にさらされている。これは国際平和と安全保障にとって大きなリスクとなっている。 / 米国政府は、その疑う余地のない軍事力、経済力、金融力など、道徳力を除くあらゆる力を行使し、乱用し、国際法と国連憲章の原則と規範を常に完全に無視して行動している。様々な国際機関やフォーラムから脱退し、領土の奪取と併合の計画を宣言し、至上主義的な思想を正当化し推進し、大規模で暴力的かつ人種差別的な移民追放を実行し、野心的で偽りの地政学的利益をもはや隠そうともしていない。 / これは、イスラエル政府によるイランへの最近の侵略を支持し、3つの核施設への爆撃によってペルシャ国家であるイランに直接攻撃を仕掛けたのと同じ国である。 / キューバは、イスラエルの侵略に直面し、イラン・イスラム共和国の国民と政府への連帯を改めて表明するとともに、米国による攻撃を強く糾弾する。これらの行為は、国連憲章および国際法の明白な違反であり、核兵器不拡散条約の重大な違反に当たるからである。 / 私たちは、また、パレスチナの人々に対する継続的なジェノサイドについても、改めて強く糾弾する。このジェノサイドは、イスラエルが米国の恒久的な政治・軍事・財政支援を得て行なっているものである。米国政府はシオニスト政権の不処罰を保証し、反民主的な拒否権によって国連安全保障理事会の行動を妨害している。 / イスラエル・パレスチナ紛争の包括的、公正かつ永続的な解決は、国際関係にとってこの微妙な時期に中東地域に平和をもたらすための不可欠な前提である。 / 上述の脅威的なシナリオに直面して、BRICSが台頭しつつある。その加盟国とパートナーは、発展段階において大きく異なり、不平等ではあるものの、平和、対話、相互尊重、協力、連帯という共通の理想を推進しながら前進している。 / より公正で包括的な国際秩序の構築に向けたこのグループの取り組みは、非常に感動的である。この取り組みなくしては、私たち全員が当然享受すべき持続可能な開発は達成できないだろう。そして、この開発は、何世紀にもわたる植民地主義と新植民地主義によって負わされた未開発の呪縛に縛られた国々にとって、非常に長らく遅れてきたものである。 / この取り組みにおいて、現在の国際金融構造と、南半球諸国の排除と搾取を永続させるために設計された不透明で非民主的な制度を、根底から改革することが急務である。 / 人工知能(AI)のより包括的で民主的なガバナンスも、また、不可欠な前提であり、すべての国がその恩恵を受けられるよう保証し、平和と国際法に反するAIの利用を回避する必要がある。 / 現在および将来の世代は、社会正義が実現し、文化、民族、宗教の多様性が尊重され、科学技術への民主的なアクセスが確保される、平和で安全な世界に生きる権利を有する。それは、政治化や二重基準にとらわれることなく、あらゆる人々のあらゆる人権が実現可能であり、協力に基づき、各国が自らの政治、経済、社会体制を選択する権利を尊重され、外部からの干渉を受けない世界である。国際法に反する、残酷な封鎖や一方的な強制措置のない世界である。 / 60年にわたる経済封鎖が外国の法律に転換され、社会的爆発を誘発するという唯一の公然たる目的をもって繰り返し強化されてきた後に、キューバは、今日、国際法に反する新たな帝国主義的傲慢行為に直面している。 / 私たちは、歴史的な封鎖に加え、大統領覚書によって国の完全な経済的窒息を狙った新たな強制措置が追加されたというニュースを携えて、このサミットにやって来た。この覚書は、キューバの運命を誰がどのように導くべきかを決定するのは帝国主義であるという、かつての帝国主義的な主張を改めて示している。しかも、すべてはいわゆる民主主義の名の下に! / 歴史上最大の強国による、長期にわたる、残酷で組織的な経済・商業・金融封鎖の下で社会開発計画を築かなければならなかった国は、他に類を見ない。 / 封鎖は攻撃・侵略行為であり、その侵略的な域外適用はすべての国の主権を毀損する。その目的は過去に根ざしており、意味も正当性もなく、停止されなければならない。 / 21世紀において、キューバをテロ支援国家に不当かつ恣意的に指定するような、根拠のない基準に基づく一方的な記載や認証は許されない。それは、封鎖を世界中に拡大するものである。米国には、キューバやその他の国をそのように認証する道徳的権限も国際的な権限もない。 / 人類が共通の課題に立ち向かうためには、封鎖や偽りの優越主義、支配と搾取への欲望は必要ない。人類が生き残るために切実に必要としているのは、正当な違いをよりいっそう尊重し、さらなる対話、協力、そして統合を深めることである。 / 平和共存を保証し、すべての人々にとって持続可能で公平かつ包括的な発展を促進するためには、多国間主義への確固とした新たな取り組みが緊急に求められている。したがって、BRICS諸国を育成し強化することは急務である。 / 私たちは、貢献し学ぶという崇高な志をもってBRICSに加わることを光栄に思います。
teleSUR July 6, 2025 Hour: 7:43 pm
President Putin at BRICS Summit: The Unipolar System of International Relations Is Becoming a Thing of the Past
(プーチン大統領、BRICSサミットで演説: 一極的な国際関係システムは過去のものになりつつある)
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、7月6日にリオデジャネイロで開幕した第17回BRICSサミットで、ビデオ会議方式で演説し、「自由主義的なグローバリゼーション・モデルは時代遅れになりつつある」と強調した。
teleSUR July 6, 2025 Hour: 11:49 am
7 Essential Insights from the Rising BRICS Summit 2025: A Critical Call for Global Peace and Reform (台頭するBRICSのサミット2025から7つの重要な洞察: グローバルな平和と改革への緊急の呼びかけ)
「BRICSサミット2025」が、7月6日、リオデジャネイロで正式に開幕した。これは、南半球の集団的な発言力と協力にとって極めて重要な瞬間である。各国首脳、外相、高官級代表が出席したこのサミットは、より包括的で持続可能な世界秩序の形成におけるBRICSの影響力の高まりを強調するものである。ブラジルのルーラ・ダ・シルバ大統領は、国際紛争と不平等が続く中で、グローバル・ガバナンスの緊急改革と平和への揺るぎないコミットメントを訴える力強い就任演説を行い、このサミットの基調を固めた。 / 「BRICSサミット2025」におけるルーラ大統領のグローバル・ガバナンス改革と平和への緊急提言 「BRICSサミット2025」の開会式で、ルーラ大統領は、世界平和の実現に不可欠な手段として、団結と対話を強調した。ルーラ大統領は、加盟国に対し、ロシア・ウクライナ紛争の終結に向けた継続的な外交努力を支持するよう呼びかけ、NATOの介入によって紛争が悪化していると批判した。また、イスラエルによるガザ占領を非難するとともに、この人道危機における米国をはじめとする帝国主義諸国の共謀を強調した。 / ルーラ大統領は、また、貧困と世界的な格差の拡大との闘いに優先的に資源を投入すべき時期に、NATOが最近軍事費を増額することを決定したことにも深い懸念を表明した。さらに、BRICS諸国による国連の強化と安全保障理事会改革の努力を称賛し、現在の国連はもはや今日の世界の勢力均衡を反映していないと指摘した。 / 拡大するBRICS: 新メンバーと影響力の拡大 【略】 / BRICSの経済的・人口的影響力 【略】 / グローバル・サウスの世界情勢における主役としての役割 【略】 / 結論: 包括的で持続可能な世界協力への転換点 リオデジャネイロで開催される「BRICSサミット2025」は、グローバル・サウスの協力を強化し、グローバル・ガバナンスの改革を推進し、地政学的緊張が高まる中で平和を促進するための決定的なフォーラムとなる。
teleSURtv.net 6 de julio de 2025 Hora: 10:53
Lo que está en juego en la actual cumbre del BRICS 2025
(現在の「BRICS 2025サミット」で問題になっていること)
制度的枠組み、新たな金融構造、新規加盟国の参加、そして複雑な世界地政学的状況が、第17回BRICSサミットの議題を特徴づけている。 / ドナルド・トランプ米大統領による貿易戦争と中東・ウクライナ紛争による緊張が高まる中、BRICSは、7月6日リオデジャネイロで、加盟国が11カ国に拡大して以来初のサミットを開催した。 / 2025年7月6~7日、リオデジャネイロで開催される第17回BRICSサミットには、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ、イラン、サウジアラビア、エジプト、エチオピア、アラブ首長国連邦、インドネシアの11の常任メンバー国が初めて一堂に会する。 / 脱ドル化から気候正義、国際金融システム改革、文化協力に至るまで、BRICSは国際舞台において結束力のある、新たなプレーヤーとしての地位を確立しようと努めている。 / 特筆すべき点として、「BRICS人民評議会」を通じて民間の団体が初めてサミットに参加することになる。【以下、詳細略】
teleSUR July 6, 2025
Cuba Joins BRICS Summit in Brazil: A Proven Step Toward Global South Solidarity and Sovereignty (キューバがブラジルでのBRICSサミットに参加: グローバル・サウスの連帯と主権に向けた確かな一歩)
ディアス=カネル大統領は、リオデジャネイロで開催される第17回BRICSサミットに準加盟国としてキューバが参加することを発表した。これは、南南協力とグローバルな多極化における歴史的な節目となる。 / キューバの準加盟は、2024年10月のカザン・サミットで合意され、今年正式に承認された。これは、数十年にわたる経済封鎖と外部からの圧力の中でのキューバの回復力に対する国際的な評価を象徴するものである。