「少年スポーツ ダメな指導者 バカな親」

「少年スポーツ　ダメな指導者　バカな親」永井洋一、2007年、合同出版（株）

　日産FCのコーチを含め、サッカーコーチ歴30年の著者が、少年スポーツに対して警鐘を鳴らしている。帯には、「少年スポーツに関わるすべての大人、必読の一書」とある。

　タイトルの一部を紹介すると、
・スポーツで良い子が育つ？
・100mダッシュ100本には意味がない
・子どもを脅す指導者たち
・よい指導者は勇気づける方法をたくさん持っている
・「やり直せ、うちの息子はかぜをひいていた」
・ジーコ監督のメッセージ
・代表チームのシュートミス
・自分の頭で考える
・ルールは絶対的なものか？
など。

　実はこの本、ある新聞に連載された作品をまとめたものとのこと。したがって、一つ一つが簡潔にまとめられて読みやすいものになっている。もちろん、全てが納得できるものではないが、かなりの部分で共感できる。

「100人を超える部員の意味は？」や「大学運動部は牛馬を育てるのか」など、本当にそうだよねと頷きながら読んでしまった。なかでも、学校教育の中での「体育」と「スポーツ」に関してなどは、文部科学省の方たちにも読んでいただきたいと思う。

　親の立場から、あるいは子どもたちを指導する立場にいる人たちにぜひ読んだもらいたい本として紹介する。（自分も反省しながら。。）