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~ 風の伝説 ~

プライベートの趣味ブログです♪
ランダムですが、いろいろ書き込んでいきますので良ければご覧下さいな(^^v

ベストハウス123 名もなきヒーローたち 昭和のビッグプロジェクトBEST3

2008-08-08 | House Knowledge


第1位:妻の願い!前代未聞の巨大橋
『瀬戸大橋』全長9.4キロ。道路と鉄道を、共に通す橋としては世界最長の橋。最大の難関は、海底50メートルに、橋の土台を設置すること。しかし、瀬戸内海は、流れが早い上に、海底は、でこぼこ。そこに、土台を水平に設置するのは至難の技だった。工事を任されたのは、本四公団坂出(さかいで)支所長、杉田秀夫(すぎたひでお)。杉田は考えた。土台を安定させるため、ダイナマイトで海底のでこぼこをならす。だが、工事は、漁師の反感をよび、説明会で胸ぐらをつかまれることもあった。しかし、杉田は決してあきらめなかった!説明会は、実に500回にも及んだ。心身ともクタクタ。だが、杉田は決して、仕事の不満を家では言わなかった。夫の辛さを、妻・和美(かずみ)は、杉田の大好物、サバの味噌煮でねぎらった。昭和48年。瀬戸大橋の工事に、大きな壁が立ちはだかる。オイルショックで、工事の無期限延期が決定。杉田は目標を失った。工事再開に備え、杉田は、ダイナマイトの量を少なくし、時間差で爆破する方法を考えた。結果は大成功。岩盤を削り、その上、漁場にも影響なし。工事再開に万全の準備が整った。その矢先、妻・和美が突然、台所で倒れ、病院に運び込まれた。妻は、胃ガンだった。この時から、杉田の壮絶な戦いが始まる。昭和53年10月。瀬戸大橋、工事再開。昼は、現場の最前線で指揮をとり、仕事が終わるとその足で、病院へ。妻の背中をさすり続けた。12月。妻は、呼吸するのも辛い状態。病は、確実に進行していた。杉田は、妻を元気づけようと、クリスマスプレゼントを聞いた。その時、妻は意外な言葉を口にする。「あなたの作った、橋が見たい。」それは、妻が初めて、杉田の仕事に対して言った言葉だった。12月24日、クリスマスイブの朝、妻は杉田に見守られながら息を引き取る。享年34歳。しかし、杉田に休むいとまはない。この工事で、最大の山場となる橋の土台、ケーソンの設置が始まった。全ては計画通り。誰もが成功を確信していた。だが、なんと、傾いている。土台と岩盤の間に、砂が入り込み、50センチも浮き上がっていた。杉田は、自ら海に潜り現場の状況を確認。やれる。やるしかない。30人ものダイバーが一斉に砂を吸い出す。だが、その量はあまりにも膨大だった。一ヶ月後。土台は水平になった。杉田は、瀬戸大橋最大の難関を見事、突破した。そして、昭和63年4月。瀬戸大橋は10年の歳月をかけ、完成。四国と本州はつながった。この仕事を期に引退した杉田。彼にはもう一つ、嬉しいことがあった。成長した娘が、サバの味噌煮を作ってくれるようになった。そこには、妻の味があった。ひたむきな夫と、夫を支える妻の思いが、このビッグプロジェクトを完成させた。

第2位:仲間との固い絆!日本一の巨大ダム
『黒部ダム』高さ186m。日本一を誇る巨大ダム。このダムの建設には2つの大きな問題があった。ひとつは…資材の運搬。建設地、黒部峡谷は断崖絶壁が連なる、北アルプスの奥地に、総量500万トンもの資材を運び込まねばならない。2つ目はタイムリミット。あと7年で完成しなければならない。そこで、立ち上がったのが、大町トンネルの建設。全長5.4キロ、資材運搬専用のトンネルをぶちぬこうというのだ。指揮官に抜擢されたのは、熊谷組 笹島信義。自ら、現場の最前線に立つ笹島を、仲間達は信頼し、固い絆で結ばれていた。昭和31年7月工事が始まった。1000人もの作業員を投入、1日3交代、24時間フル稼働。驚異的なスピードで掘り進んだ。全ては、順調だった。だが、笹島はある異変に気づく。昭和32年5月、突然、大量の土砂が崩れ、地下水が毎秒660リットルという凄まじい勢いで噴出。現場から笑顔が消えた。工事は完全に立ち往生だった。工事を中断するしかないのか?しかし、笹島には、日本一のトンネル掘りとしての意地があった。笹島は、残った仲間に、苦渋の決断を告げる。「手掘りで掘ろう」。この仲間がいれば、絶対に掘り抜ける。だが、地下水は、いっこうに止まらない。この危険な現場で、仲間の不満は溜まっていった。そんな中、落盤事故が発生、ケガ人がでてしまう。チームの結束は、もはや後戻りできない程、壊れてしまった。笹島の心は、不安と信頼の狭間で張り裂けそうだった。そして、盆休みが過ぎた、8月19日。工事再開のこの日、始業10分前になっても、誰も姿を現さない。「もうダメだ…。誰も戻ってこない…。」と、諦めたその時。そこには、仲間がいた。日本一のトンネル掘り。そのプライドは、笹島だけのものではなかった。この工事は、自分たちにしか出来ない。絆は、再び結ばれた。チーム一丸となった笹島班が、7ヵ月もの苦闘の末、ついに突破。昭和33年2月。大町トンネル、開通。その瞬間、笹島たちの雄叫びがトンネルにこだました。完成した大町トンネルから、大量の建築資材が、秘境・黒部に運び込まれた。そして、昭和38年、ついに黒部ダムが完成。高度経済成長を支える電力はこうして確保された。1人の男と仲間の、決してほどけない強い絆が、日本一の巨大ダムを作り上げたのだ。



第3位:アメリカに負けるな!日本の未来を背負ったビル
『霞が関ビル』地上36階、高さ147メートル。日本初の超高層ビル。このビルの建設が決まった当時、東京には9階建て以上の建物はなかった。関東大震災の影響で、ビルの高さは制限されていたからだ。その問題を、一つの論文が解決する。地震に強い高層ビル。ヒントは、あの関東大震災でも倒れなかった、上野寛永寺(かんえいじ)五重塔の柔構造(じゅうこうぞう)にあった。柔構造とは、地面の揺れに対し、踏ん張るのではなく、柔らかくしなり、揺れを分散させる構造。昭和40年、日本初の超高層ビル、霞が関ビルの建設が始まった。現場を任されたのは、鹿島建設の技術者、二階盛(にかいせい)。彼には、忘れられない思い出がある。ニューヨーク、マンハッタンに、高層ビルの視察に訪れた時。同行したアメリカ人が、こう言った。「ニッポンで一番高いビルは、何階建てだったかな?」。二階は,悔しさに唇を噛んだ。日本にも、アメリカに負けない摩天楼を作る。二階は、研究に没頭した。高さ11メートルの鉄骨を、地上147メートルまで積み上げる。その数、なんと200本。しかも、地震に耐える柔構造は、1ミリの狂いも許されない。そこで二階は、あらかじめ鉄骨を工場で組み、現場では積み上げるだけのプレハブ方式を考え、正確かつ、素早い工事を可能にした。また、二階は「東京を摩天楼にする」為に、自分の技術を、次の世代に継承しようと、このプロジェクトに、若い技術者を積極的に集め、現場で指導した。鉄骨の組み上げが始まる。二階が考えたプレハブ方式が功を奏し、工事開始からわずか9ヵ月で、鉄骨は高さ100メートルまで組み上がった。しかし、前例のない工事に、不安を感じていた。そんな中、昭和42年3月2日。マグニチュード4.7の地震が発生。ビルは大丈夫なのか?そこには、建設途中の霞が関ビルが、堂々と立っていた。二階は、成功を確信する。一ヵ月後、最後の鉄骨を組み上げる、上棟式(じょうとうしき)が行われた。翌年、霞が関ビルは完成した。二階の信念が、日本初の超高層ビルを誕生させたのだ。二階は、平成17年、93歳でこの世を去る。生前、霞が関ビル35階のラウンジで、コーヒーを飲むのが好きだった。二階が育てた、若い技術者たち。窓からは、彼らが建てていく超高層ビルの姿が見渡せた。東京は、摩天楼になった。

ベストハウス123 ものスゴい鏡BEST3

2008-06-21 | House Knowledge


第1位:未知の世界を解明!世界最大の鏡
『8.2m反射凹面鏡』直径8.2m、厚さ20cm、重さ22t。この鏡はなんと7年もの歳月をかけて制作された。土台となる部分の完成までに3年!さらに、鏡の表面を限界まで磨くこと実に4年!100万分の1mmの世界で見ても、凹凸が分からないほど、表面がツルツル。世界最高の滑らかさを実現したのだ。この凹面鏡は完成後すぐハワイに運ばれた。マウナケア山頂にある「すばる望遠鏡」。日本の国立天文台が所有する世界最高峰の望遠鏡である。その中で最も重要な部分、「主鏡」という場所に巨大凹面鏡が使われている。この凹面鏡で、かすかな星の光をキャッチし、上部の鏡に反射。中心にある穴を通して、映像として受け止める。8.2mの巨大な凹面鏡のおかげで微弱な光でも集められ、これまで見ることが出来なかった暗い天体や、宇宙の、遥か彼方を映し出すことができるのだ。さらに、今までの望遠鏡では映せなかった天体の色や、惑星の誕生、そして、消滅していく様までも、鮮明に映すことができるようになった。2006年…。この鏡の大きさを最大限に活かし、地球から一番遠い銀河を捉えることに成功したという!無数の天体が映し出された映像。その中で、宇宙一遠い天体は…真ん中にあるこの赤い点。これはなんと128億年前にできた「銀河」の姿。これは、天文学上実は、スゴい発見だったのだ。世界最大の凹面鏡は、我々がすむ銀河系。未知の謎を解明すべく、日夜、星空を映している!

第2位:まさに省エネ!2つの顔を持つ鏡
『調光ミラー』見た目は何の変哲もない鏡。バラの花をかざせば、普通に映る。鏡の後ろにバラの花を持っていけば、もちろん見えない!だが、この鏡、常識を打ち破る驚きの機能がある!鏡につながれたチューブからある気体を注入すると…なんと透明になった!後ろにあるはずのバラの花がくっきり見える。そして、およそ5分でもとの鏡に戻る。鏡を横から見ると、3層になっている。ガラスにマグネシウム・ニッケル合金という特殊な金属をコーティングした鏡と、ドーナツ状のシリコン。そして、普通のガラスの3層構造になっているのだ。この真ん中のシリコンの空間に水素を入れると、マグネシウム・ニッケル合金が化学反応を起こし、透明の状態に変わる。空気を入れれば透明の状態から鏡に変化する。この鏡、現在、実用化にむけて研究中だという。では将来どこで使われるのか?それは、車の「窓」。夏の炎天下で、窓を鏡にしておけば、直射日光を反射し、車内に熱が入るのを防ぐ。真夏の暑い日、車内が蒸し暑くなる、あの不快感がなくなるのだ。建物の窓に使えば、日光を遮断してくれるので、室内の温度も上がらず省エネにも役立つのだ。調光ミラーが実用化されれば光熱費やCO2も大幅に削減できる。地球にもお財布にもやさしい、未来の鏡なのだ!

第3位:優しい光で命を救うハイテク鏡!
『コールドミラー』見た目は普通の鏡となんら変わらない。そこで早速実験。比べるのは同じ大きさの普通の鏡。ライトの光をそれぞれの鏡で反射。目の前のアイスに当てる。時間が経過すると…普通の鏡で光を当てたアイスが溶け始め、崩れ落ちた。一方、コールドミラーで光を当てたアイスは形が残ったまま。サーモグラフィーで光の当たった場所を見てみると…普通の鏡が当たった場所は高温になっているが、コールドミラーの方はほとんど変わらない!実は鏡は本来、光だけでなく熱も反射する。例えばストーブに付いた鏡。これも鏡が反射する熱で暖房効果を上げるためのもの。温度を上昇させるのは光の中に含まれる赤外線。これがモノに当たると高温を発するのだ。通常の鏡であれば光と同時に赤外線も反射する。コールドミラーはガラスの表面を特殊な膜で覆い光だけを反射し、赤外線は素通りさせる。そのため、反射した光が高温にならないのだ。ではこの鏡、一体どこで使われるのか?それは手術室。コールドミラーは手術台を照らすライトの反射板に使われているのだ。手術の際、患部の温度が上昇すると止血が困難になる。だが、熱を反射しないコールドミラーなら患部を照らしながら、温度の上昇は防ぐ事ができる。現在日本全国の病院で着々と導入がすすんでいるというコールドミラーは優しい光で我々の命を守る鏡なのだ。

ベストハウス123 究極の未来型ディスプレイ!進化したテレビBEST3

2008-06-19 | House Knowledge


第1位:地球の未来を映し出す!球体のテレビ
『ジオ・コスモス』常識を覆す、その丸いテレビがあるのは、日本科学未来館。吹き抜けの空間を見上げると、そこに現れる。映し出されているのは地球の映像!直径は6.5メートル。200万分の1の大きさだ。およそ100万個ものLEDが球体表面に埋めてありこれによって映像を映し出す。今まで、平面しか作れなかったモニターを球体にできたため、丸いモノをそのままの形で映し出すことが、可能となった。球体テレビは、宇宙飛行士・毛利衛さんの、「宇宙から見た輝く地球の姿を多くの人と共有したい」という想いから実現したもの。衛星から送られてくる雲のデータをもとに、変化する気象現象を映像化。地球の最新情報を映し出す、宇宙中継テレビなのだ。さらに、コントローラーを使えば、地球を回す事もできる。世界中どこでも、見たい場所が手に取るように見られるのだ。また、ジオ・コスモスは、地球の悲鳴も映し出す。コンピューターで予測した、地球の気温変化も見られるのだ。青く美しい地球。それは、決して永遠のものではない。20年後…、50年後には、ほぼ真っ赤に。その後も気温上昇は続き、今世紀末には、地球の平均気温が4度も上昇するという。そこでは、生命の30%が絶滅すると言われている。ジオ・コスモス。それは、地球の危機を映像化し、警告を鳴らすテレビであった。

第2位:宙に浮かぶ映像!いつでもどこでも見られるテレビ
『網膜走査ディスプレイ』なんと目の網膜がテレビ画面。メガネのような形状だがレンズがない。わずか1センチ四方の透明な板が付いた小型の機械が備えられているだけだ。しかしこれを掛けると、何もない目の前に突如として映像が現れるという。そこで、小型カメラを使い、人間の視界を撮影。目の前に浮かぶ不思議な映像…。しかも目の前に手をかざしても映像は消えず、目線を動かしても一緒に画面が動く。視界と重なって映像が見えているのだ。だが映像は、目の前の透明な板に映っている訳ではない。映っているのは、この光だけ。実は、メガネの小型機械から、目の網膜に映像を投影している。直接光を当てると視界を遮ってしまう為、一度反射させているのだ。では、どんな使い道があるのか?付属の端末を操作すれば、テレビ放送やインターネットなど多種多様なデータを、どこででも見られる。例えば、複雑な機械の操作などで、分厚いマニュアル本を手にとって見なくても、これがあれば、的確に操作ができる。初めての場所に行く時も、いちいち、地図や携帯画面を見ながら歩く必要はない。さらに、結婚式では、スピーチ原稿をデータに入れておけば、安心だ。2010年実用化予定。情報をどこでも瞬時に見られる、近未来テレビなのだ。

第3位:限界に挑む!超薄型テレビ
『プラズマ・チューブ・アレイ』確かに薄い!厚さを測定してみると、正確には、たったの0.8ミリ。しかも、フィルムのように曲げたり、揺らしたりできる。果たして、本当に映るのか?スイッチを入れてみると…。映像が浮かび上がった。スクリーンのように投影しているのではない。ペラペラシートが自ら映し出している。もちろん、画面を揺らしても映像に影響はない。これだけ薄いテレビであれば、壁にピタリと貼れる。広告ポスターが、動く画像になる日も近い。しかし、スゴいのは薄さだけではない!プラズマ・チューブ・アレイは、細いガラスの管を自ら発光することで、映像を映し出している。どこまでも組み合わせることが可能なのだ。つまり簡単に巨大化できる。重さも従来の大型テレビの10分の1しかないため、設置する場所への制約も少ない。将来は、フジテレビの壁という壁を映像で埋め尽くす事も不可能ではない。今年の秋に実用化予定。まさに、次世代を担うテレビなのだ。

ベストハウス123 ものスゴい発電BEST3

2008-05-18 | House Knowledge


■ものスゴい発電BEST3
第1位:無駄なものを電気に?ビックリ床!
「発電床」黒い板が、あらゆる振動から電気を作るという。秘密は、板の中に敷きつめられた、圧電素子という素材。驚くことにわずかな揺れでも電気を生み出すという。つまり、圧電素子を敷きつめた発電床を、振動させる源が無限にあれば、無限に電気が作りだせる。2008年1月、東京駅八重洲口に設置。歩行者が歩く振動で、電気を作る実験が行われた。更に、首都高速道路、五色桜大橋では、車の振動から生まれた電気が、実際に夜間のライトアップに使われているという。今年8月には、渋谷のスクランブル交差点にも設置予定。のべ13万人の歩行者の振動で、電気を作る。そんな発電床が描く未来とは?首都高速道路、総延長294キロに発電床を敷きつめると、なんと、東京23区で1日に使う電気量の50パーセント以上が賄えるという。発電床。それは、優れた発想で未来を救う、スゴい発電なのだ。

第2位:まるで紙?!発電するシート。
「エフウェイブ」薄さわずか1ミリ。形状はシート状のものだが、我々が使う電気を全て賄えるという。このシートが電気を生み出す源、それは光。ケイ素をガス状にし、そのガスをプラスチックフィルムの上に吹きつけ、ケイ素が密集した薄い膜を作りだす。この膜を何層にも重ねることで、弱い光でも効率よく取り込むことに成功した。この方法で、薄くても、従来のものにひけをとらない太陽電池が出来たのだ。今までのソーラーパネルと比べてみると、重量は15分の1。厚さはなんと、50分の1に。重いソーラーパネルが付けられなかった屋根にも、ペラペラのシート状のため、全面に貼ることが出来る。そんなエフウェイブが描く未来とは?日本中にエフウェイブを敷きつめたとすると、その発電量は、計算上、われわれが1日で使う電気量の、なんと100倍。つまり、国土の1パーセントに敷くだけで、全ての電気を賄えるのだ。エフウェイブ。それは地球環境を守る、太陽光発電の真打ちなのだ。

第3位:島国日本にぴったり!驚異のゴム発電。
「イーパム」伸び縮みするだけで、電気を作るゴムがあるという。黒い部分が、電気を作りだすゴム。さっそく実験。イーパムに、ライトを直接、接続する。電池や電源とは全くつながっていない。そして、ゴムを伸ばし、手を離した次の瞬間!ライトが点灯した。電気は伸びたゴムが縮む瞬間に流れている。電気を発生させているのは、ゴムの表面に薄く貼られた電極。ゴムが伸びると、表面に貼られた電極も引っ張られ、静電気が発生。縮む瞬間、プラスとマイナスが一気に引き合い、電気が流れるのだ。このイーパム、ゴムのわずかな伸び縮みでも電気を発生させる。では、どこで使われているのか?それは海の波。この、無限に存在する自然の動力から、電気を作るのだ。イーパムに、浮きと重りを取り付け、海に浮かべる。すると、わずかな波にも刺激され、伸び縮みを繰り返し、電気をどんどん発生させる。2007年8月。アメリカで、世界初の海上実験が行われた。イーパム内蔵の発電浮きを、穏やかな海に一週間、浮かべたところ、1時間当たり最大5ワット、発電。このシステムの可能性が実証された。イーパムが切り開く未来とは?日本の海岸線全体にイーパムを並べたとすると…現在、われわれが使っている電気の、なんと3分の1が賄えるという。イーバムは島国日本にうってつけの、夢の発電システムなのだ。

ベストハウス123 ものスゴい超合金BEST3

2008-05-18 | House Knowledge


■ものスゴい超合金BEST3
第1位:世界が驚いた日本生まれの超強力合金
『超超ジュラルミン』今から70年前、旧住友金属の研究者、五十嵐博士が、世界に負けない超合金を作りたい…その思いで研究を重ね、スーパー合金を誕生させた。一体どれ程、強いのか?まずは、厚さ6ミリのアルミニウム製の板を、重さ4.5キロのハンマーで叩いてみると、いとも簡単にへこんでしまった。続いては、『超超ジュラルミン』の板。どれだけ違いが出るのか?ついたのは、わずかな傷のみ。アルミの10倍以上もの強度を持っている。しかも重さは、鉄と比べてみると、わずか3分の1と軽い。まさに、アルミの軽さで鉄の強さを持つ、理想の金属なのだ。現在も、世界で運行する航空機の約90%の骨組みに、この超超ジュラルミンをベースにした金属が使われている。世界の航空機の歴史を支える、超合金なのだ。

第2位:人に優しい振動吸収合金
『特殊合金アルフェ』主原料は鉄。そこに、少量のアルミニウムを加えて作る。振動は本当に伝わらないのか?さっそく実験。一辺を固定し、ハンマーで叩く。まずは、通常の鉄の板。鉄板は揺れ続け、10秒たっても収まらない。続いて、同じ厚さの特殊合金アルフェで実験。鉄に比べ、振動が小さく、収まるのも早い。振動を吸収し、防音機能も持っているのだ。一体なぜ、振動や音が伝わらないのか?通常、金属は、分子が規則正しく並んでいる為、一度振動が加わると、揺れが収まりづらい。しかし特殊合金アルフェは、分子の一部が不規則な状態になっている。この部分がクッション代わりとなり、振動の波を消すことができるのだ。現在、揺れや音が気になる家電製品や車、電車、飛行機などの快適性アップや騒音対策に利用するために開発が進められている。快適で静かな生活を約束する、人に優しい超合金なのだ。

第3位:驚異!固いのに伸び~る金属
『超塑性Zn-Al合金』「塑性」とは、引っ張れば伸び、押せば縮む性質の事。超塑性合金は、著しく高い塑性能力を持つ。引っぱり試験機で、上下に引っ張ってみると、その長さは2倍以上に!しかも、細くはなったが、十分な強度を保っている。また、伸びた状態の超塑性合金に圧力をかければ、元通りに縮む性質も持っている。主原料は、トタンなどに使われる亜鉛。これに、少量のアルミニウムを加え、特別な熱処理を施すと分子レベルで変化が起こる。通常の金属の場合、ひっぱられると、単純に分子自体が伸びるだけ。しかし超塑性Zn-Al合金は、圧力の強さに合わせ、分子の形と配列を組み替えながら変形しているのだ。この驚異の金属、何に使われているのか?高層ビルの揺れ対策。ビルの柱同士をつなぐ、ダンパーとして使用されている。地震や強風の影響を受けやすい高層ビルでは、普通の鉄だと、大きな圧力で金属疲労が進み、損傷の危険性もある。しかし、超塑性Zn-Al合金内臓のダンパーは、伸び縮みできるので、金属疲労に強いのだ。しかも、ゴム材やスプリングなどに比べ、強度や耐久性も高い。建物を、命を守る、超合金なのだ。