4月24日10時0分配信 琉球新報
ガソリンを給油する客=22日午後、那覇市内のガソリンスタンド
4月1日の揮発油税などの暫定税率の期限切れで各給油所は4月初めからガソリン価格などを次々と値下げしたが、今月に入り石油元売り各社が卸値を引き上げる現象が起き、各給油所の販売価格も中旬から次々と値上げに転じている。
4月の最安値から既に11円値上げした給油所もあり、元売り各社は今後も卸値を引き上げる予定で給油所の値上げは止まりそうにない勢いだ。さらに暫定税率が今月末の衆院で再議決され課税が再開すると、課税分が価格に上乗せされる。大幅値上げも予想され、消費者への負担がさらに増すのは確実だ。4月から生活にかかわる各種料金も軒並み値上げされており、少ない値下げ商品だったガソリン価格まで値上げする事態に消費者からは「生活できなくなる」との悲痛な声が聞かれた。
■減税で値上げ埋没
暫定税率の期限が切れ、県内の給油所は4月初旬に一斉値下げした。安い所でレギュラーガソリンが1リットル税込み120円台前半まで下がった。
しかし、石油元売り各社は世界的な原油価格の高騰を背景に4月から卸値を引き上げていた。エクソンモービルを中心に新日本石油、出光など石油元売り各社は4月から県内の給油所への卸値を引き上げた。22日までに3月末と比べガソリンは1リットル平均5円弱、軽油6円、重油5円、灯油4・5円それぞれ引き上げられた。中にはガソリン卸値を7円引き上げた元売りもある。
仕入れ値の上昇で各給油所は同中旬から値上げし、23日現在、高い所でレギュラーガソリンは130円台後半まで上がっている。暫定税率分の大幅値下げ現象が起きている中で、消費者には埋没して見えにくいまま元売りの値上げ現象が起きていたことになる。県石油業協同組合も「ここ数カ月では例のない非常に大きい上げ幅」としている。
■消費者から悲鳴
一方、消費者や小売りの給油所は元売り価格の値上げに悲鳴を上げている。
那覇市内の給油所を訪れた中山裕(ゆたか)さん(53)=南城市=は「買い物や子どもの送り迎えなどに直撃する」と値上げに反対した。県婦人連合会の小渡ハル子会長も「値下げした喜びもつかの間だった。生活品もすべて値上がりし、これでは生活できない」と訴えた。
宜野湾市のある給油所は元売り価格の値上げを転嫁できないまま22日現在、レギュラーガソリンを124円という低価格を維持したまま販売を続けている。安売り競争が原因で、店主は「卸値が上がっても上げられない。客は安い給油所を見ている」と厳しい状況を説明した。
ガソリン価格比較サイト gogo.gs 一番安いガソリンスタンドはここ!
Yahoo!ニュース - ガソリン価格動向
ガソリン価格地図 | e燃費
携帯クルマネージャー | e燃費 | Response.