LHFトーク"GONDLA"

LHFの二人のだらだらトーク。

よつばと!

2009年08月16日 | 過去の記事
友だちの家に「よつばと!」があったので、読んでみた。以前、このマンガをちょっとだけ読んでみたことがあったのだが、1巻の最初の方を読んだだけではまだ良さがわからずに断念してしまった。しかし、今回もう一度ちゃんと読んでみたら、作品にグっと引き込まれてしまった。それこそ人生におけるマンガランキングの上位にランクインするくらいに。

このマンガはちょっと変わった女の子『よつば』と、その周りの普通の人たちの日常の話だ。このマンガの秀逸なところは、そんな話のマンガのタイトルに「よつばと!」という名前を付けるところだと思う。このマンガの売りは何と言っても主人公の『よつば』という女の子だ。ということは、タイトルを「よつば!」にしても不思議ではない。しかし、このマンガのタイトルは「よつばと!」なのである。この「と」はおそらく「よつば“と”その周りの人」という意味なのだと予想できる。つまり作者はこのタイトルによって「よつばに関わる周辺の人間の話」ということを表しているのだと思う。

このマンガの“周りの人”は少々変なところはあるものの、基本的には“普通の人”である。そんな“普通の人”のところに『よつば』が現れる。その純粋さや子供らしさに“周りの人”は振り回されながらも、いつのまにか『よつば』のいる生活に慣れていく。そうやって徐々に“周りの普通の人”が“よつば化”していく。

この“周りの普通の人”には読者も含まれるのだろう。実際に僕はこのマンガを読んでいくうちに、『よつば』が凄い可愛らしく思えてしまっていた。そして気づいた。『よつば』が持っているものは、かつて自分も持っていたのだ。僕は大人になっていくうちに、自分の中の『よつば』を失ってしまっていた。そういうことを思う読者も多いのではないか。

『よつば』は100%純粋な子供である。そんな『よつば』と触れることができるのは、この『よつばと!』というマンガの中でしかない。このマンガを読むことで、大人はほのぼのとしたギャグの中に、なんとも言えない“良さ”を感じてしまうのではないだろうか。それはどこか懐かしさを伴って。これはそんな大人に失っていた何かを思い出させてくれる。そんなこのマンガが僕は好きだ。


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