むかしの

夜8時を迎え、眠くなったおれたちは早くも就寝した。

しかし、いつも夜中まで起きているおれは簡単に眠れるはずもなく。

いや、少しは寝たのだがすぐに目が覚め、一人でラーメンズのDVDを観ていると、てつやも起きてしまった。


それからなぜか高校時代の思い出話をする二人。

てつやが学校に来てすぐに帰った話だとか。

おれが球技大会のバスケで退場した話とか。

懐かしくも面白い話で盛り上がった。

そして話は修学旅行の話にシフトする。

てつやはとても楽しそうに修学旅行の話をする。

しかし、おれは。。。

そう、二年の時に行った修学旅行。

おれは確実に楽しんでいなかった。

二年一組だったおれは完全にクラスの人間に馴染んでいなかった。

それもそのはず。

高校生活で一番楽しかった三年の時の友だちを見ると、全員元二組。

（ひらがだけは元一組だったね）

まあ二年一組の人とはあんまり合わなかった、もしくはおれが嫌われていたんだと思う。

え、嫌われてたの？

まったく気がつかなかった…

ショック。

とにかくLHFの人たちをはじめ、元々二組だった人とフィーリングバッチだったおれ。

だから修学旅行は楽しい思い出にはならず。

残っている記憶は戦争の悲惨さとその無情さ。

修学旅行を完全に修学しに行ってしまったカタチになってしまった。

（それで書いた作文がなんか文集みたいのに載った。すごい。）

だからおれは誓った。

「取り返す。」

おれの修学旅行を取り返しに行く。

あの時忘れてしまったものを取りに行く。

その思いを胸に、おれは沖縄への準備をする。

やつはもうそこまで来ている。

てつやは、

漫画を読んでいる。。。