LHFトーク"GONDLA"

LHFの二人のだらだらトーク。

石川県で「子供にケータイを持たせない」条例

2009年07月16日 | 過去の記事
TBSラジオのバトルトークラジオ「アクセス」の宮崎さんの代打でライムスター宇多丸さんがパーソナリティの回を聴いた。この「アクセス」という番組は、毎回テーマを定め、リスナーが電話出演してその内容について語るという、文字通りバトルトークなラジオだ。そしてそのときのテーマがこれだった。

「親は子供に携帯を持たせないように努力する」石川県が制定した条例を支持しますか?

先日、石川県議会で小中学生の携帯電話所持を規制する条例案が可決・成立した。それによると、「親は小中学生の子供に対して携帯電話を持たせないように努力する」というもの。しかし「努力する」という曖昧な記述と、罰則規定は無いという条例の意義を問うような内容に疑問の声もあがっている。これに対し石川県は「この条例を持ってそのような意識を喚起すること」を目的とした条例だとアクセスでは言っていた。

いやー、どうなんだ、これ。それって条例にしなきゃいけないことなのか。そもそも問題になっているのは「授業中にケータイをいじってる」とか「ケータイを使ったイジメ」とか、ケータイの“間違った使い方”の部分。その問題を解決するために、ケータイそのものを禁じるっていうのはなんか違うんじゃないかって感じてしまう。

まず問題なのは親だと思う。そもそもそういった問題は親がちゃんとしつけをしていれば起こらない問題なのではないだろうか。それなのに「親が子供に持たせないように努力する」って言ってもしょうがないような気がする。もう親は努力してるんじゃないの? それでも無くならないから問題になっているんでしょう。なんか倒錯してるように思えるんだよね。親の力が弱いからってそこに法が力貸しちゃっていいのか。こんなの家庭で解決しあう問題のはずだよ。

じゃあ「子供は携帯電話を持つのは禁止」にするべきかって言われたら、それこそ違うと思う。『アクセス』でも言ってたけど、学校で「情報」の授業でネットの使い方とか教えてるんでしょ? それなのにもはや“小さいパソコン”のようなケータイを禁止するのなんて時代に逆行してるのに他ならない。やっぱりこの条例はどこかで「おかしい」ようにしか思えない。

そもそも携帯電話という技術はもう十分なまでに社会に入り込んでる。もう携帯電話を使わないで一生を終える人なんていないんじゃないか。ケータイには確かに“悪い要素”だってある。でも今、大人たちがしなくちゃいけないのは、そんなケータイを子供から取り上げることではなく、そんなケータイとどう付き合うかを考えることじゃないのか。

今、ケータイによるイジメなどが問題になっているが、イジメなんて昔からあったはずだ。現在はそんな狂気の行方が“ケータイ”に向かっているだけで、それが封じられれば、その狂気がまた別のものに向かうだけで、イジメそのものは無くならないだろう。

とは言っても、ケータイを中学生に持たせることにはおれも賛成しかねる。石川県の言う“狙い”そのものは悪くないと思う。でも条例で押さえ込むのはやっぱりやりすぎだと感じる。なんかもっと違う手段で協議して欲しかったな。