静かな場所

音楽を聴きつつ自分のため家族のために「今、できることをする」日々を重ねていきたいと願っています。

カラヤン指揮のマーラー5番を聴く

2010年07月06日 21時35分47秒 | マーラー
 今日はてんぷらを揚げた。この際だから、料理のレパートリーを広げようと、日々楽しんでやっている。思ったよりも時間がかかってしまい、いつもよりも食べ始めが一時間ほど遅れてしまった。でも、家で揚げるのは美味いね。見た目はゴツいんだけど・・・・。
 さて、久しぶりの音盤ネタも省エネ・モードのボキャ貧エントリだけど、まあお許しあれ。



マーラー/交響曲第5番


管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団




指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン




録音:1973年




 
 ツイッターの方で、ちょっと前につぶやいたのですが、この演奏を先日聴きました。初めてではありませんが、ずいぶん久しぶりでした。LPリリース当時に、早くも購入した合唱仲間の誰かのレコードを友人Tと一緒に聴いた憶えがあります。その前に ザルツブルグでのライヴがFMで放送され、カラヤンのマーラーはそちらで一足先に聴いておりましたが、このセッション録音の精緻さ、美しさは、また格別であったのをよく憶えています。その後、ずうっと長い間聴いていませんでした。数年前に、懐かしさからオークションでレコードを入手。そして、それからしばらくして、このCDを「やっと」入手しました。
 ひさしぶりに聴いて、これはやはり素晴らしい演奏でした。アマゾンやHMVのレビューでは、みなさん、いろいろと申されております。今の私には、そんな、ちょっと前までしたり顔で言いまくってた「ああだこうだ」は、今はとても言う気も無く、ただただ、この演奏の凄さに、レコード(再現)芸術の超一級品としての素晴らしさに圧倒され、こういうものに接する悦びを噛みしめるのみです。
 忙しい時だからこそ、音楽は大事に聴きたいもの。一応、スコアを眺めながら聴きました。先週、2楽章まで聴き、週明けに2楽章と3楽章を聴き、そして、昨日、3楽章から最後まで聴きました。
 特に第2、第3楽章の素晴らしさ、美しさには新鮮な驚きを禁じえませんでした。この演奏って、こんなに凄かったかい???今まで何聴いてたんだか???そんな感じでした。アダージェットよりも、むしろ、その二つの楽章の丹念な描きっぷりにカラヤンの手腕の凄さをあらためて感じました。「綺麗過ぎ」「決まり過ぎ」と思う人もいるのでしょうが、そりゃ贅沢ってもんでしょ。
 他の人が逆立ちしても出来んような固有の世界を創ってんですからねぇ。

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 以下、しょうもないのですが、今までのマーラー5番記事

スウィトナー

大植(大フィル定期)

バーンスタインNYP

ショルティ、シカゴ響(来日公演)

ショルティ、シカゴ響

アバド、シカゴ響

バルシャイ、ユンゲ・ドイチェ・フィル

バーンスタイン、ウィーン・フィル









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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Syuzo)
2010-07-08 07:56:05
この録音はマーラー/交響曲第5番のレコードとしては当時画期的でしたね。バーンスタイン、ショルティ、ハイティンク、バルビローリなどの録音が演奏のどこか必ず傷があるのに、ほぼ完璧な形で第5番を聞かせてくれた最初の録音でした。
カラヤン以降、このクオリティでなければ同曲を聴けなくなってしまった(^^;。
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>Syuzoさん (親父りゅう)
2010-07-08 17:27:03
この演奏が出た頃は、5番もそんなに聴いてなかったのですが、後でいろいろと聴くうちに、「こりゃあ、凄い」と認識を新たにしてきました。

そう言えばハイティンクのマーラーはずいぶんとご無沙汰だなぁ・・・にわかに聴きたくなってきました。
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Unknown (レイチェル君)
2010-07-10 19:43:04
小生もこのCDはある面好きです。しかしアダージェットのみをよく聴きます。カラヤンのマーラーは若干マーラーっぽくないですよね、小生の感覚だと・・・でもそのアダージェットのみのためにレコードを買ってしまいました。ゴージャスサウンド!誰にもまねはできない・・・
第5番では一番好きな演奏はテンシュテット/LPOです。
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>レイチェル君さん (親父りゅう)
2010-07-11 15:55:54
こんにちは。
私は、最近になって、この演奏の凄さを再認識しました。
アダジェットも無類の美しさですね。
テンシュテット盤も素晴らしいですね。しばらく棚に引っ込めたままになってるので近々聴いてみましょう。
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ブルーノワルターの1947年録音をきいてみてください (k)
2010-07-31 19:34:28
マイベストです。カラヤンがいかにこの曲を理解していないかがわかりますよ
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>kさん (親父りゅう)
2010-07-31 22:46:44
ワルター盤はLP時代よりお馴染みです。CD化された時に、音質が飛躍的に向上したのに驚きました。いい演奏ですね。マイ・ベストに推される方も多いでしょうね。ただ、カラヤンがこの曲をいかに理解していなかったかどうかは、私には全然分かりません。音楽家が、その曲をどの程度「理解している」かどうか、それを音盤を聴いた程度で断言することは、私には無理です。率直に言うと、そういうことは、どうでもいい感じもします。聴き手の「好き嫌い」の単なるすり替えみたいになっちゃうから。
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いきなりの暴言お許しください (k)
2010-08-03 06:30:16
マーラに対するアプローチは確かに様々で客観的に捉えたり、一緒に共感してくれと言わんばかりの演奏をしたりとの演奏をしたりとバリエーションに富んでいます。小生にとってのこの曲の初体験がワルターの演奏で、演奏時間が60分足らずと短い中に作曲者の言いたいことが全て詰まっているような共感を覚えたため、どうしても艶やかさを全面に押し出した演奏を疑問視してしまいます。先日カラヤン盤の冒頭のトランペットを若干16才の少年が吹いているという記事を目にし、久し振りに聞いて見ました。確かに上手いんだけど…という感じを強く受けたのであえて感想を述べたつもりでしたが舌足らずになってしまいました。
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>kさん (親父りゅう)
2010-08-06 21:38:12
暴言だなんてとんでもないですよ。
誰しも、好き嫌い、自分の尺度がありますから、それぞれが自分の心にピッタリと来る演奏を楽しめばいいですね。私は、あまりピンと来ない演奏でも人が薦めるのを見聞きすると、とたんにその演奏の魅力に気付いたりすることも多いです。
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音楽の奥深さ (yurikamome122)
2011-02-13 17:52:00
TBありがとうございます。
やはりこの演奏にはいろいろな意見があるのですね。
それもこれも個性と完成度の高さの証と思います。
それくらい高い完成度で問題提起をし、聴き手を挑発する演奏であることはそれだけで存在意義がある気がします。
しかもその演奏の輝きは録音してから40年近く過ぎて、カラヤンが亡くなってもいまだに失われない。
やはりそれも一つの行き方として受け入れられている証ではないでしょうか。
しかし、改めて聴き直し、カラヤンとベルリン・フィルが決して外面的な美しさばかりを追求して中身がないと言うことはない気がしました。
その意味でもやはり名演と思います。
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>yurikamome122さん (親父りゅう)
2011-02-13 23:32:33
こちらにもコメント下さりありがとうございます。
>決して外面的な美しさばかりを追求して中身がないと言うことはない気がしました。

私も本当にそう思います。
彼の没後、ちらほらと出てきたライヴなど聴いていますと、やはり生身の人間。人間臭く、彼なりの審美眼を通して驚くような演奏の数々を聴かせてくれていたんだと、あらためて思います。細部の誇張みたいなことをするのが少ないのも、形にならん曲には手を出さないのも、一種のダンディズムみたいで、カッコいいと、私は思います。


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