LanguageStyle

■「日本人と英語」を考えてゆくブログ

自由な選択授業―「トランスレイト」の試み

2007年11月26日 | 記事
自由な選択授業

 選択授業というものを受け持ってはやいことで7ヶ月が経ちます。前期後期制のため選択授業のメンバーは通年ではなく前期後期で入れ替わるのですが、一貫して言えることは「選択授業では何をすればいいの?」という疑問があるということです。講師として教えている僕は「これこれをして下さい」ということを言われることもなく、何を目標に授業をすればよいのか考えることがしばしばありました。確かに「英語の授業の復習をしてください」という声は本務の先生からいただきましたが、復習って言ってもプリント学習なのか一般的な授業スタイルの学習なのかでは違ってきます。いろいろ考えた挙句、結局「プリント学習」をさせることにしたのが前期でした。教科書に準拠した問題演習と言うところでしょうか。教科書付随のワークの拡大版と言うことになると思います。
 これはこれで僕は良かったのではないかとも思っていますが、後期は何か違うことをしたいなと思いました。具体的に何を「すべき」なのかは不明な選択授業ではありますが、良いように考えると選択授業というのは教える内容が教科書等でガチッと定まっていないという意味で「自由」ではあります。この自由さを活かして授業に臨みたいと思ったのが後期でした。
 後期の授業ではこの前はこの「トランスレイト」というプリントを使って授業をしました。このプリントについては後で説明の項を設けますが、見れば分かるとおりに単純そのものです。プリントを縦に半分に区切って、左側には英文を右側にはその日本語訳を載せてあるだけです。このプリントで何をするのかというのも非常にシンプルで、この日本語を見て英文が出てくるようにするというものです。いわゆる「英訳」に分類される活動です。日本語を見て英文が出てくるまで何度も練習をする。今回は一語でも間違えたら不合格ということにしました。ここでは従属接続詞が登場しているのですが、接続詞を文頭に置くか文中に置くかを逆にしていても不合格にしました。つまり最も単純な形(ある英文をあるまま再生する)で生徒たちにやらせました。この課題を与えて思ったのは日ごろは英語につまづいている生徒も暗記は得意だとか、覚えるべきものがはっきりと目に見えた形で示されると急にやる気を出したりする生徒が出てきたということです。
 僕は今回この活動は選択的にして、「やりたい人がやる」ということにしました。この課題がやりたくない人は無理にやらなくても良いことにしたのです。この活動をやらない人には別のプリントが用意してあります。このプリントは個人個人のレベルに合わせて進んでゆく?ようにを目標にして作ったもので、そちらをやりたい人はそっちをやる。
 選択授業は少人数で25人程度のクラスサイズですが、中にはどれも行おうとしない生徒も出てきます。いつもはそのような生徒の横に行き声かけをしながらやらせるのですが、今回は「トランスレイト」の活動に時間を取られて授業に参加しない生徒にまで手が回らなかったというのが本当のところです。この点は何か新しい方策を考えなければいけないと思っています。

「トランスレイト」について

 「トランスレイト」という名前については別のものを考えたいですね。生徒たちには一応どういう意味かは説明しましたが面白くはないですね。また考えます。
 ということで、このプリントの説明に入ります。このプリントはすでに述べたように非常に単純です。ここ(685KB)をクリックするとプリントをご覧になることができます。PDFファイルで公開しています。今回は教科書6ページ分の内容を1ページにまとめました。全部で6箇所あります。下にも画像としてサンプルを示しておきます。ご覧になると日本語訳の右上についた四角が目に止まると思います。これは日本語から英語に「トランスレイト」できたらハンコを押してあげるスペースです。僕の場合は僕の苗字のシャシハタを押しています(面白いハンコってのはどこで売ってるのかな?)。
 このプリントは縦に半分に折って使用します。テスト前ということもあり生徒たちはよくやったと思います。



※ブログランキングに参加しています。よろしければクリックをお願いします。
にほんブログ村 教育ブログへ 人気blogランキング


↑B

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。