Ceci n'est pas une pipe.

Artを味わうBLOGにしたいと思っています。

映画 リリーのすべて

2016-02-06 11:14:00 | 筆者感想


A portrait of Lili by her wife Gelda


今朝ラジオを聴いていたら、浜村純が映画紹介で「リリーのすべて」の解説をしていた。どこかで聞いた話だとすぐに思い出した。

2010年10月にこのBlogで既に取り上げたこの作品に関する映画化だ。
Ceci n'est pas une pipe過去記事
Gerda Gottlieb Wegener Porta et son mari
一部引用
「二人のことが2012年「The Danish Girl」というタイトルの米映画になるらしい。夫Einar Wegener役はNicole Kidmanが、Gerda Gottlieb 役はMarion Cotillard が予定されている。」

浜村純の話を聞いて今頃何故,
これが映画になったのだろうと不思議に思った。2012年完成予定の映画が、3年も遅れたと言うこと、が原因のようだ。当初予定だった配役や監督もすっかり変わってしまっている。夫の役はNicole Kidmanなど最初は女優が考えられていたのだが、結果的には男優が演じることとなった。いくら女装をしても、こんなごつごつした女に、夢中になって近づいてくる素晴らしい男性がいるのかどうか、その辺の説得力に欠けると思われるのだが、果たしてどうだろうか。もちろんこの映画のように夫婦愛を強調するなら、そして女性客を動員するためにも、まあ男優でなければ、映画としては成り立たないのではあるが。またエディ・レッドメインとニコール・キッドマン、どちらが「旬」か、を考えればすんなり納得もできる。その上夫を女優が演じたならば、「妻」は悲劇のヒロインにはなりえない。夫役をNicole Kidmanが演じたならば、Marion Cotillardは幸福な両性愛者になってしまう。
映画と現実を繋げる必要はない。

The Danish Girl (2015) &  wikipedia & 公式サイト