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Optical Art 1: Victor Vasarely

2010-05-01 11:54:20 | 筆者感想

60年代後半Op Artに初めて出会い、いきなりに強く惹かれた。現代音楽や電子音楽に強い関心のある者は、おそらく皆Op Artに興味を持つ筈だ。情念を排除しているようで、これこそ情念の固まりなのだ。Art史で言えばcoolな抽象の流れを汲んでいる。抽象絵画はそもそも洋服のパターンから始まっているのだから、数学的パターンに行き着こうとするのもとても自然な流れなのだと思う。私がmedia playerの視覚エフェクトに未だにワクワクするのもそのせいに違いない。25,6年前まだマイコンと呼ばれていた頃、富士通のFM Sevenに数式を放り込んで稚拙なBasicでOp Artイラスト作りに夢中になったこともある。楽しかった。これもArt&Technologyだ。音を合成し作り出すSynthesizerがTechnologyに音楽上に存在する場を与えたように。Artが全般的傾向として非日常に走る中でOp Artは現代生活の、現代感覚の中心近くまで浸透していっている。本来TechnologyはArtistと協調してこそ花開く、非常にhumanisticなものなのだと思う。
Op ArtをArt&Technologyで論じてしまったが、一般的にはその元祖はGeorges Seuratの点描技法やJosef Albersの正方形の重なりシリーズ辺りだと言われている。またOp Artを錯視を利用しただまし絵の一種だとする解説もあるが、何れも同意しかねる。
ところで70年代初期にParisに来ているイラン人のABDIとやはりイラン系フランス人の友人Sabineの家で出会った。プレゼントだと言って自作の、方眼紙に色鉛筆で着色したサラセン模様の抽象画をくれた。イランの細密画技法で、モスクの壁面を思わせるサラセン模様のその抽象画はまさしくOp Artであった。Op Artはひょっとすれば、遠くイスラム社会の幾何数学と、その数学的パターンの持つ精神作用性に端を発するのかもしれない。それが、Op Artの秘められた特異な力なのかもしれない。
TITLE:Globe 1970 & ARTIST:Victor Vasarely
Victor Vasarely, Hungarian-French (1906-1997)
Victor Vasarely : His works
No.1 & No.2 :
Optical Art : Wikipedia & Optical art : You Tube :
Vasarely Site :
No.1 & No.2:
OPTICAL TRIP with V.Vasarely : You Tube

・・・・・上は2009年6月5日の記事です・・・・・
・・・・・追記:2010年5月1日・・・・・
Victor Vasarely :
資料


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