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taddy // graphic designer / artist / poet

c h r i s t m a s

2009-12-25 | cafe_monologue


Merry Xmas to you all!!


昨晩は、目黒の聖アンセルモ教会でクリスマスイブのミサにあずかりました。





自分の教会は、上智大学の聖イグナチオ教会ですが、クリスマスイブはカップルが大挙するのでなかなか入れないんです w
ま、みんながハッピーになれるんだったら、全然良いんですけどね。


聖アンセルモ教会はこじんまりした教会です。
でも、元々、聖ベネディクト会という修道院の教会だったということもあり、とても瞑想的な造り。
都内でも好きな教会の一つです。
場所柄、いらっしゃる方々もお上品な方々が多いですねー。
それでも、昨晩のミサはすごい人ごみでした・・・。





神父様の説教は、とてもココロに響きました。
自分がいつも思っていること、ここで語っていることと、本当に一致してました。


それは、「縁」について。
神父様は、仏教思想から生まれている「袖触れ合うも他生の縁」を引用して語ってくれました。


誰か一人の人と出会うには、「一劫(こう)」という単位の時間が必要なのだそう。
三千年に一度、天人が下界に降りてきてとてつもなく大きな岩をひと撫でします。
それによって岩がすり切れてなくなってしまう時間が「一劫(こう)」。
気の遠くなるような時間ですね・・・。


ボクも一人の人に出会う確率のすごさを以前書いたことがあります。


まず、あの宝くじの1等に当たる確率は「1千万分の1」。
1年に5回、毎回1枚買うとします。
確率通りに上手くいったとして、1等を手にするには200万年がかかります。


200万年前の世界とは、ジャワ原人がいて、日本大陸がようやく今の形を形成した時期。
その時から毎年購入し、ようやく現在1等を手にすることができるわけです。
1等を手にするには天文学的な投資と幸運が必要なのです。


さて、世界の人口は65億人。
つまり、一人の人と出会えるのは、「65億分の1」。
宝くじの1等を手にいれる確率の650倍の数値で、まったく比べ物にならない想像を超える確率。


その上、「今、この時代に、この場所で」誰かと出会うとなると、これに加えてものすごいことになります。
一人の人と出会えることはまさに人生の「奇跡」だと言えるわけです。





ボクたちは会うべくして誰かに会っているのだと思います。
「偶然」ではなく、「必然」なのだと思います。
それぞれが生きていくためにベストだから最初から会うように運命付けられているのだと思います。


その中でも特別な存在である家族。
「そこにいて当たり前」だと思っているかもしれませんが、奇跡の中でも最高の奇跡の結果で生まれた絆なんです。
そのことを理解して、いつもそこにいてくれることに感謝しないといけません。


そして、縁あって出会えた人、ひとりひとりに改めて感謝!





ミサの間、ココロの中で二千年前のベトレヘムを思いめぐらせていました。


凍えるように寒い夜、静かに、ひっそりと、ひとりの赤児が生まれました。
彼は無限の神でありながら、自ら人となり、無力になりました。
彼は全能でありながら、自ら重荷を負い、痛みと苦しみを分かち合いました。
彼は王の中の王でありながら、迎えてくれる宿もなく、洞窟の中で生まれました。


その赤児の姿は、
大きくなるためには、何よりも小さくなること、
力強くなるためには、何よりも無力になること、
豊かになるためには、何よりも貧しくなることを教えました。


彼はその命を与え尽くすほど、この世界を愛し抜きました。
見返りを望まず、無条件に、そして徹底的に自分を与え尽くしました。
そして、人間という存在の想像を超える価値を教えました。
彼は「愛」そのものでした。


「愛」というものの本当の意味を世界が知ることができるようになった日。
それがクリスマス。


自分は能力がないから、
自分は貧しいから、
自分は醜いから、
生きる価値もなければ存在する価値もないと思っていませんか?
神さまはどこか遥か遠く、天の高いところにいて、自分のことなどかまってくれないと思っていませんか?


でも、神さまは、あえて貧しさの中、臭い飼い葉桶の中で無力な姿で生まれたんです。
そんな神さまが、自分のことを理解してくれないと思いますか?





すべての人にMerry Xmas!!




taddy

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
beauty♪ (sato)
2009-12-26 23:09:36
お久しぶりにお邪魔します。taddyさんお元気そうで何よりです。厳かな空間の中での聖夜の時とても素敵ですね。本来あるべきのクリスマスの姿という気がします。そしてこちら聖アンセルモ教会は懐かしい・・というのも私は数十年前にこちらで結婚式を挙げさせてもらったのです。お写真を拝見して感動しました。
当時の事を思い出して懐かしんでおります!
素敵な写真ありがとうございました。
でもホントtaddyさんが捉える画像はいつも素敵ですね!
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satoさんへ (taddy)
2010-01-14 19:44:02
>> satoさん

遅くなってしまってごめんなさい!

satoさん、アンセルモで挙式されたんですか!びっくりです。それほど大きな教会ではないので、あそこで結婚式挙げられる方ってそんなにたくさんいないように思っていたので。でも、とても素敵な教会ですよね。

たまに足を運んで、ベンチに座って昔を、そして今日まで流れてきた時間に思いをはせるのも良いかもですね。

コメントありがとうございます!
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