パズル蔵

京都大学パズル同好会のブログです

高難易度パズルでよくみる市松模様に塗るという考え方

2020-09-27 02:26:29 | 日記

どうもこんにちは、ゲッソーというものです。普段はパズルスクエアというサイトで問題を投稿したり、解いたりしてパズルを嗜んでいます。

で、最近もパズルスクエア上で高難易度ペンパを解いていたのですが、盤面を市松模様に塗るという理詰め(というのかはよくわからないけど)によく出くわすんですよね。なので一度どんなものがあるのかまとめてみようかなということで、記事を書かせていただきました。

あまり市松模様に塗るという考え方がよくわからないという方もいると思うのでここで解説しようと思います。

はい、こういうことです。すごい単純なんですけどこうすることで盤面が進むことがあるんです!

その1:四角に切れ

問題

とりあえず塗ってみましょう

1枚目のようにして、100マスを赤50マス、青50マスに分けることができました。つまり、それぞれの数字の占める赤マス青マスを合計すると絶対に50:50になるということですね。

ここで2や4などの偶数が占める赤マス青マスの個数について考えると必ず等しくなるということがわかります。また1や3などの奇数が占める個数について考えると必ず赤か青のどちらかが1つだけ多くなるということもわかりますね。

つまり、この数字達が赤マス青マス50:50で占めるためには奇数で調節しないといけません。ここが肝ですね

数字の1に関しては上の盤面で占めている赤青マスの個数は等しいので3が肝になることがわかります。

ここで2枚目の画像をみると角の3はどちらの向きの長方形であっても必ず青を1マス占めるということになるので、青マスを2マス余分に消費していることがわかります。赤青マスは等しく消費しないといけないので、残りの奇数である2つある3は赤マスを1つ多く占める必要があります。ということで、次の画像のように決まります。なるほど。

というふうに、この市松模様に塗ることで突破口が見えることがあります。やばい

その2:シンプルループ

問題

(問題はいまから説明する手筋に気づかなくても普通にとけます)

この問題を線が市松模様に塗られたマスを通過するとき必ず2色を交互に通過するということを用いて解いていきます。どういうことかというと、

赤と青で市松模様に塗ったとき赤の次は必ず青を通過する

→→→

その領域に出入りする線が占有するマスの個数について、出入り口のマスが赤→赤だと赤マスが青より1マス、青→青だと青が1マス多くなり、赤→青だと差がなくなる

 

ということが言えるので、ここから制約が生まれてくるということですね

では次のようにある領域を市松模様に塗っていきましょう(塗られたところをある領域とします)

この領域の赤マスと青マスの個数を数えてみると、赤26個、青26個となります。つまり同数ですね。またこの場合左下ですでに赤マスからの侵入が行われています

ここで先ほどの考え方を使うと、これ以上赤マスから線が出入りすることはないことと、青マスから必ず線が侵入することがわかります。

なぜならこれ以上侵入した場合青マス入り口が2つ以上必要になるのですが、青マスは1つしかありません。また、赤マス1つに対して赤青同数にするには青マスから1本侵入する必要があるので青マスからは必ず線が侵入します。

以上より次の画像のように決まります

これもやばいですね…

その3:天体ショー

問題

この問題では、盤面を市松模様に塗ったとき、辺上にある星(点)が含んでいる領域は必ず2色を同じ数だけ含んでいるということを使います。逆に言えばその2色の差はそれ以外の星(点)で生まれるということです

いつものようにとりあえず色を塗り分けると次のようになります

ここで辺の中心にない星の中で確定していない星(今回はマスの中心にある星以外=黒星))が占める白マス黒マスの差について考えると、元の盤面で白+1、中心の星で黒-3より白マスー黒マス=4ということがわかります。ここで、この黒星が白マスを黒マスより4つ多く占めるということを考えると1通りに決まります。

まとめ

こんなん言われないと気づかんわ……