フツーの見方

フツーの論理で考えれば当然だと思うことが、なぜかマスコミでは出てこない。そんな意見を書き残しておきたいと考えてます。

政治家の質を今回の種牛処分を通して見る。

2010-07-23 | Weblog

 結果的に山田大臣のごり押しが通ってしまいました。それに対する報道は移動制限が解除されて良かったという書き方が主流のように思われます。下記はその一例。

<口蹄疫>民間種牛6頭、殺処分 移動制限、一部除き解除 (毎日jp)2010年7月18日
http://www.excite.co.jp/News/society_g/20100718/20100718M40.056.html

 まぁ取りあえずは結果だけの報道で良いでしょうが、今後、政府や県の対応が正しかったのかどうか検証されることを望みます。日本人は過ぎたことは水に流し、嫌なことは早く忘れる、という傾向があります。しかし、間違いを責めると言うよりも次の機会によりよい対応をするために、感染源の追究と各ポイントで別の対応を取っていたらどうなったか、というシミュレーション(道義や感情は別にして純経済的に)は絶対必要です。でないと今回かけた税金は単なる払い損になってしまいます。正直期待は薄いけど、どこかやってくれるかな。

 山田大臣の発言に関しては農水省HPに割と詳しく載っていました。大筋はニュースの通りだったようです。(ここまで下品な物言いをそのまま載せるとは役人も大臣が好きではないのだろう)

山田農林水産大臣臨時記者会見概要 (農水省)平成22年7月13日
http://www.maff.go.jp/j/press-conf/min/100713_2.html
事務方 補足しますと、県が協議なく解除された場合でも、家畜伝染病予防法の47条で、県知事に指示をするということは可能です。

 県が独自に解除した場合、国にできるのは結局「指示」だけということですね。強制力は裁判が必要で、十分知事側も抵抗の余地があったと思われる。

 一方、東国原知事の見方は本人ブログに詳しい。比較して読むとどちらが筋が通っているかは分るでしょう。

東国原英夫オフィシャルブログ「そのまんま日記」by Ameba 2010-07-16
http://ameblo.jp/higashi-blog/entry-10592250603.html
 あらゆる視点に立ち大臣に提案・要望して来たが、「とにかく、殺処分しなければ移動制限解除はしない」という農水相の一点張りは最後まで覆せなかった。
 結果、薦田氏の種雄牛が残っていれば、いつまでも移動制限並びに非常事態宣言の解除は出来ず、県民の皆様の生活や地域経済等に深刻な被害・影響が及ぶことになる。加えて、これらを拒否すれば、今後の国の復興対策支援や交付税等にも影響が懸念された。いわば移動制限解除や復興支援を人質とした農水相のやり方は姑息で卑劣だと言わざるを得ないが、「法」や「権力」を振りかざされるとやはり我々は屈せざるを得なかった。

 ニュースだけ見てると東国原知事の変節が唐突すぎて、アッサリ国に組みしたかと思われましたが、一応代執行も受ける覚悟はあったようです。で、大臣が代執行を命じたが、前例のない事はやれないという官僚に押し戻され、裏で圧力をかける事(これは国家官僚の得意ワザ)で変心させた、という流れでしょうか。
 まぁ補助金頼りの県では難しいかも知れませんが、自分が正しいという信念があるのならもう少し粘って、所詮官僚には前例のないことは出来ない事を証明してもらいたかった気もします。
ブログで反論してもマスゴミは黙殺で、まだ世間には問題点が明らかになったとは思えません。マスゴミも無視できなくなるぐらい本気で反抗すれば、国の関与の仕方がおかしいことが明らかになって長い目で見たら地方のためになると思うのですが。
戦った結果として交付金が減らされたら、さすがに国民の批判も起きるでしょう。東国原氏には、本気で国相手の戦いはできないか、あるいはいずれ国政へ打って出ようと狙っているのかな、と個人的にはちょっとイメージダウンでした。
 まぁ宮崎県人でない者の勝手な言い分ですけどね。

 なお、東国原氏に対し、ブログを書いているヒマがあれば仕事をしろ、という批判も見た。
しかし、政治家の仕事は方針を決断することであって、実作業は役人がすれば良いのである。正しい判断をするためには、作業に忙殺されているようではダメであろう。そしてブログでも何でも一旦文章化してみることは考えを整理する上で非常に役立つものだ。
 さらに、政治家のもう一つの重要な仕事が国民/市民に対して情報を開示することだ。民主主義では最後は国民が決断をすることになる以上、判断のための情報発信は政治家の義務でもある。ブログはコストやアクセスの面で今一番有力な情報発信の方法であろう。何より他の手段(公報等)に比べ税金もほとんど使わずに済む。マスゴミによる情報操作も無い。Blogである以上、一方的な意見であることは最初から明らかなので後は受け手側の問題だ。これを否定するのは民主主義の自殺行為だ。

 そのやり方が決して良いとは言えないけれど、阿久根市長のように信念に凝り固まって暴走する人がいないと地方の問題は変わらないのかも。少なくとも地方発の反乱がどこまで行けるかの指標にはなり、はた目にはなかなか興味深い。今の所マスゴミがネタにするほど市民生活に混乱は起きていないようだし。実際地方議員なんてそれほど仕事量はないので(情報開示により選挙民の監視が機能するという前提で)兼職可にして議会に出た分だけの日当で十分と思います。名古屋市長にも頑張ってもらいたい。

 「国から変えてほしい」と言うのは一見正道のようだが今の政治屋を見ている限り到底無理と思われる。小沢氏のように国家官僚+マスゴミから徹底的に狙われる覚悟と用心が、他の政治屋にあるかな。蓮舫氏もみんなの党の代表も既にスキャンダル要因が持ち上がっているようだし到底検察の敵じゃない。
 連邦制(道州制)が政治屋である“国会議員”にとって自身の権限を減らすことである点も取りかかりが悪い要因だろう。やはりメリットを受ける側(一番は国民なのだが)が頑張らないと実現性は低い。


 原因追及の面では少し進展がありました。(実は上述の政治的スキャンダルと関係してるという噂もある。)ともかく事実の検証は必要です。

感染4月上旬?症状見誤りか 川南の大規模農場 (宮崎日日新聞)2010年7月19日
http://www.the-miyanichi.co.jp/special/kouteieki/index.php?id=7&paging=1
 口蹄疫問題で、4月下旬に疑い例が確認された川南町の大規模農場で、獣医師が県の家畜保健衛生所に異常を通報した6日前から、牛数頭によだれの症状が出ていたことが18日、経営会社への取材で分かった。
 当時は、国内10年ぶりとなる都農町の1例目の公表前。別の関係者によると、国が実施した抗体検査の結果から、大規模農場の感染時期は遅くとも4月上旬とみられる。

<口蹄疫>第1例確認時に既に拡大 疫学調査で推定結果 (毎日新聞)7月23日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100723-00000123-mai-soci

 ネットの噂がほとんど当たっていたということでしょうか。ただ最初の感染ルートはウヤムヤ化するつもりのようです。ま、今から国会議員を告発できるほどの証拠を集めるのは実際難しいでしょうが。

以下、与太話=全くの個人的感想(要するに偏見=自己完結的な経験則)です。
 歳を経た人の顔にはやはりその人の生き様が現れてくると思っている。
 その観点で山田大臣の顔はスゴク品性が低いヤクザ顔の印象を受ける。その印象通り、一連の発言、態度を見聞きする限り到底大臣の器ではない。民主党、ひいては日本の政治屋には本当に人材がいない、あるいは政治家を育てるシステムがないということだろうか。政治家というのは言葉のプロでなければならないハズなのだが、日本では公式発言も後で簡単に撤回できる。記者クラブはお仲間なのでそれを許容する。これでは政治家の言葉の重みなど存在しようもない。
 もう一人、顔の印象が最悪なのが、輿石東氏である。こちらは無智で傲岸不遜というタイプの顔である。北海道の教員丸がかえ選挙が問題になったが、山梨はもっと前からずっと選挙違反だ。全くよくも恥ずかしくなく立候補できると感心するぐらいの証拠がネットに上がっている。そんないつ逮捕されてもおかしくない議員が参院会長とは全く、参院に人材がいない事の証明だ。
 選挙違反の証拠は当然警察も把握しているだろうに山梨県警は摘発しようとしない。長年の関係ができちゃってるんだろうねぇ。ならば次はジャーナリストの出番のハズなんですが…。ネットや週刊誌しか取り上げないのは何故だろうか、全く。

週刊新潮が書いた民主党・輿石東参院議員会長はこんな人 (阿比留瑠比)2007/08/23
http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/276735
私はこの輿石氏を支援する山梨県教職員組合(山教組)による違法な政治活動や選挙運動、輿石氏への半強制的な選挙資金カンパの実態について、繰り返し触れ、問題点を指摘してきました。

輿石東「ぐるみ選挙」の証拠写真 (坂 眞)2010/07/10
http://banmakoto.air-nifty.com/blues/2010/07/post-94b7.html

民主また!“日教組のドン”輿石氏に土地スキャンダル (zakzak)2010.03.12
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20100312/plt1003121237002-n2.htm
 輿石氏は神奈川県相模原市内にある敷地1298平方メートルの豪邸に住んでいるが、相模原市農業委員会などによると、土地の6割が、農地の無断転用を禁じる農地法などに違反して車庫や舗装路に使われているという。

 なぜこれで起訴されないのか。告発しないのは行政の怠慢ではないか。
 さらに、犯罪を見て追究しないのはマスゴミの犯罪(国民への裏切り)だと思う。

 産経が意見記事を出していた。自民よりの新聞なので割引く必要はあるが、この件では正当な意見と言えよう。個人的には教職員にもプライベートでは自由意志による政治活動を認めても良いと考えているが、現状では違法である。しかも上記のネットの記事によれば実態は組織ぐるみでカンパも半強制だから自由意志とは言い難い。
きちんと捜査し、選挙の公正を守って欲しいものだ。

山梨県教組 国揺らぐ「違法行為」放置 (産経新聞)7月24日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100724-00000521-san-pol
 政治的中立が求められる教職員の選挙運動は、各種法令で制限されている。教員の地位を利用した勧誘、特定政党や候補者を支持する文書配布は公職選挙法や国家公務員法などで禁じられている。
 だが、教員への罰則規定がないために違法行為が横行している実態がある。

(中略)
 違法行為を見過ごすことがあれば、国民と行政の間の信頼関係は成立しない。菅直人政権は国政の根幹を揺るがしかねない重大事であることを自覚すべきだ。


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