フツーの見方

フツーの論理で考えれば当然だと思うことが、なぜかマスコミでは出てこない。そんな意見を書き残しておきたいと考えてます。

マスメディア自身の振り返り

2011-01-16 | Weblog

 大手マスゴミというのは決して自らの過ちを認めない。それがかえって信頼性を落とすことになるのだが、官僚主義に陥っている人たちにはそれが理解できないようである。
 また、ニュースソースとしての鮮度が落ちてしまった事件に対しては、ほとんど振り返ることはしない。
ジャーナリズムとは過去の事件から問題点を抽出し、未来への提言を行うことが主な役目だと思うのだが、マスゴミはその点でジャーナリズムとしては機能していないと言えるだろう。
 ただ東京新聞の特報部は例外的で、東京新聞の中でもまるで別組織のようだ。

へこたれない人々・2011新春 日本でただ一人の“水牛農家”だった 竹島英俊さん(37) (東京新聞)2011年1月11日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2011011102000042.html

 口蹄疫問題で水牛農家が発生源だというのは濡れ衣であると明記しており、農水省の下請け機関が作り上げた報告書に対し、疑義を上げた点は大いに評価したい。それ以前に、大勢はもう終わった悲劇として忘れ去ろうとしている中、過去の報道をフォローした点も立派である。今日(1/16)の朝刊でも八ツ場ダムの再検証のやり方についての問題点を挙げている。とにかく国民に情報を隠すのは間違いなく「悪」である。外交上その他で一時的に隠す必要があっても、いずれは開示され歴史の評価を受けることは担保されなければならない。それを暴くことはジャーナリズムとしての本質、善悪も超えた本能であるはずだ。

 メルマガ『宮崎口蹄疫騒動を検証する』もさすがにペースが鈍っているようだが、挙げられた疑問点は非常に多く、農水省の対応がいかにオカシかったかということが理解できた。
 こういう大きな組織がからむ事件の時は“結果として得をしたところはどこか”という観点で見るのが一番正しい様に思う。私の見るところでは、主に農水省+ワクチン業者、米国牧畜業者&政治家(ジャパン・ハンド)、ついで佐賀県の牧畜業≒元大臣、といった所だろうか。得をした所を中心に真っ先に疑いの目を向け検証することがジャーナリズムの使命であろう。
 しかしマスゴミではそれらの問題点は全くフォローされておらず、これではほとぼりの冷めた頃また同じ様な事が起きるかも知れない。


 BSで年末に政治報道の問題を正面から取り上げた討論番組があったようだ。

BS11報道スペシャル 本音激論!政治とメディア 2011年1月9日再放送
「検証!政治報道!1 メディアに迫られる姿勢」
[出]乾正人[出]早野透[出]山田恵資[出]山田孝男[司]二木啓孝
「政治秘話大暴露!切り口が勝負の雑誌記者」[出]川村昌代[出]小塚かおる[出]中山知子[司]二木啓孝

 私は再放送で見つけたのだが、前半を録画ミスして見逃した。さすがにもうやらないかな。通販番組はしつこく何度でも流すのに…。あれはどう見てもCMに含めるべきだ。公共の電波の無駄づかいの最たるモノだろう。
 まぁ決して自分らの間違いを認めないのがマスゴミの自負なので多分そういう無い様内容だったろうと思うけど、ネットでもレビューした記事が見つからなかったので何とも言えない。
 後半見たのは週刊誌記者の発言だったが、政治ネタの記者が3社そろって女性だったのはちょっと意外だった。内容的には上杉氏の記事を裏付ける発言が多く聞かれた反面、全く新しい情報というのはほとんど無かった気がする。やや物足りなかった。

 それにしても…、東京新聞も含め大手マスゴミでは相変らず「政治とカネ」問題の解決が政治の急務ということになっている。
 しかしごく直感的に考えて、自民党政権~菅&仙石政権の外交対処を見て、もし小沢総理だったらどうだったか、どちらが国民の利益になったか、と想像してみればどうだろうか。小沢氏のこれまでの発言からすれば沖縄の基地返還も可能だったのではないかと思われてならない。鳩山氏でも最後に官僚に"教育"されなければ何とかなったかもしれない…。最後まで宇宙人を貫いてこれまでのしがらみなんて無視して理想を追求してくれれば多分何とかなったはず、と思っている。

 問題とされているのも、たかが数億のカネの記入漏れという些末な問題(もっとも何が問題なのか今となっては誰も指摘できまい。強制起訴も四苦八苦だ。)である。それより、歴代無能総理や高級官僚が与えた国民への損害は比べ物にならないはずだ。省庁が一本無駄な政策を立てるとすぐに100億単位の予算=税金が消えていくのだ。それでも、金を集める力も官僚を管理する能力もない、無能な政治家の方を国民は望むのだろうか。
 政治とカネの問題なんて国民の緊急度としてはずっと下位だろう。哀しいかな庶民にとっては億を超えるともう金銭感覚が無くなるので、4億も100億も100兆円も大差なく見えてマスゴミに騙されるのかも知れないが、冷静に判断して欲しいものだ。

 民主党の(多分小沢氏が中心となってまとめたと思われる)マニフェスト自体は国民に良い項目が多数ある。(外国人参政権など賛成できないところもあるが。)国民にとっての不幸はそれを実行する能力のない首相が続いてきたことだろう。菅首相に至っては、マニフェストの意図も分っていないのではないだろうか。現在は完全に官僚と米国の言いなりになって、とにかく延命を謀るだけのていたらくである。正直ここまで情けない政治家だとは思っていなかった。これまでの発言から見て増税やTPPが彼の本来の政策とは思えない。正に官僚に媚びを売ったとしか考えようがない。一方、従来の持論に従った堰開門や薬害の和解等は納得できる点が多い。要は政策を支えるスタッフがいないという事だろう。

 ネットや一部政治家からの反攻にあって、マスゴミは徐々に弱体化しつつあるが、小沢叩きには成功して官僚主権はまだしばらく続きそうだ。まぁダイエットが流行る国である限り、まだ平均的国民には金銭的余裕(増税の余地)があるということかもしれないが。しかしあと何年保つのかな。


(参考)

市民運動家だった頃の政治理念はどこへ
同志の不信を買う菅首相はいつまで政権維持できるか (田中秀征)2011年1月6日
http://diamond.jp/articles/-/10656
 さて、首相になる前の菅首相には、4つの敵、もしくは4つの縁遠いものがあった。
 それは(1)自民党、(2)財界、(3)官僚組織、(4)米国である。これらに距離を置く彼の姿勢は、「革新無所属」を名乗っていたり、社民連に在籍していた頃は今よりはるかに鮮明であった。
 ところが、政権交代後、彼にはこの4つに対してなりふり構わず接近している。

菅内閣は米国や官僚のいいなり (2ちゃんねる)
http://logsoku.com/thread/sports2.2ch.net/entrance2/1289266603/

 どう見ても大手マスゴミより匿名掲示板の方が鋭い意見が多い。雑音も多いが。

菅首相 正月「官邸マスコミ接待」5時間もおべっか使い (NEWSポストセブン) 週刊ポスト2011年1月28日号
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_mass_media__20110115_3/story/postseven_10278/ 

 記者クラブ無縁の週刊誌もなかなか鋭い。ゴミ記事の方が多いが。

小沢一郎氏が「ニュースの深層」に生出演。
番記者の現場立ち入りを禁じた筆者の真意とは (上杉隆)2011年1月13日
http://diamond.jp/articles/-/10731
「20年以上もマスコミからずっと批判されているとさすがに草臥れますよ。正直に言えば、永田町に行くのがバカバカしくて政治家を辞めたくなる時もあります。でも、そこで逃げたんじゃ、応援してくださっている地元の支援者にも申し訳ないと思って、がんばっております」

民主党政権15カ月の成果-報道されない実績を見てほしい (岡田克也)2010年12月25日
http://news.livedoor.com/article/detail/5233217/
先週の22日に、日本記者クラブで約1時間の講演・質疑を行いました。そのときに求められた演題が「民主党政権の課題と展望」でしたので、私として、この15カ月間で民主党政権が何をしてきたかを中心にお話をしました。
ただ、残念ながら、私が話した内容についてはほとんど報道されず、その後の質問で集中した、小沢元代表の国会招致の問題ばかりが報道されました。実際の1時間の講演・質疑の内容から見ると、報道の中身はそのうちの一部だけで、私としては大変残念な思いです。

 実際、民主党政権になったおかげで公開された情報は多数あります。これだけでも政権交代の成果だと思います。これをもっと徹底してくれれば初期としては十分だとすら考えております。菅仙石ラインがこういった方向性を大幅に後退させてしまったようで非常に残念です。
 あとマスゴミが完全に隠蔽している電波オークションも実現すれば国民に大きな利益をもたらすと考えますが、片山総務大臣になって極めて不透明化(後退)してしまいました。持論のハズの地方自治も全然進んでいません。結局、マスゴミ御用評論家→官僚御用大臣だったようです。

ついに激突! 記者クラブVSフリージャーナリスト ~その1~ (田中龍作ジャーナル)2011年01月05日
http://tanakaryusaku.seesaa.net/article/178764301.html

 その4まであります。記者クラブは完全に言論弾圧組織です。実際この話はマスゴミではかけらも出ていません。

読売新聞は小沢一郎元代表がフジテレビ番組で述べたTPPに関する「アメリカの国際戦略」憂慮発言を無視 (板垣 英憲「マスコミに出ない政治経済の裏話」)2011年01月18日
http://news.livedoor.com/article/detail/5276634/

菅首相きょう外交の大方針発表 米国追従いよいよ鮮明に (東京新聞朝刊)2011年1月20日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2011012002000085.html

大丈夫か、民主党!? 党幹部人事のア然、ボー然 (ゲンダイネット) (日刊ゲンダイ2011年1月17日掲載)
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_democratic_party2__20110120_18/story/20gendainet000135365/

 

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