フツーの見方

フツーの論理で考えれば当然だと思うことが、なぜかマスコミでは出てこない。そんな意見を書き残しておきたいと考えてます。

口蹄疫への対応

2010-05-20 | Weblog

 口蹄疫はこれこそがパンデミックとも言えるに大問題なのに、マスゴミの報道や政府の対応はあまりにも他人事的な呑気さ、のように感じられる。本州の人間にとって今一ピンと来ていない現状はニュースの順序によっても明らかだろう。沖縄に続いて宮崎、九州もマスゴミにはまだ遠いと言うことだろうか。
 常にセンセーショナルな映像だけを求める野次馬的なマスゴミの酷さはさておき、ネットの記事も感情的、政局的な意見が多いので情報の選別が必要だ。
 色々読んだ結果、以下の記事が一番信頼が置けそうな記事のように思われる。(多分に“公式見解”が入っているかも?)

農水省官僚のtwitterから、口蹄疫感染対策の事実関係を紹介する (esu-kei_text)2010-05-19
http://d.hatena.ne.jp/esu-kei/20100519/p1
http://d.hatena.ne.jp/esu-kei/20100519/p2
(5) 消毒薬の横流しはあったのか?
 国が消毒薬を保有するという慣例はない。
 宮崎県を含めた九州4県で「全額国費による」消毒を実施している。
 消毒薬の横流しについては、デマだと思われる。
(6) 感染拡大は宮崎県の対応に問題があったのか?
 4月20日の発覚以前の初期症状では、口蹄疫と判断するのは無理。
 初動段階での宮崎県や獣医師の対応を批判するのは論外。
 また、法律では、家畜防疫は県の対策であることを前提にしているが、今回の感染拡大は、県だけでは対処できない。
 農水省は県と協議して、その支援策を打ち出してきている。
(7) 政府の対応は適切であったのか?
(中略)
 国を代表する者が現地を視察するだけでも、地元民の不安は解消されるものだ。
 政治家に求められるのは、そんな「不安」や「不信感」を取りのぞくことである。
 農務省官僚の処置が適切であっても、「国が何もしていない」という声がささやかれるのは、それを人々に説明するはずの閣僚が、その責任を怠っているからである。

 確かに大臣が現地に行っても実質的な対策にはならないので外遊によって対策が遅れたとは私は思わないが、この緊急問題をおいて外遊に行くというセンスは農林水産大臣としては完全に失格だ。国際的にも口蹄疫は重大な伝染病なので会談をキャンセルしても理解が得られただろう。政府の担当大臣としては過去の経験のあった自民党とも協力すべきであった。こんな所で党利を出すのでは全く危機感がなかったと言わざるを得ない。(“ネットの噂”のように実は3月から発生していたのを知っていて今さらと考えていたなら話は違うのかも。)

 しかしNHKのニュースでも口蹄疫とトキのニュースが同程度の扱いで、こちらもセンスを疑う。タイの動乱ニュースも重大だが日本の報道としては国内問題が最優先されるべきである。普天間より一刻を争う重要な課題だろう。これでは検閲が入っていると疑われても仕方あるまい。一方民放も現地に無消毒で入ったフジテレビを始め、現地に入りたがる野次馬根性は当事者の仕事を増やすだけで冷静な報道とはほど遠い。今の当事者は冷静ではいられないのでインタビューするのは殺人事件の遺族にマイクを向けた時と同じで広く伝えるべき情報とは言えない。国民がどう対処すべきかとか正確な情報を伝えるべきだろう。

 例えば、人への感染はないと書いてある記事もあるが wikipediaによれば、

感染による症状自体は問題とはならないもののヒトがウイルスの保有者(無症候性キャリア)となり、他の動物への感染源となるため感染源との接触は極力避けなければならない。

ということらしいので当面は人も極力近づかないようにした方が良いと思われる。マスゴミも感染源になるだけである。いくら消毒しても、空気感染力も強いらしいのでまわりの空気を持ち帰るだけでも感染源となる危険性はゼロではない。

 それより、気になる情報がネットでは流れている。(ニュースでは一切聞かない。)

口蹄疫!安愚楽牧場(あぐら牧場)の隠ぺい工作を旬刊宮崎が報じる 2010/5/19
http://blogs.yahoo.co.jp/sonosono159/60610366.html

 この報道が事実とすればヒドイものだ。こういう情報の追跡検証こそがマスゴミに望まれるのだが。旬刊宮崎というのもやや得体の知れないソースみたいなので。
 取りあえず原因追及より感染拡大防止が一番ではあるが、原因が分れば防止対策の参考になるのは明らかだ。(既に出荷した家畜の追跡とか。)
 確かに自殺者まで出ると困るし、安愚楽牧場の場合、潰れたら預託している人も多いので大問題になるだろうが万一事実なら隠蔽することは絶対に良くない。と言うわけで真偽は不明ながら隠ぺいされないよう、あえて紹介しておきましょう。
 北海道や東北にも出荷(移動)したという噂もあり、早急の事実確認が必要だ。噂で尾ひれが付いて風評被害が出ることの方がよほど怖い。

(噂の例)真偽は不明です。“事実”は自力で確認して下さい。

口蹄疫パンデミックと情報統制の裏側の事情 前編 (全面的徹底改造計画その壱)2010-05-07
http://blog.goo.ne.jp/adlum99v3t/e/5edd215b49db4859c2be2295dc3910fd
今回の口蹄疫の問題って実は3ヶ月前から発生してて、その発生元も畜産関係者の間では公然の事実になってます。

口蹄疫の問題が報道されない件について (ニートな2ちゃんねらー日記)
http://2nnlove.dtiblog.com/blog-entry-1870.html

口蹄疫の真実 (探偵ファイル)
http://www.tanteifile.com/diary/2010/05/18_02/index.html
http://www.tanteifile.com/diary/2010/05/16_01/index.html

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民主主義のコスト(2) 普天間~国防問題について

2010-05-05 | Weblog

 鳩山首相についてはどうやら期待外れだったようだ。
移設不可能の世論を作った上でアメリカと返還交渉を行うものと期待していたのだが。
 まぁ結果だけを見れば沖縄&徳之島での民主主義の発露には非常に役立ったと言える。そういう意味では立派な反面教師と言えるかも知れない。
しかしここまで泥をかぶると自らの政治生命も危うくなるため、意図的とは考えにくい。
 本来は自民党の負の遺産であった普天間問題なのにかえって鳩山民主党への怒りとなっている。政党の得失から見ても完全に自滅的な対処法だけに、本当にこの事態が予想できていなかったのか、未だに信じられない程だ。
(誰が見ても沖縄の反応は当然の帰結だろう。そんな予測もできないで、これまで政治の世界で生き抜いてこられたとは信じられないので未だに私の予想を超える裏があるという僅かな期待を持ってしまうのだが…。ホントに金持ちのボンボンでしかないのか??)

 普天間の問題は、沖縄の人には悪いが、国政として見た場合それほど喫緊の問題ではなかった。
この問題を機に国防の有るべき形を全員で考えるというなら国政の問題だが、現在のマスゴミニュースではそこには踏み込まず、普天間基地の移転先探しという矮小された問題だけ騒いでいる。
沖縄以外の人たちが14年も放っておいたこの問題で大きく扇動されているのは情けない限りで、この機会にアメリカとの関係、国防の問題について考えて欲しいものだ。

 解決策に関して議論してみようかとも思ったが、社民党の保坂議員のblogで十分な気がするので参考として揚げておく。5/5以降の記事も参考になる。連立与党なのに意見交流していないのだろうか。

鳩山総理の沖縄訪問を固唾を飲んで見守る (保坂展人のどこどこ日記)2010年05月03日
http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/c0ed40852b6c1700003412274a5c643b
「国内のどの候補地も反対が強く地元合意が困難である」「基地受け入れ容認派まで反対に転じた沖縄もいっそう困難だ」「アメリカは一貫して現行計画(辺野古沖埋め立て)が最適だという立場を変えない」このねじれた方程式を解く鍵は、鳩山総理自身が腹をくくることでこじ開けることが出来る。それは、アメリカに対して「旧政権が約束した日米合意を実現することは出来なくなった。沖縄の世論はもう基地を受け入れられない。国内移転も現状では困難である」と伝えて、日米再協議を呼びかけることだ。

 アメリカは常に自国の国益のために働いている。日本を守るためにいる訳ではない。日本の位置が戦略上意味があるから基地を置いているのである(米軍の存在によって対外的に圧力効果はあるだろうから日本にもメリットはある)。おまけに資金まで貰える好条件だったのだから簡単には譲る訳がない。
 だが、日本国民に反感を持たれ基地が全く置けなくなる事態は好ましくないのでキチンと交渉すれば妥協の余地はあるはずなのである。
 保坂氏の5/5のBlog や(参考)に揚げたHPにも書かれているようにアメリカの戦略から見ても沖縄の海兵隊基地は現在では一時駐留地以上の意味はないのである。だから無くしてもそれほど困らないが、せっかくの基地と予算を簡単に手放すのはバカであろう。
 CNNを観ていれば明らかだが実際の所、日本の基地問題なんてアメリカ国民は関心を持っていない。(そもそもアメリカ人にとって日本は東洋の一国でしかない。今の日本人にとってのポルトガルやオランダ位の認識が近いかも知れない。)これによってアメリカとの経済関係まで悪化すると考える必要は無い。騒ぐのは日本から甘い汁を吸上げることを専門とする“知日派”と呼ばれる集団だけである。日本のマスゴミがこれらの“知日派”をあがめ奉るので大問題のように書かれるが全く気にする必要は無い。
 このままではせっかくの交渉のチャンスを逃してしまう。
 鳩山首相には、今からでも世論に押されて渋々という形でアメリカの説得に向かって欲しいものだ。
当然、交渉は厳しいものになる。マスゴミも、ここは沖縄住人のため、本当の国防問題~基地の必要性~に関して国民の議論を盛上げるような情報を取り上げてもらいたいと思う。

 実際、きれい事だけでは済まない可能性も高い。自衛隊の増強という選択肢も必要になるかも知れない。アメリカ軍頼りの方が安上がりという論もこれまでは一理あったろう。ただしこの先アメリカの国力はどんどん衰退して行くと予想される。日本も一緒に衰退したくなければいつかは自立しなければならないだろう。
 最終的には国民が選ばなければならないが、とにかく国民に議論する姿勢もない現状では先行きが思いやられる。
 どうも日本人は軍事問題にはトラウマがあるためか議論自体に蓋をする傾向がある。が、現実に自衛隊不要論はもうどの政党でも訴えないだろう。ただ『現実として見ないようにする』傾向は強い気がする。
 例えば「非核三原則」なんて密約以前の問題で、米軍の駐留・寄港を認める限り、核は必ず持込まれる。わざわざ日本地域だけ核を外して軍を運用するなど全くのナンセンスだ。空母から外した核をまた取りに戻るのか?
だから「非核三原則」を唱える限り、米軍は日本には真実を伝えることはできない(=日本政府が困る)。核の問題だけ隠すことは難しいので軍事情報は一切日本には伝えないようにするだろう。国際的にも尊敬されるどころか、知っていて平気で嘘を付く国と思われるのが関の山である。
 国ももう“事実”を国民に知らせずにいるのが国民のためという旧い考えを改めるべきである。名目だけの「非核三原則」を止め現実を直視するか、米軍の駐留を止める方向に向かうのか、まず選択が必要だろう。でなければ地位協定の改定など不可能だ。

 国としても真実に近づけようという気運だけはあったようだ。

外務省が二・五原則化を模索 非核三原則堅持の内閣に重い課題 密約参考人質疑 (産経ニュース)2010.3.19 20:25
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100319/plc1003192026024-n1.htm
 平成10~11年に条約局長を務めた東郷氏は、小和田恒、丹波實両元条約局長が作成したメモの存在を暴露した。「非核二・五原則の方向で問題を収斂(しゅうれん)し、きちっと国民に説明すべきだ」という内容だったという。

 結局、国民に核アレルギーがある限り「人気」を重視する政治屋には公表できないということか。私にとっては明らかな嘘を付かれる方がバカにされているようで嫌なのだが。聖人君子の政治家とか本気の核廃絶とか幻想でも信じたい民衆も多いようだからなぁ。
 二・五原則でも欺瞞だろう。基地内にも核は存在すると考えるべきだ。軍事戦略として日本の基地にだけ置かないなんて不合理だ。寄港の際に三原則を無視しているのだから基地内でも当然無視しているだろう。政府は、基地は治外法権で国内ではない、という詭弁でも使うのかな。

(5/8追記)

岩国基地に核兵器保管=米海兵隊、66年に-元駐日大使補佐官 (時事ドットコム)2010/03/16
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201003/2010031600125

2006年11月のWhat New!
http://www.kamiura.com/new11_2k6.html
久間長官答弁 米の核搭載艦 領海通過「緊急時 やむを得ぬ」(朝日 11月25日 朝刊)

日米核持ち込み問題 (Wikipedia)

 これらの記事から、現在の基地や米艦には核は無い可能性の方が高いようです。私の調査不足でした。訂正させていただきます。ただ基本的に米側の事情でそうなっているのであって緊急時は無視されるであろう、というのが現実的な判断ということでしょうか。事後承認でよいというのはほとんど全面許諾と同じです。自国の権限で調査もできない以上、現実的には確認しようもないですし。


(参考)
Electronic Journal ~小沢一郎論
http://electronic-journal.seesaa.net/

マリーン・ゴー・ホーム (シートン俗物記)2010年04月30日
http://news.livedoor.com/article/detail/4748848/

PS. Electronic Journal が現在「ジャーナリズム論」を取り上げています。いつもながら大変参考になります。私の「暗黒国家」の内容ともリンクしており、ぜひご覧下さい。ただし、Netの情報は何であっても鵜呑みにはしないよう他の記事も参考にしましょう。信憑性は自分で判断するしかありません。
 

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