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薬害エイズを忘れない!

1500名の被害者を出した薬害エイズ事件が一応の終結を見て早10年。「薬害エイズってなあに?」と言う若者が増えています

腹水

2007-02-02 20:55:45 | C型肝炎治療情報
しばらく更新もせずすみませんでした。

11月末あたりからお腹周りと、脳みその調子が悪かったのですが、

クリスマス・デイ受診で「たっぷり腹水が溜まっとるよ」と判明しました。

道理で76センチのズボンが全て入らないし(背脂かなあ・・・と思ってたのね)、食べ物も入らず、体がきつくてたまらないわけです。

ちなみに血中アンモニアも多くて、もともとパーチクリンなのが、パーチクリンの三乗くらいになっていました。

治療法は・・・ずっと飲んでいた利尿剤を倍加するということ。

2~3日目あたりから、お小水が出るのでないのって・・・・(これを「小水による憔悴」と称する(^_^;))。

体が枯れ木になってしまうかも・・・って言うくらい出ました(おおげさ)。

体重が3キロ減ったということは・・・3リットル溜まっていたということか??

76センチのズボンもズルズル落ちるくらいに腹が引っ込みました。

原因は・・・「C型肝炎ウイルスは消えたし、肝臓の機能も悪くないのに、門脈周囲の繊維化のみ??が進行し、門脈亢進症が進んでいるから」なのだそうな。

そうなる原因は不明でしゅ。

「血友病患者にそういう人が多いような気がする」らしいのですが、他にそのような方っていらっしゃいますか?

皆様のご多幸を祈ります。

B 型肝炎治療の新たな展開

2006-05-11 01:10:01 | C型肝炎治療情報

現在,臨床の場で用いることのできるHBV に対する抗ウイルス薬としては,

インターフェロン(IFN)
核酸誘導体であるラミブジン
adefovir があり,
治験中の薬としてentecavir があります。

Adefovir は,ラミブジンに耐性を持つHBV 株に対しても抗ウイルス効果があり1),entecavir は,ラミブジン耐性株に対しても抗ウイルス効果があるばかりでなく,ラミブジンよりも強い抗ウイルス作用を発揮するとされているそうです。2).


Fibro Scanって知ってました?

2006-03-13 01:14:45 | C型肝炎治療情報
慢性肝疾患患者の肝線維化がどの程度進んでいるかを知ることは、私たち患者は勿論、医療者にとっても大事なマターです。
「慢性肝炎とは肝硬変の前駆ではなく、肝硬変への道そのものである」なぞと最近では言われるようになりましたし(熊田先生の言い分を勝手に変形させてしまいました)肝臓癌の発癌リスクを予測する上で非常に重要ですし、インターフェロンの可否など今後の治療方針を考える上でもとても重要な情報です(真面目やなあ)。
現在のところ、線維化の評価は肝生検に頼らざるを得ないと一般には言われていますが、血友病患者にとっては非常に危険、健常者にとってもリスクゼロではありませんし、ほんの数箇所?肝生検しても肝細胞の繊維化の進行度の全体的把握は出来ないでしょう(ですから現在ではエコーや胃カメラ、血清グロブリン値などとの組み合わせモニターによって「推測」しているわけですね)。
それに肝臓生検は侵襲的な検査であり、何度もしょっちゅうできるというわけではありません!(自分ではしたことがないくせに、偉そうな・・・)。

そこで本題です。
近年非侵襲的な(肝臓を直接傷めない)肝線維化定量法としてechoSens社からトランジエンド・エラストグラフィー技術(よく分かりません。誰か教えて)を用いたFibro Scan502が開発されたのだそうです。
今回、東京大学医学部附属病院 検査部の杉岡陽介先生チームが、Fibro Scan502を用い肝の線維化の程度を検討したので簡単な報告が出ていました。
以下、ちょっとそっけない報告文を引用しますね。
 
<対象>
当院外来消化器内科腹部エコー検査依頼患者のうち、主に肝疾患のある患者を対象とし超音波所見、血液検査結果(血小板、ALB,AST,ALT,γ-GT,ALP,AFP,AFP(L3),PIVKA・,・型コラーゲン,ヒアルロン酸)との比較検討を行った。

<測定原理> これが「トランジエンド・エラストグラフィー技術」のことらしいです。
プローブから発生される可聴振動の肝臓内における伝播速度は肝の線維化が進んでいると速く、進んでいない場合には遅く伝播される。この原理を用い肝内における伝播速度を超音波により追跡し速度の変化を解析する事により肝の線維化の程度を測定する。この硬さは(KPa)で表される。測定は10回行いその中央値で表した。測定に要する時間は約5分ほどである。(短いでんがな)

<結果>
超音波所見、血小板、ALB、・型コラーゲン、ヒアルロン酸とは相関を示したが、肝機能を示すAST,ALT,γ-GT,ALPとはあまり相関を示さなかった。萎縮の強い肝、腹水が多量にある場合は測定不能であった(ううん、高度な肝硬変状態になると少なくとも今回の検査では有用ではなかったということやね)。

<考察>
Fibro Scan502は肝の線維化マーカーとの相関も良好で(「肝機能を示すAST,ALT,γ-GT,ALPとはあまり相関を示さなかった」というのにどうしてこう言えるのでしょうか????)短時間で非侵襲的に検査を行える事から肝の線維化の測定に有用であると思われる。今後は時系列的に線維化の程度を検査し肝癌発症との関連の長期的な検討やピンポイントでの硬さの評価を可能とするなどの機器的な改善も必要と思われた(そうでしょうとも・・・)。

同じ杉岡陽介先生の別のこれまた簡単報告(ブリーフィングかな)から。同じような内容ですが・・・。

【対象】対象者の説明がやや詳細です。
当院消化器内科腹部エコー検査依頼患者のうち、主に肝疾患のある患者を対象とし超音波所見、血液検査結果(血小板、ALB,AST,ALT,γ-GT,ALP,AFP,AFP(L3),PIVKA2,4型コラーゲン,ヒアルロン酸)との比較検討を行った。また肝生検を過去半年以内に施行された患者においては肝組織のstagingを新犬山分類に従いF0~F4の5段階で評価しFibro Scan値との比較検討を行った。

【測定原理】
プローブから発生される可聴振動の肝臓内における伝播速度は肝の線維化が進んでいると速く、進んでいない場合には遅く伝播される。この原理を用い肝内における伝播速度を超音波(3.5MHz:A波)により追跡し速度の変化を解析する事により肝の線維化の程度を測定する。測定には右肋間からプローブを当て皮膚表面から25mm~65mmの範囲を計測し最低20mm計測できれば定量値として数値化される。この硬さは(KPa)で表される。測定は10回行いその中央値で表した。測定に要する時間は約5分ほどである。

【結果】
1,各肝組織のstagingにおけるFibro Scan値との相関はFibro Scan値が高い程良好であった。
2,超音波所見で内部エコー均一でもFibro Scan値が高く病理診断でもF3~4になる症例があり、肝の内部エコーの評価は肝の繊維化を必ずしも反映はしないと思われた。(肝臓エコーよりも繊維化把握がうまくいく症例があるということか?)
3,脂肪肝で高値傾向を示すのは弾性波の測定に超音波(A波)を利用しており脂肪の音響インピーダンスが低い事に起因するのではないかと考えられた。
4,血小板、ALB、4型コラーゲン、ヒアルロン酸とは相関を示したが、肝機能を示す AST,ALT,γ-GT,ALPとはあまり相関を示さなかった。
5,萎縮の強い肝、腹水が多量にある場合は測定不能であった。

【考察】
Fibro Scan502は短時間で非侵襲的に検査を行える事から従来より用いられている血小板、繊維化マーカーなどと組み合わせる事でより精度の高い繊維化予測ができると期待された。今後は時系列的に線維化の程度を検査し肝癌発症との関連の長期的な検討やピンポイントでの硬さの評価を可能とするなどの機器的な改善も必要と思われた。


ということだそうです。
いずれにせよ、C型肝炎患者にとって繊維化測定手段が増え、洗練されていくのは嬉しいことです。
恐らく不眠不休でデータ整理分析などされた杉岡陽介先生はじめチームの方々のご努力に敬意を表したいと思います。
これからもご尽力をよろしく。






   










リバビリンに出血傾向を抑制する効果があるって本当ですか?

2005-12-04 15:35:42 | C型肝炎治療情報

大口洋一さん、こんにちは。
コメント(ご質問)ありがとうございます。
私自身、日本血栓止血学会に参加し、名古屋大学の先生の発表を実際に聞きました。
私のレポートを引用します。

既に新聞報道されていますが「C型肝炎治療薬リバビリンが血友病患者の出血予防効果を持つ」という名古屋大学の発表がありました。対象者が8名と少ない研究ですが、会場からの他のドクターからの疑問への返答も含めて彼らの「主な根拠」を示すと;
①IFN単独治療時には予防効果は見られなかった
②第7因子因子活性が有意に上昇していた(ご存知のように、第8因子・第9因子へのインヒビター保有患者には第7因子製剤を使ってバイパス療法を行います)
③出血頻度・重症度の軽減がリバビリンをやめると消失していく(リバビリンをやめると元の出血傾向に戻ってしまうということ)
④IFN+リバビリンによる肝機能改善前から出血予防傾向が現れているので肝細胞改善によるものとは思えない(ご存知のように、肝硬変などになると肝臓の血液凝固因子産生が弱体化し、血液凝固能が低下します。逆に言うと、肝臓治療がうまく行って肝細胞の血液凝固因子産生が復活してくると、出血傾向が改善されるわけです)
といったものでした。

しかし対象人数の少なさ、「リバビリンは溶血性貧血を引起す」と言われていることなどを考えると、「出血予防効果がある」と即断するのは早計だと思いました。

またリバビリンは基本的に(ペグインターフェロンも含めて)インターフェロンとの併用で使われる薬です。しかるにインターフェロンには「眼底出血、出血傾向、白血球・血小板の減少」という副作用があります。こうした「インターフェロンの重大な副作用=出血傾向を増悪させる」を補って余りある「出血傾向を軽減する効果」がリバビリンにあるとは、にわかには信じられません。

リバビリン自体にも、催奇形性など深刻な副作用が数多くあります。現在は肝炎等で治療が不可欠な場合にのみ使われています。経口薬で出血予防の効果があるとすれば確かに画期的ですが、本当にそうなのか、他の専門家の研究データをしっかり積み重ねていかないと「確実なエヴィデンス」とは言えないと思われます。

参考までにURLをつけておきますので、ご参照ください。
http://www.habatakifukushi.jp/iryou/report/20051130_02.html

寒波が押し寄せています。
お元気でお暮らしください。

新しいインターフェロン治療 リバビリンってどんな薬?

2005-11-19 10:24:29 | C型肝炎治療情報
リバビリンとはどんな薬ですか?

 リバビリン Ribavirinは、実は1972年にWitkowskiらによって風邪などに効果のある抗ウイルス薬として報告された昔からある薬で、プリンヌクレオシドアナログ(プリン骨格をもつ核酸アナログ=核酸構造類似体)です。プリンヌクレオシドは核酸で、アナログとは類似体のことです(らしいです)。DNAウイルスやRNAウイルスに広範囲に抗ウイルス活性を示します(in vitro=試験管の中では)。以前からインフルエンザなどの呼吸器感染症、腎症候性出血熱、ヘルペス感染症、ラッサ熱、麻疹、AIDS(HIV感染症)等のウイルスによる病気に使われてきました(全く知りませんでした)。

 リバビリンは内服の抗ウイルス剤(白色のカプセル剤、200mg/C)です。「リバビリン」は一般名で、商品名は「レベトール(REBETOL)」といい、シェリング・プラウ社から販売されています。

 服用すると腸管(小腸)で吸収され、内服後1~2時間で血中濃度が最大になります。連日投与すると1ヶ月程度でピークになるようですが、このピーク値は人それぞれで違うようです。最近この投与1ヶ月後(4週後)のリバビリンの血中濃度の高低が慢性C型肝炎の治療の効果の高低を決めるポイントになることが言われているそうです。リバビリンやその代謝産物は腎臓から排泄されます。なお、食事はリバビリンの吸収を遅らせ、制酸剤は吸収を抑えると言われています。

 血液中や体内のあちこちの組織にかなり長くとどまります。とくに重要なのは、赤血球中に入り込んで血球を破壊する性質があるということです。これは溶血性貧血の副作用にもつながります。インターフェロン、ペグインターフェロン自体にも血球減少という副作用があるので、必ず血液検査を受け続けて監視することが重要です。

 リバビリン単独服用では抗HCV効果はほとんどありません!! C型肝炎治療ではリバビリンはあくまでインターフェロン・ペグインターフェロンの治療効果を高めるための「名脇役」なのです。

        

新しいインターフェロン治療 ペグ・インターフェロン&リバビリン併用療法とは?

2005-11-19 10:10:11 | C型肝炎治療情報
ペグインターフェロン・リバビリン併用療法とはどんな治療法ですか?

 ペグインターフェロンは、従来型インターフェロンに「PEGペグ」(ポリエチレングリコールという体に無害な高分子の物質で、これをインターフェロンに結合することで、インターフェロンの体内での持続時間が延長します)という物質を結合させ、安定したインターフェロンの血中濃度を維持し、週1回の注射で優れた効果が得られるように作られた新しいインターフェロン製剤です。

 ペグインターフェロンとリバビリンとの併用療法により、従来のインターフェロン療法では効果の低かったウイルス遺伝子型ジェノタイプ1型(日本人感染者の7割は1a型と言われ、従来型インターフェロン単独治療では「著効率」が10%未満と言われていました)かつウイルス量の多い患者さんにも高い治療効果が期待できます。
 ペグインターフェロン・リバビリン併用療法は、現在C型慢性肝炎の国際的な標準的治療法となっています。

 現在、国内においてリバビリンとの併用療法が可能なペグインターフェロン製剤はペグインターフェロンα-2b(商品名ペグイントロン)です。このペグインターフェロンα-2b・リバビリン併用療法では体重別に薬の用量を設定することにより、患者さんの体格に応じて生じる効果や副作用発現の程度の差をできるだけなくすことを目指しています。(日本で最初に認可されたペグインターフェロン製剤はペグインターフェロンα-2a=商品名ペガシスですが、残念ながらリバビリン(商品名レベトール)との併用療法としては認められていませんでした。しかしようやく併用可能なリバビリン製剤が開発販売されたようです)

http://www.nlm.nih.gov/medlineplus/druginfo/uspdi/202509.html

米国におけるC型肝炎治療ガイドライン 2002年版

2005-09-25 09:35:12 | C型肝炎治療情報
5年ぶりに改定された米国C型肝炎感染に関するコンセンサス会議の「Management of Hepatitis C: 2002」によると、今日の日本の治療方針につながる興味深い提言がなされています。

Ⅰ まず、C型肝炎ウイルス(HCV)があるかないかを定性的HCV RNA測定法によって確認しよう。またC型肝炎のウイルス量も調べること。

Ⅱ ペグインターフェロン+リバビリンの併用療法が通常選択すべき治療方法であること。
この治療法によるHCVの排除率(著効率)は、一般的に、
Ø HCV遺伝子型1の患者では40%~50%(従来型IFN単独治療では10%程度)
Ø HCV遺伝子型2および3の患者では75%~80%の範囲である。

Ⅲ GPT(ALT)値が正常値でも生検してみると軽度の病変が認められたり、持続的に(GPT)ALT上昇を示す患者の中でも、生検をしてみると肝細胞の線維化を認めなかったり、炎症性変化が軽微な患者もいる。これらの低リスク症例では、患者の選択を治療の決定に役立てるべきである。

Ⅳ 治療を遅らせる場合は、患者を定期的にモニターすべきである。

Ⅴ  肝臓の繊維化が進行した患者、既に肝硬変になった患者の場合、軽症患者(慢性肝炎の状態の患者)の場合よりも抗ウイルス療法(ペグインターフェロンを中心とした治療)に対して反応率(HCV排除率)は低いが、進行した線維化と肝硬変がある患者においても、抗ウイルス療法で病気の進行を遅らせることができるデータが出ている。