
近代ペンテコステ派・運動は1901年にカンザス州トピカの聖書学院から、ロスアンゼルスのアズサ・ストリートにあった伝道館・教会をへて世界中に広められた。やがて、1914年にアッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団や他の教団が発足し運動が組織化され始めた。
ホーリネス教会の四重の福音(しじゅうのふくいん)「新生・聖化・神癒・再臨」をスローガンとはしていないが継承している。ホーリネスの「聖化」(きよめ)に相当するものは「聖霊の満たし」と表現し、聖霊に満たされた結果、宣教を進める力が与えられ、新約聖書(使徒言行録、コリントの信徒への手紙一)にある異言をともなう祈りをする、という信仰を持つ。

日本においては教団よりも同じ牧師や宣教師によって生まれた小さな「群れ」や、単立ペンテコステ教会という、個々が独立した緩やかなつながりを持つ教会が多いようである。

現代のキリスト教音楽はペンテコステ派の多大なる影響をうけている。多くのワーシップソング(賛美歌)やゴスペルソングはペンテコステ派の音楽家によって書かれている。また、世界を代表するワーシップリーダーの多くは、ペンテコステ派である。ヒルソング教会、ビンヤード、チャーチ・オン・ザ・ウェイ等のペンテコステ派の教会達は、世界中で歌われている現代の賛美歌を多く書いている。日本でもこの傾向は同じで、日本を代表するワーシップリーダー・小坂忠師はペンテコステ派・フォースクエアゴスペル教団の牧師である。

ペンテコステ派と教会成長
世界の多くのメガ・チャーチ(会員2000人以上の教会)はペンテコステ派あるいはその影響を多大に受けている教会である。世界最大の教会であるソウル・ヨイド純福音教会(チョー・ヨンギ牧師)がその典型である。2006年に、共同通信社は、世界で最も成長しているキリスト教派はペンテコステ派だと発表している。
クート宣教師のペンテコステ教会への影響
特に関西にあるペンテコステ派教団、単立教会や小さな群れの多くは、直接的か間接的にクート宣教師の影響を受けている場合がある。クート師自身については色々と意見があるが、師のペンテコステ派内での影響を無視することはできない。
クート師の影響の理由は、師が戦前から生駒聖書学院で長年にわたり多くの伝道者を訓練したことと、多くの(アッセンブリーズ教団とフォースクエア教団以外の)アメリカのペンテコステ派宣教師はクート師を頼ってきたからである。又、アメリカでも、クート師は1940年代にインタナショナル・バイブル・カレッジ(当時、国際ユナイテッド・ペンテコステ教団所属)をテキサス州サンアントニオに建てており、多くの卒業生を日本に宣教師として送りだしている。
師の影響を直接あるいは間接的に受けた教団は、日本ペンテコステ教団、日本福音ペンテコステ教団、ネクスト・タウンズクルセード、トータルクリスチャンチャーチ、日本ユナイテッド・ペンテコステ教団等である。その他にも関西を中心に多くの単立教会や群れがなんらかの影響を受けている。