ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番ハ短調
ハイティンク(ベルナルト) (指揮), アシュケナージ(ウラジミール) (演奏, アーティスト), アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 (演奏), ラフマニノフ (作曲)
アシュケナージは1960年代キリル・コンドラシンと、70年代アンドレ・プレヴィンと(全集として。これも素晴らしい演奏です)録音しています。
以上2種類の録音で十分だろうと言うそこのあなた!(私もそうでした(^_^;))。
アシュケナージにはどうしてもハイティンク指揮コンセルトヘボウ管弦楽団と再録音すべき音楽的理由があったのです。
1 ラフマニノフが魂を込めた「深い沈黙から聞こえてくるロシアの憂愁」を、さらに野太く剛毅になったアシュケナージのピアノでどうしても再チャレンジしたかったから。
2 それを支えるハイティンク指揮のオーケストラが、精密にして剛毅なアシュケナージの解釈・音楽を完璧に理解しており、音楽的呼吸の合致度が一段と深まっているから。
3 オーケストラ自体が深いロシアの大地を髣髴とさせるような濃厚で繊細でメランコリックな音楽的音響、壮大なスケールを併せ持った「ラフマニノフの音」になりきっている(地響きさえしそうだ)こと。
4 1959年録音のリヒテル盤の颯爽とした深遠な演奏も歴史的演奏だが、このアシュケナージ&ハイティンク盤も重厚かつ華麗な演奏として永遠に聞き続けられるだろう。
ということで、文句なしの歴史的名盤盤です。