花自体は大きくはないが、紫色をしている。
アザミに似ているが、よく見るものとは草丈が違いすぎる。
それを横目でながめなら角を曲がると、さらに大きなものが密集していた。
高さは、優に大人の背丈ほどもあり、横幅もかなりあり、全体として球形に近い。

フェンスのすき間から覗くと、茎の先端に多くの花と蕾をつけている。

花はアザミに間違いない。
花の下の苞のトゲも、葉のトゲも大きく、刺さると痛そうだった。

オニアザミという名前が浮かんだが、自信はない。
フェンスの前で悩んでいると、歩いて来た道の方から声をかけられた。
「アザミですか?」
道から少し入ったところに、日傘をさした女性がいた。
「きれいな花だなと思って見ていましたが、アザミでしょうか?」
どうやら、私の後を歩いていて、同じように空地の草を見ていたらしい。
「ええ、そうだと思います」と答えたが、確信はなかった。
「どうも」と挨拶して女性が去った後も、しばらく観察を続けていた。
フェンスに沿って見て行くと、より多くの花をつけている株もあった。

また、すでに花は枯れ、白い羽毛でいっぱいになっているものある。

羽毛の下には種があり、タンポポと同じように風に乗って飛んで行くらしい。
これなら、広い空地のあちこちに生えていても不思議ではない。

帰り際に、フェンスにカメラを持ちあげて中を撮ったが、かなり広い範囲を占めていて、大きさでも数でも他を圧倒している。

図鑑で調べたが、よく見かけるノアザミとは明らかに違う。
手持ちの図鑑には該当するものが無かったが、ネットで調べると、アメリカオニアザミのようだ。
ノアザミの高さは50~100㎝だが、アメリカオニアザミは50~150㎝になるらしい。
空地のものは、その最大値に近い。