道の前方で、ひらひらと動く小さなものがあった。
駐車場に鉄パイプで造られた柵があり、その杭に何か引っかかっている。

それは、薄い青のマスクだった。
片方の紐が杭に掛けられていて、風に吹かれて揺れていた。

あちこちでマスクの落ちているのを見るが、これも見つけた人が掛けたのだろう。
落し物は、よく塀の上に載せたり、何かに引っ掛かけられているが、ほとんどのマスクはそのままである。
連日、新型コロナウイルスの1日の感染者数が、最大値を更新していて、第3波は収まる様子がない。
できることは、感染しないように注意することだけである。
守り一方の戦いはつらいが、しかたがない。