昭和時代に言われていて、死語になりつつある言葉を記します、
蔵に入れるで! (くらにいれるで!)
子供がわるさをすると、親は決まって「蔵(物置・押入れ とも言った)に入れるで!」と脅した。
実際引きずり込んで鍵をかけたり、食事を与えないお仕置きをした。
押入れの暗闇の中で、漏れてくる茶の間の明りや食事の時の家族の談笑に、子供はどれほど情けなく悲しい思いをしたことか。
その頃の親は結構難しい言葉を知っていて「折檻(せっかん)する」とか「打擲(ちょうちゃく)する」などの言葉もよく使った。
折檻は「きつく戒めること」、打擲は「打ち叩くこと」だが、こんな子供の育て方をしました。
そんなに親の言うこと聞けん子は出ていけ!! (そんなにおやのいうこときけんこはでていけ!!)
こんな恐ろしい事は無かった。怒った母親が子供を家の外に放り出し、玄関の戸の鍵を内側からガチャとかけるのだ。
その頃、家の外は真っ暗な闇だった、わずかにぼぉ~っと灯るのは我が家の門灯だけ。
人さらいが闇に潜んでいると思うと生きた心地がしなかった。
必死に泣き叫びながら「ごめんなさい!」「もうしませんから入れてください」。
しかし心を鬼にした母親は簡単には入れてくれない、結局父親が母に頼んで入れてくれる。
現在では両方とも、「いじめ」とか「ハラスメント」とか「児童虐待」と言われそうです。
前話 https://blog.goo.ne.jp/kw1555/e/c096a8a32d3d2c9bf71e6650a4344584
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