こんばんは、ジニーです。
例によってたまりまくっている読書感想です。
今日は荻原浩さんの「オロロ畑でつかまえて」について書いていきます。
本作は、1997年に荻原浩さんが始めた書いた長編小説で、
第10回小説すばる新人賞を受賞されている作品です。
もともと荻原浩さんはコピーライターとしての経歴をもつ方なのですが、
本作はその経歴を存分に生かしたような作品です。
奥羽山脈に位置する村、牛穴村。
その村の青年会では、村おこしをして集客を行うことを考え、
東京の広告代理店をつかいそのプロデュースをお願いすることになります。
とはいっても、コテコテの東北弁丸出しの、街中で何やら祭りの
ステップを踏んで士気を高めてしまう人間が交渉したところで
大手の広告代理店ではまともに相手にされることもないのが現実。
そんな途方に暮れていた中で見つけた零細の広告代理店
「ユニバーサル広告社」を最後に訪問することになります。
そこから始まるハチャメチャな村おこし。
適当な社長を筆頭とする広告代理店が手掛ける場当たり的な
企画とプロデュース、それをプロジェクトの進捗を追いかけていくかの
ような形で進んでいく小説です。
とにかく、冒頭にある青年会の集まりから、「とんでもない小説に
手を出してしまった」と感じました。
いやはや、方言がわからん。
正確には文脈でちゃんとわかるのですが、会話が方言丸出しで、
ここから始まるのか、という不思議な衝撃を受けながらのスタートでした。
構図としては、時代錯誤がゆえに純粋無垢な村人と
会社存続のために金にしか目が言っていない社長が運営する広告代理店。
混ざり合うことがない水と油のような2者が織り成す
どこかズレた物語が、本作の見所。
「なんじゃそりゃ」
「そんな馬鹿な」
なんて、何度想いながら読み進めた事でしょう。
ホントみんな自分勝手。
でもそこがだんだん愛らしく見えてくる。
奇想天外な村おこしが成功したかと思えた矢先に起こる大事件。
村の効きが訪れているのに、どこか緩んでいるような
独特な緊張感が妙にツボにはまってしまう作品です。
タイトルを見て、牧歌的な心現れる小説かと思っていたのですが
良くも悪くも裏切られる形となりました。
でもこれはこれでいい作品。
ミステリーの読書が続いて、軽い気分になりたくてラノベに行き、
そこから辿り着いた「オロロ畑でつかまえて」。
きっと、本に呼ばれたのだなと感じました。
重厚な作品を読み終わった後に、肩の力を抜いて読みたいときなど
本作はハマるかもしれません。
あまり読書の経験がないという方にも読みやすい作品だと思います。
(方言以外はw)
例によってたまりまくっている読書感想です。
今日は荻原浩さんの「オロロ畑でつかまえて」について書いていきます。
本作は、1997年に荻原浩さんが始めた書いた長編小説で、
第10回小説すばる新人賞を受賞されている作品です。
もともと荻原浩さんはコピーライターとしての経歴をもつ方なのですが、
本作はその経歴を存分に生かしたような作品です。
奥羽山脈に位置する村、牛穴村。
その村の青年会では、村おこしをして集客を行うことを考え、
東京の広告代理店をつかいそのプロデュースをお願いすることになります。
とはいっても、コテコテの東北弁丸出しの、街中で何やら祭りの
ステップを踏んで士気を高めてしまう人間が交渉したところで
大手の広告代理店ではまともに相手にされることもないのが現実。
そんな途方に暮れていた中で見つけた零細の広告代理店
「ユニバーサル広告社」を最後に訪問することになります。
そこから始まるハチャメチャな村おこし。
適当な社長を筆頭とする広告代理店が手掛ける場当たり的な
企画とプロデュース、それをプロジェクトの進捗を追いかけていくかの
ような形で進んでいく小説です。
とにかく、冒頭にある青年会の集まりから、「とんでもない小説に
手を出してしまった」と感じました。
いやはや、方言がわからん。
正確には文脈でちゃんとわかるのですが、会話が方言丸出しで、
ここから始まるのか、という不思議な衝撃を受けながらのスタートでした。
構図としては、時代錯誤がゆえに純粋無垢な村人と
会社存続のために金にしか目が言っていない社長が運営する広告代理店。
混ざり合うことがない水と油のような2者が織り成す
どこかズレた物語が、本作の見所。
「なんじゃそりゃ」
「そんな馬鹿な」
なんて、何度想いながら読み進めた事でしょう。
ホントみんな自分勝手。
でもそこがだんだん愛らしく見えてくる。
奇想天外な村おこしが成功したかと思えた矢先に起こる大事件。
村の効きが訪れているのに、どこか緩んでいるような
独特な緊張感が妙にツボにはまってしまう作品です。
タイトルを見て、牧歌的な心現れる小説かと思っていたのですが
良くも悪くも裏切られる形となりました。
でもこれはこれでいい作品。
ミステリーの読書が続いて、軽い気分になりたくてラノベに行き、
そこから辿り着いた「オロロ畑でつかまえて」。
きっと、本に呼ばれたのだなと感じました。
重厚な作品を読み終わった後に、肩の力を抜いて読みたいときなど
本作はハマるかもしれません。
あまり読書の経験がないという方にも読みやすい作品だと思います。
(方言以外はw)