ジニーの、今日も気まぐれな感じで・・・

気負わず、気取らず、ありのまま。
ゆるりと思ったことを書いていってます。
お気に召したらうれしい限り。

群ようこ 『かもめ食堂』 読了

2019年01月20日 16時28分56秒 | 読書
こんにちは、ジニーです。

1月の2冊目、群ようこさんの「かもめ食堂」。

映画化されていることも知っており、なんとなく気になっていた作品です。


主人公はフィンランドで食堂を経営するサチコ。
日本で料理を学んだ彼女は、日本の外食事情が効果でおしゃれなもの、
テーマがなければ容認してもらえないような状況にあることから、
「日本である必要はないな」とフィンランドで食堂を出すことにしました。

彼女が提供したいのは「ご飯とお味噌汁」といった素朴な料理。
特に、母親を亡くして以降、運動会や遠足といったイベントの時にだけ
父親が握ってくれるおにぎりで感じた愛情には強い思い入れがあり
フィンランドの食堂でも、おにぎりだけはフィンランド文化を迎合することなく
日本の様式をかたくなに守ります。
(もちろんそれ以外に現地素材を使ったメニューもありますが)


そんなフィンランドの食堂を舞台にゆるーく物語が進む本作。
自分の意思で何かを決めるという経験をしないまま40代を迎えた女性が
目を瞑って世界地図に指差しフィンランドに来てみたり。
介護から解放されて、ふいにフィンランドへ来たみた女性が出てきたり。
フィンランドで奇妙な縁で出会った3人の女性が食堂を切り盛りする姿に
なんだか、とてもほっとする感情を覚えました。

読んでいくうちに、なんだかこの食堂への愛着がわいてきて
凄くこの店に行きたくなるんですよね。

のんびりと流れる時間の中で食べる食事は
とてもおいしいのでしょう。


妙にインパクトのある人物が、緩やかなフィンランドの土地で
なんでもない日常をドタバタと彩っていく物語。

ほっと一息つきたいときに、また読みたくなる作品でした。


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瀬尾まいこ 『強運の持ち主』 読了

2019年01月20日 07時24分35秒 | 読書
おはようございます、ジニーです。



1月の1冊目。
瀬尾まいこさんの「強運の持ち主」を読了しました。

昨年からお世話になっている瀬尾まいこさん。
とても読みやすく、面白く、大好きな作家さんの一人です。

今回もいろいろと本を物色しているうちに、この本に出会いました。
OLだった女性が占い師になるって、こんな設定聞いたことありますか?
口八丁な占いの中で出会う人たちとのエピソードを
短編にまとめた作品です。

もう、この4行に集約されている感じですが、瀬尾さんの作品の
こういった、どことなくシュールなナンセンスがクセになりますよね。

僕自身、占いはそれほど信じてはいない性格なんですが、
この作品の主人公はもともと営業をやっていた口のうまさを活かして占いをしています。
それらしく聴こえることもあれば、それは占いじゃないのでは
と思えるようなくだりもしばしば。
挙句には「ちゃんと占うね」という言葉も発したり、自由です。


占いに来る人には何かしら悩みがあります。
ここに収められているのは、ちょっと変わった悩みを持つ人たちの話。
それぞれに持つ悩みは、一癖も二癖もあって、それでも当人には重大な悩みだったりします。

占いって、未知の力って感じがしますが、対話の部分も多くあるのだなって
凄く感じます。
この本を読んだから感じたことで、本来の占いとはまた別のものだとは思いますが、
人と人とのつながりを占いという媒体を通して伝えてくれている作品です。

スリルもサスペンスもないですが、ほんのり胸が温まる謎解き。
なんていうと、興味を持ってもらえるかな?




でもね、個人的なハイライトは、主人公と恋人との食卓のシーン。
恋人がね、良いキャラしてるんです。

ぜひ、読んでみてください。




コメント (1)
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