★★★★☆人間こそが寄生獣!?考えたい・・・・。
人間対寄生生物を描いてるけどこの作品は 勧善懲悪の物語ではない。
駆け足感は否めなかったけど--グロさも 映像も バトルも テーマも
原作を壊さない出来だったと思う。 皆さんの好演にも拍手を贈りたい----
☆前篇コチラ♪
人間に擬態し、人間を捕食する寄生生物の襲来は
食物連鎖の頂点にいると思い込んでいた人間にそのおごりを突きつけた---。
パニックになる人間を尻目に 彼らは高速に進化し
今や東福山市役所をアジトに一大ネットワークを形成。
人間達は特殊部隊を結成し 彼らに挑むことに---!
地球に生存を許されるのは、果たして 人間か、彼らなのか-
人間対寄生生物の戦い勃発!!
それはともに・・自分たちを守るための戦い・・。
知力も攻撃能力も人間の上を行く彼らに 田宮はいう
「人間の凶器は怒りや憎しみの感情。侮るとヤラれる---。」
その分析通り、人間たちは 彼らを躊躇なく殺した--。
そして母を友を殺された新一は彼らにとって最強の敵になっていく---。
新一を守る=自分の命を守る=仲間を殺す
この方程式をやっぱり理解できない新一はつぶやく。
「ミギーはやっぱりミギー(寄生生物)だな・・。」っと。
でも・・憎しみを抱いた人間の恐ろしさは その比じゃなかった・・。
それは本当に---人間こそが駆除されるべきなのではないか・・と思わせる所業。
しかしそんな私たちにミギーは言葉を残してくれる
「新一、君の脳を奪わなくてよかった・・・」と。
彼は新一の命を救うために死んだのだ--。
そして 田宮もまた大切なもの(子)の命を救うために死を迎える。
「なぜだ?戦おうと思えば戦えた、逃げることもできたのに---」
「自分でも驚いている---。」
かすかに笑った彼女の姿に--- 大粒の涙が溢れた。
「出来るならこの子と静かに暮らしてみたかった・・」
それは「自分たちが生まれた意味を 生きる方法を必死で探していた彼女」
がようやく見つけた答えだったのだろう・・・。
潰され 粉々に飛ばされながらも生きようともがく 最強パラサイト後藤の姿にも涙。
そう・・彼もまた ただ生きたかっただけ・・。
「 我々はか弱い。ソレでのみでは生きていけない、ただの細胞体だ。
だから あんまりいじめるな。」
田宮の言葉が悲しくリフレインする。
「ごめんよ。君は悪くなんかない。でもごめんよ・・・・。」
人間にとって害があるからといって その生物に生きる意味は、権利はないというのか・・。
新一の零れ落ちる涙を見つめ私の目からも涙があふれてしまいましたわ~。
生物はみな命令に従い生きているという。
その命令を本能とよぶのならば 人間にはもう1つの命令(感情)で生きる
唯一の生物なのかもしれないと作者は言う
ミギーや田宮はそんな人間に好意を持ってくれたといえるんだろう、
しかし時にそれは人間をバケモノに かえるのだ。
ラストに登場する連続殺人犯浦上はその際たるモノといえるんだろう。
地球を汚し生態系を壊し無益な争いを続けている私達人間こそが地球を壊す生物。
だから 彼ら(寄生生物)は生まれた-----
人間の争いが絶えないのはこの感情がある故? なら人間はどうしたらいいのか・・
田宮は言っていた.
新一とミギー(違う生物同士が共存し生きる事)は希望だと
広い意味で言えば地球に生きるものはみな全て仲間。
その全てが、 何かに寄り添い、生きている 寄生生物-
自分以外の何かに、誰かに 心を寄せ 生きること----
それこそが希望。それを忘れたとき
人間は必ず駆除される日が来るのだと私は思う。
心したい。
PS:美津代さん・・登場して欲しかったな~。
上手く纏めてあったとは思います♪
ただ、アクションシーンがかなり端折られてしまったのは残念でした…。
田宮役の深津さんの演技は素晴らしかったと思います。
原作を読んでるせいで勝手に補完気味なレビューとなりましたが 私もうまく纏めてくれたな~と思ってます。
確かに後藤の強さ はしょりすぎ。
弱いじゃん~ってなっちゃったのは残念でしたね~。
でもミギーとの別れに泣けたので--よしです(笑)
深津さん圧巻!染谷くんもよかった!
里美ちゃんはもっと元気な子の方が・・って思ってたけど。あのシーンで納得しました(笑)
自分は寄生生物のグロさも出演者のハマリっぷりなど諸々全部ひっくるめて結構好きになれた作品ですね^^漫画やアニメの実写化ともなればあれがないこれもないと、拒否反応が色濃く出てしまうものですけど、自分は原作を一度くらいしか読んでなかったので、思い入れの無さが逆に功を奏したのかも?^^;(汗)駆け足も端折りもあんまり気になりませんでしたね。でも着地点は割と同じに見えたので、纏め方も良かったんじゃないかなと思ったにわかですw
ミギーに田宮の姿には大泣き~~~。
なぜ今この作品なのか――って思ったけど。
この人間ではない寄生生物の死に涙すること。
それこそが今続発する若者の残虐な事件の裏にある欠けた心なのかもですよね。
自分以外の心に寄り添う事の大切さー気付きたいです。