突きさしたり、はさんだり、
つまんだり・・・
おはしは、一見ひどいヤツ
に見えるが、
じつは、根っからのさびし
がり屋なのである。
どんな時も相棒と二人でい
ないと心細くてしかたがな
い。ほんとうのとこなら、
二人とは言わず、四人でも、
六人でも、八人でも、
みんなで一緒にいたいくらい
なのだ。
でも近ごろは、家中のおはし
たちが一緒に食卓にいられる
ことが、少なくなったと嘆く。
「昔とは時代がちがうんだ」と
自分に言い聞かせてはみるもの
の、やっぱりさびしい気持ちを
けすことはできない。
「今日こそは、今日こそは」と、
おはしは、一緒にいられること
を願っている。
連休の今日は、家族の顔み
ながら、一杯。