法音カウンセラー 釋 真聴 《日乗》

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「いま ここ」

2021年09月25日 23時29分43秒 | 日乗

半世紀以上前になります。

私のカウンセリング積習のスタートは、

一つは、
日本にロジャーズのカウンセリングを紹介し、
全国各地でカウンセリングワークショップを主催し、
カウンセリング運動の中心であった、
友田不二男先生の研究室であります。

もう一つは、
友田不二男先生が理事長をしていた、
(財)日本カウンセリングセンターの、
入門コース
初級コース
中級コース
上級コース
でした。

当時、カウンセリングを学ぶ処はここしかなかったと記憶しています。

当時、私は、20歳代の若造。
世間知らず、幼稚。
良く言えば白紙に近い心身状態。
回りの方々の言葉が、何の批判精神もなく吸いこんでいたように感じます。

カウンセリングセンターの各コースでは、
カウンセリング基礎的なことを学びました。

その中心は、「いま ここ」ということです。
以来、ボクの教師道・スクールカウンセラー道・仏道、
そして、zoom法音道場でも学びの核心は、
この「いま ここ」であります。

実は、
『仏説無量寿経』の中には、
「去来現仏 仏仏相念」の一偈があります。
また他の箇所には、「去来今事」の語も見られます、
「去来現仏」は、過去・未来・現在の仏。
「去来今事」は、過去・未来・今の事。

ここで、ボクが、おさえておきたいのは、
過去・現在・未来とか、
未来・現在・過去と、
時間を年表の如くに並べていないことです。

大事なことは、「仏」「事」に着目することです。
「現」であり、「今」です。

また、道元さんの『正法眼蔵』には、
「而今(ニコン)」の一語が見られます。

「而今」の一般的な意味は、「いま ここ」です。

三重県の有名な吟醸酒は、「而今(ジコン)」です。
読みが違いますが。(笑)

TVに良く出演の大手予備校講師の林修先生の、
「いつやるか?今でしょう!」は、
道元さんの「而今」からでしょうね。

カメラのNikon。
マア、日本光学工業からでしょうが、
「いま ここの 一瞬のシャッター」で、
道元さんの「而今」とも重なります。

『正法眼蔵』には、
「而今より而今に付属する」
「七仏・世尊、ほとけごとに而今のごとくに参学す。
迦葉・釈迦、同じく而今のごとく究瓣しきたれり」
等々の言葉も見られます。

カウンセリングも、仏道も、人間道も、
大事なことは、「いま ここ」です。

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