アメリカの映画監督、オリバー・ストーン監督が、
原水爆世界大会で日本の戦後政治をきびしく批判するスピーチを行いました。
その一節を紹介します。
「第2次世界大戦後、日本はすばらしい文化、素晴らしい映画、
すばらしい音楽、すばらしい食文化を示しました。
けれども、私はただ一人一人の政治家も、ただ一人の総理大臣も、
平和と道徳的な正しさを代表したところを見たことがありません」
残念ながら、全く「その通り」の指摘です。
安倍首相は、オリンピック招致のためのIOC総会で、
福島原発は、「コントロール下にある」と世界に公約しました。
残念ながら、この数日のニュースでも、
福島原発では汚染水が垂れ流しのようです。
その安倍首相は、小泉首相によって自民党の幹事長に抜擢されました。
その小泉元首相は、首相当時は原発推進派でしたが、最近は「脱原発」訴えています。
元首相と元幹事長・現首相との間で、これだけの大問題が現出しているのですから、
関係者・国会議員・マスメディアはしっかりと議論をするべきです。
この国の将来を左右するような大問題なのに、議論が聞こえてきません。
管幹事長は記者会見で、
「わが国は言論の自由がある。途中で考え方が変わることもあるので、
いろいろな議論があってもいいのでは」
等と、呑気な発言をしている。
中国・韓国・ロシアとの領土問題も、もともとは戦後、自民党が片づけられなかった問題です。
原発も同様に、「安心・安全・安価」で自民党が国民をダマした結果です。
私は、安倍自民党は好きではありません。信用もしていません。
マア、個人的な好き嫌いはどうでもいいことです。
国家の将来を左右するような大事な課題はしっかりと議論し、
国民にその議論のプロセスが見えるようにしてもらいたいと思います。
話を、ストーン監督の発言に重ねますと、戦後のすばらしいことの一つに
スポーツも入りますね。
先程、野暮用で上野から帰宅したのですが、
車中の反対側の座席のお方が読んでいた夕刊紙の見出しが目にとまりました。
「野茂英雄さんが、大リーグの監督に!」とありました。
私としては、松井さんよりも先に、野茂さんに国民栄誉章をあげるべきだと思っていますが・・・
野茂さん、イチローさん、ダルビッシュさん・・・
日本人大リーガーの活躍も、ストーン監督の頭の中にはあったことでしょうねー。
「平和と道徳的な正しさをもった日本のリーダ」の誕生を期待したいものです。