Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

関西メンバーとミニ同窓会~高校受験と本帰国の時期を考える~日本滞在その3

2008-04-03 | 一時帰国・日本
大阪の主人の実家に移動して、浦和にもどる前に、関西の元シカゴ日本人学校のメンバーに京都駅で会った。今回は4人の男の子メンバーとその兄弟姉妹とお母さんたち。幼稚園児や低学年の子供たちもいるので、京都駅近くの鉄道博物館に行った。

去年日本人学校小学部を息子と一緒に卒業した2人のメンバー、カツユキ君とアツシ君たちと会うのは1年ぶり。アツシ君はめがねからコンタクトに変えてイメージチェンジして、身長ものび、とてもカッコよくなっていた。カツユキ君は三重県の桑名から3時間かけてかけつけてくれた。そんなに前と変わっていなくて、あいかわらずの無邪気さも残っていたので、安心した。

2人のお母さんたちの話によると、2人とも公立の中学で、アツシ君の中3のお兄ちゃんも含めて、(4月から高校生)公立の雰囲気になじむのに時間がかかったらしい。日本人学校と違って、授業をまったく聞いていない生徒たちがクラスにいるというのに、とてもショックを受けたらしい。カツユキ君はやっと最近学校や友達に慣れてきたという。よかった。よかった。

もう2人は、京都の立命館宇治中に通うショウタ君とユウスケ君。アメリカで育ったショウタ君は、小学校5年の夏に日本へ、ユウスケ君は、息子と小学2年生のときに一緒だったので、なんと5年ぶり。

ショウタ君のお母さんの話によると、立命館は勉強面でかなり厳しいらしいが、中2から英語のクラスも帰国組は一般生徒とレベルごとに分けられ、きめの細かい授業のようだ。

対照的に、カツユキ君のお母さんの話だと、公立の中学は普段宿題があまりなく、定期テスト前にドバッとでるらしい。なので、普段勉強をしなくなったので、春休みから思い切ってカツユキ君を塾に入れたという。この辺の話で、昨今の日本の親たちの急激な私立志向の流れが理解できる。

公立と私立中学の話を聞いていると、シカゴ日本人学校中学部は、勉強に関して、やはり日本の私立中学のような感じで、塾に行かなくてもいいぐらいばっちりフォローしてくれている。毎日の宿題の量も多く、定期テスト前も2週間前から各自に計画を立てさせ、それを実践させるというきめ細やかさ。中1の始めから新教育という関東の業者の実力テストも受け、自身の偏差値も知ることができる。誰かが、日本人学校は、進学校だと断言していたが、そうかもしれない。なんといっても生徒たちの質が違う。うちの浦和にあるマンションの近くの公立中学の実力テストの平均点を見せてもらったが、日本人学校に比べてかなり低く、成績が二極化している。日本人学校ではみんなできるので、各テストの平均点も高い。

目下の私の最大の関心事は、高校受験をひかえた息子にとって、いつ日本に帰国したらいいかだ。中2か中3か・・・息子は、小学1年の2月から日本人学校なので、ここまでいたら、中3までいて、日本人学校を卒業したいという。

中3の始めで帰国して、高校受験を経験したお兄ちゃんを持つアツシ君のお母さんに聞くと、お兄ちゃんは公立の中学にはそんなになじまず、部活もほぼ終わっていたので、せず、その分しっかり受験勉強に集中し、滋賀県のトップの公立高校に受かったという。学校よりも塾で楽しんでいたという。同じような経験談を前に他の友達からも聞いていたので、中3の始めで帰るのも子供にとって大変だと思った。ただ、日本にいるから、情報はどんどん入ってくるし、先生方の対応もきめ細かく、親切でとても助かったという。

シカゴにいると、学校訪問もなかなかできず、受験情報も自分で一から調べなくてはいけない。そういう意味では、1年でも前に帰国しておいたほうがいいのだろうか。夏休みや冬休みを使って一時帰国し、日本でめいっぱいさまざまな学校に出向いて、調べられるのだろうか。息子のように野球に賭けている子供にとって、部活ができないのは、すごいストレスとなるだろう。そういう意味では、中3の最後までこちらにいたほうがいいのかもしれない。

地元の浦和の公立中学に通う野球友達のお母さんの話だと、中2の夏までに帰れば、野球部の試合も本格的にでれるという。その話を聞いたとき、一瞬中2で帰るのも手かと思ったが、アメリカと日本の中学の野球の大きなギャップに耐えていけるのだろうかと心配する。中1から本格的に試合にでられて、ほめてのばしていき、のびのびと野球ができる環境がアメリカだ。

どっちにしても、主人の会社が帰国の時期を決めるので、私たちはそれに従うしかないのだが・・・今回の一時帰国で、貴重な経験談を聞けたのが、収穫だった。