Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

サッカー日本代表、子どもたちに夢をありがとう!

2010-06-30 | 日本生活雑感
今日は寝不足で1日体がだるかった。
サッカーワールドカップ決勝トーナメント1回戦、日本対パラグアイ戦を最後まで見ていたからだ。
深夜2時までかかるとは・・・
親子3人で最後まで見ていた。
素人の私でも見ていて、力は五分五分だとわかり、PK戦は予想できたが、そのPK戦であっけなく負けてしまうのを見たので、脱力感で疲れが倍増してしまった。

みんな今日は疲れて早めにベッドに入っているだろう。
本田をはじめとした日本代表の選手たち、本当に素晴らしい試合をありがとう!
最後まであきらめないことが大事だと子どもたちに教えてくれた。
主人は試合前に「この試合は歴史に残るものになるかもしれないから、(下の息子)Tに見るように言っておいて・・・こういう試合はずっと心に残っていくだろうから」と言った。
選手たちの汗びっしょりの確固とした表情や体当たりの動きは、子どもたちの心にずっと刻まれていくだろう。

下の息子の小学5年生の友達数人はデンマーク戦を夜中見ていたらしい。
中には洗濯ばさみで目をこじあけて見ていた子もいるんだって。
息子もそれを聞いて真似しようとしていた。
息子の仲良しの友達は、家族の中で1人起きて、ひっそりとデンマーク戦を見ていたらしい。
そう、こんな素晴らしい試合は夜中だって構わない。子どもたちに見せるべきだ!
次の日寝不足で死んでいようが、学校で寝ていようが構わない。

今日クーバーコーチングというサッカークラブの練習場の前を通ったら、子どもたちであふれていた。
生き生きとみんなプレーしていた。
みんな将来のワールドカップ出場を夢見ているのかもしれない。
今回の日本代表の活躍で、子どもたちのサッカー人口も増えるかもしれない。

見沼田んぼでアマガエルの幼体ゲット!

2010-06-27 | 日本生活雑感
6月後半見沼田んぼに行って、下の息子とアマガエルの子ども(幼体)を2匹捕まえた。
結構な数のアマガエルがでてきたので、都会に近いさいたま市の見沼田んぼの自然も「なかなか捨てたもんじゃないなぁ・・・」と感動していた。

「見沼田んぼに行けばアマガエルが捕まえられる」と言っても、いったい見沼のどこをどう探しに行ったらいいのかわからない。
とりあえず、何回か行ったことのある見沼自然公園にバスで時間をかけて行く。
浦和駅からバスで30分以上かかるが、ここまでくると、浦和の街中風景は一変し、あたりは田園風景が広がる田舎。
公園の沼地には美しい蓮の花があちこちに咲いていて、なかなか風情のある梅雨の雰囲気をかもし出していた。



去年この沼地でオタマジャクシがウジャウジャいる場所を見つけ、捕まえたオタマが7匹ぐらいのヒキガエルにかえったので、その場所を捜すがどこだったか見つからない。
やはり見沼田んぼを捜そうということになり、自転車に載っているおじさんに聞くと、すぐその辺だとわかり、テクテク歩く。

目と鼻の先にすぐに田んぼはあった。
田んぼの入り口に入ろうとすると、ちょっと離れた土手に立っていたおじさんが、「そこより、こっちのほうが(生物)いるぞ!」と声をかけてくれた。

田んぼの真ん中あたりの用水路に行き、どうやって入ったらいいかとまどっていると、そのおじさんが私たちが持ってきた網で一すくい。
いきなり、バカでかいアメリカザリガニが網に入っている。
ウヒャー!迫力のザリガニ!
「ほれ、この背中をつかんで!」と言われても息子はたじろぐばかり。





そしておじさんはまた一すくい。
またまた小さなザリガニが2匹網に入っている。

三すくい目はなんとバカでかいウシガエルが網に入っていた。



おじさんはあげると言うが、ウシガエルは埼玉県は捕獲禁止なので、息子はこれを放す。
このおじさん、百発百中って感じで、魔法のように生物が捕まる。
「生物取り名人」ってやつ。
もう私たちは尊敬と驚異のまなざしでこのおじさんを見る。
おじさんいわく、「おじさんの小さな頃はこんな田んぼを駆け回っていろんなものを獲っていたよ。小さい頃から捕まえていたら、おじさんみたいになるよ。」と息子を励ましてくれた。
アマガエルを獲るために来たことを言うと、アマガエルがいそうな場所の道順を教えてくれた。
まさに嗅覚というやつだ。

おじさんの教えてくれた道順に沿って田んぼを捜したがオタマジャクシが1匹いるだけで、なかなかカエルが見つからない。
川の中は危険だから入らないようにおじさんに言われたので、その川を越して田んぼの奥深くに行く。



息子は用水路でおじさんがやったように網を一振り。
なんと大きなザリガニを捕獲。


ザリガニが目的でもないので、これもにがしてやる。

広々として田んぼをくまなく捜すがなかなかお目当てのアマガエルが見つからない。
あきらめて帰ろうと思ったが、もう一度とじっとして待つ。
そうしたら、黄緑の小さなカエルがいきなり出てきた。
これぞアマガエルだ!



いるいる、次から次へとアマガエルが出現。
稲につかまっていたり、泳いでいたりとウジャウジャいる。
定期的に待っていると自然にでてくる。

しかし、息子はなかなか網では捕まえられない。
写真撮影をしていた私も耐え切れず手で捕まえる。
小さなまだシッポがついているアマガエルを捕まえた。
息子ももう1匹の子どものアマガエルを手で捕まえた。
もうこれで私たちは大満足!
帰りはアマガエルがいた田んぼの場所をもう一度確かめながら家路を急いだ。

「龍馬伝」から立ち起こる新しい坂本龍馬像

2010-06-11 | 日本生活雑感
話題のNHK大河ドラマ「龍馬伝」が折り返し地点にきているという。
2部も後半に入り、先週は池田屋事件を龍馬が目撃して衝撃を受けるというあらすじ。
新撰組の近藤、沖田、土方たちと龍馬がやりあうなんてすさまじい場面もあって、幕末ファンにはたまらないかも。(新撰組と龍馬には接点はなかったはずだが、こんなフィクション仕立てもワクワクします)

写真などで想像するちょっと無骨な坂本龍馬像を打ち破る新しい福山雅治演ずる龍馬は、ナイーブで誰に対しても心優しい。
一見福山龍馬を見ると、まず「ちょっとイメージが違う!」と思うのだが、福山が演じる龍馬をずっと見ていると、私たち視聴者も時空を超えて龍馬がたどったあの時代を体感しているような気分になってくる。
うーん、なんていうか事実とフィクションが見事に一体化し、「この時代を俺達の手で変えていく!」という壮大な夢と空気が画面を通してわたしたちの心にとつとつと響いてくるのだ。

そう思って大河ドラマを見ているうちに、龍馬やその時代を知りたくなって、「坂本龍馬 物語と史蹟をたずねて」(八尋舜右著)という本を2度も読んでしまった。
この本はややこしい幕末の龍馬をとりまく人物や歴史の流れをわかりやすく書かれていて、幕末史ド素人の私でも歴史の流れが頭に入ってくる。
時間がないので、長編小説は読みづらいが、1冊なのでこれならすぐに読める。
現在懲りずに3回目を読んでいるほどはまってしまった。
勢いでこのシリーズの沖田総司の本まで読んでしまい、新撰組のことまで知識は広がる。

この「坂本龍馬」という本の裏表紙に「ずばぬけた発想と部類の行動力をもって薩長同盟を成立させ、大政奉還の計画を推進した坂本龍馬」とある。
本の中で印象に残った文を引用したい。

「龍馬は正当な学問がないために、かえって当時にあってはまったく例外的な、たくましい想像力でもって、これらの書物を読んだのだ。解釈ではない。細部にとらわれずに本質をつかみとる――これが龍馬のいう、生きてあるいて屁をひる学問につながる。ここから、独創的な龍馬の思想が育っていく。(中略)直感で本質をつかみとる理解のしかたで、龍馬はこの講義に聞き入っていたのだ。」(p88-p89「坂本龍馬」八尋舜右 成美文庫より)

行動力とともに「これだ!」と思った直感力を元々備え、さまざまな人たちと会うたびにその直感力がみがかれ、同時に決断力や統率力なども備わっていったのだろう。

おっと、ドラマの「龍馬伝」にもどろう。
龍馬をとりまく人々の描かれ方も魅力的だ。
龍馬の師匠である武田鉄也演じる勝海舟。
勝海舟ってこんな人だったのか!って思うほど。
べらめえ調の江戸弁がぴったりで、こぎみいい。
勿論、龍馬たちが話す土佐弁も人物像にピタッときてその響きが心地良い。
勝海舟の児童本を息子のためと言いながら買って、自分が先に読んでしまった。

悲劇の道を歩む龍馬のおさななじみで、過激な尊王攘夷派(土佐勤皇党)の大森南朋演ずる武市半平太。
ひょうひょうとした龍馬と対照的で、確固とした自分の意思を貫き通す頑固な武市半平太。
半平太の苦悩を大森が熱演しながらうまく表現していて、非常に面白いキャラクターだ。

武市の部下で武市に利用され、人を切りまくった佐藤健演ずる岡田以蔵。
2人とも土佐藩に捕まって牢屋に入れられている。
「坂本龍馬」の本では、龍馬は武市よりも何もわからずに武市を慕い、そのため人を殺しまくった以蔵を哀れに思い同情していたという。
「龍馬伝」のHPを読むと、この日曜日放送の次回はいよいよ以蔵の拷問シーンが・・・
「絶対にやめてくれ!!と叫びたいほど。
タケル君がかわいそうだよ!
フィッツのCMのくねくね踊る軟派のデビタケのイメージの「タケル君と同一人物?」ってびっくりするぐらい違うイメージの汚れ役のタケル君がいる。

と毎週毎週かなり感情移入しながら、ドラマを見ている。
福山龍馬が今後どんな風に変化していき、どんな新しい龍馬像を築いていくのか楽しみである。


追伸

小学校の英語の授業で、デモンストレーションで飼っている動物の名前を言うシーンで、ついつい「龍馬」とつけてしまったら、「先生龍馬好きなの?」と小学5年生の女の子に聞かれ、「うん、大好き!」と答えたら、「歴女なのねえ・・」と言われた。








早慶戦の意義

2010-06-01 | 日本の教育一般
東京六大学春季リーグ最大の山場、早慶戦が終わった。
早稲田残念ながら力及ばず、慶應に勝利の女神は微笑んだ。
斎藤佑ちゃんも1戦目を完投し、3戦目で疲れがでたのか・・・
私はテレビで2試合目しか見れず、佑ちゃんのライブな雄姿は見れなかった。
抑えのエース(でいいのか?)大石君の好投を初めて見て、「よっしゃ、早稲田いける!」と期待したが・・・

「斎藤世代」とタイトルが大きくでていた雑誌を立ち読みしたら、早稲田大学出身のもと頭脳派ピッチャー、小宮山の分析では、佑ちゃんと大石君の投球フォームを比べると、佑ちゃんより大石君のほうが足が上がっていると指摘。たしかに、写真ではそうだ。
球速も大石君の方が速い。
2人とも今年のドラフトの目玉。

慶應の監督の江藤氏も早慶戦前のインタビューで、「佑ちゃんを打ち込む」と宣言し、あの斎藤の時代にどれだけやったかを印象づけたいようなことを言っていた。慶應の選手たちはかつて王ともプレーしたこともある監督の指示で1日1000本の素振りをしてファンダメンタルな練習を続けていたという。

佑ちゃんの実力がどのぐらいすごいのかわからないが、「松坂世代」のような「斎藤世代」という名前がつくほど大きな影響力を持つ選手で、早慶戦で優勝が決まるというお膳立てもあって、その斎藤を打ち崩し、優勝を成し遂げた慶應の選手たちの歓喜はいかばかりか!

そんな大きな大きな試合である早慶戦に学校をあげて応援しに行った息子たち。
1試合目だったので、負け投手になったが、佑ちゃんの好投する姿を焼き付けながら、歴史ある神宮球場の早慶戦の独特な雰囲気を味わっただろう。

息子が帰ってきたら、佑ちゃんのことを根掘り葉掘り聞く。「ユウちゃんって・・・」
そのたびに、息子は自分のことを言われたと思い、「(ユウちゃんの前に)斎藤とつけろ!」とおこる。
うちの息子も呼ぶときは小さな頃から「ユウちゃん」と私から呼ばれてきたためだ。

さて、息子が持ってかえってきた紙は応援歌だらけ。
「早稲田大学校歌」「紺碧の空」「ひかる青雲」など12歌も書かれている。
息子の話では、試合前、試合途中、試合後と3回も校歌を歌ったらしい。
その紙の冒頭に「試合前、七回守備時、試合終了後に行われるエール交換は、相手校の健闘を祈り、讃える伝統ある文化です。エール交換には、ご起立、御脱帽の上、私語はお控えください」と書かれている。
「打倒 慶應」「2010春 早稲田」と書かれた早稲田カラーの厚紙の棒を一斉に振りながら、声を振り絞ったのか。

息子の高校は、新入生だけ早慶戦の応援にかりだされたという。
2試合目のテレビに映し出された外野席は学生たちがみんな一心不乱に手をふりながら応援していた。
自分たちが近い将来進むであろう大学の野球部を応援できる幸せ。
その野球部は世間の注目度ナンバーワン。
ライバルの慶應の附属校の高校生たちも同じ気持ちであろう。
入学して間もない高校生が1つになって早慶戦を盛り上げる意義は大きい。


写真は息子がもらってきたタオルと応援グッズ