Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

シカゴ郊外でもフクドメニア増殖中~福留をよんで!~Kuniのメジャーリーグ観察記その2

2008-04-30 | 福留孝介選手
今日、息子2人のバッティング練習のため、家族会員になっているバッファロー・グローブのジョイ・オブ・ザ・ゲームというベースボール・アカデミーに行くと、オーナーのクレイグに「フクドメをなんとかして、よんでくれないか!」と真剣に懇願(?)された。

今日気がついたのだが、ジョイの待合場所に飾ってあった写真は、カブスの私の大好きな若いハンサムなショートのテリオーで、(最近活躍中で、私の一押しです)なんとサインがしてあるのだ。いつの間にこんな写真を置いたのか!主人の話では、テリオーは、去年カブスに入ったので、私たちがジョイに会員になっていた時期だ。なぜ、彼が来ることを知らせてくれなかったのか!ショック!テリオーは、2001年にパドレスがドラフト指名。守備に定評があり、足が速い。ついでに言うと、そのルックスは、リトルリーグのチームで、キュートで美形のアメリカ人の男の子がいるが、その子がそのまま大きくなったような雰囲気。

そのテリオーの写真の横に今月初めの週刊の方のUSA Today、たしかスポ-ツ版が置いてあり、福留選手の表紙で、カブス特集になっている。読んでいる時間がなかったので、クレイグにこの新聞を捨てないように言うと、「フクドメを君ならよんでくれるだろう。ここにある写真とサインをみてごらん。うちは、テリオットもよんだし、(ホワイトソックスのピッチングコーチ)クーパーもよんだし・・・なんとかならないか!」「今(カブスの)XXXと(ホワイトソックスの)XXXにくるよう、交渉してるし・・・」目が真剣に訴えている。ウーン、すごいコネだ。じゃあ、自分でよべばと言いたくなる。日本人だからって、福留選手はよべないよ。きても、井口選手のように、まず日本人学校訪問が先でしょ。と言いたくなった。(おそらく、今年はそんなこともできないほど、オフはひっぱりだこで、忙しいだろう)

そして、クレイグが、ビック情報を言った。明日あたり発売のスポーツ・イラストレイティッドというスポーツ専門の雑誌のカバーに福留選手が使われるという。去年、松坂選手も表紙を飾ったあの有名な雑誌だ。えー!それじゃあ、こんな短期間に福留選手全国区になったってこと。ひっくりかえりそうになる。買わなくては!
(次の日、ウェッブで見ると、5月5日付の「スポーツ・イラストレイティッド」で、「絶対やれる」という大きな日本語見出しまで表紙にでている。朝、WGNのニュースでもそのことをとりあげていて、福留選手のことをBOYとよんでいた。)

4月20日付けのシカゴ・サン・タイムズは、「フクドメニア」という大きなタイトルで、福留選手の熱狂的なファンが増殖しているのを特集していた。福留孝介とはいったハチマキ姿のアメリカ人や福留選手の顔が入った巨大な旗がリグレー界隈のスポーツバーにお目見えした写真を紹介していた。テレビのアナウンサーも言っていたが、とにかく、今は福留Tシャツが圧倒的に一番売れているらしい。あのレフトへきれいに力強く流して打ち、守備では確実にライトへの打球を捕り、流れるような素早い送球を見せる、ファンダメンタルに裏打ちされたプレーに、アメリカ人はたまらなくしびれるのだろう。今までカブスにいなかったタイプの選手なのだろう。

また、日曜日、息子の試合に行くと、フィールドの間の窪地で、草野球をやっている小学生が、あの値段が高い本当のカブスの青い縦じまのフクドメ・ジャージー#1を着て、えらそうにプレーしていた。目立ってたなあ。

最近野球通の人たちは、手を合わせて、挨拶する。熱烈なカブスファンのクレイグもおじぎをしながら、手を合わせていた。息子のアシスタント・コーチのフィルは、阪神タイガースの大ファンなので、チームはパイレーツなのに、なぜか阪神タイガースの帽子をかぶり、大きな声で、「フクドメのファンだ。」とその帽子を指差して言う。福留選手がタイガース出身だったと思い込んでいる。中日だと教えたいのだが、あまりにうれしそうに言うので、そっとしている。福留選手がいた日本のチームの帽子をかぶっているとみんなに自慢しているのだろう。中日ドラゴンズの帽子はこちらでは高く売れるかもしれない。

現在、シカゴは、子供も大人もみーんなフクドメニアが増えてます。5月末のドジャーズ戦をリグレーに見に行く予定だが、今から楽しみだ。


写真は、才能あふれるアーティストで大学のダチ、ヒロミさん撮影の若くて美しいフクドメニア2人@リグレー・フィールド

2羽のダックの夫婦の訪問~寒いシカゴの春

2008-04-29 | アメリカ生活雑感
小ぶりの2羽のダックの夫婦がいつもうちのタウンハウスの周りを散歩している。先週8時前頃、うちのバックヤードの芝生に静かにたたずんでいた。1羽は、美しい緑の羽を持ち、もう1羽は茶色のまだら模様だ。

最初、なぜ違う種類のダックがいつも仲良しで一緒にいるのだろうと不思議に思っていた。アメリカ人の友達に言うと、それは、緑の美しいほうがメスで、茶色がオスだという。「そうだ!下の息子の交流学習でネーチャーセンターを訪れた時に、説明があった。」と思い出した。メスは、その美しさでオスを引き付けるという。

今日は、先週とほぼ同じ時間にフロントヤードでくつろいでいた。私が車で脇のガレージに止まっても、微動だにしない。我関せずといった感じだ。2羽でときどきおしゃべりをしているような雰囲気だ。そのうち、うちと隣のうちの間の小道をよちよち歩いていく。シャッターチャンスとばかり、そっと写真を撮る。うちの前のチューリップがはえている土をオスがつついている。メスは、「ねえねえ、どうしたの。」と騒いでいる。私は、思い切って近づき、シャッターを切り続ける。あっと思った瞬間、2羽は私に気がついて、すごい勢いで、その羽を体の2倍ぐらいに広げて、はるかかなたへ飛び去ってしまった。

このタウンハウスでは、ずいぶん前に、一度親の茶色のダックと可愛らしい雛たちが10羽ぐらいよちよち一列に並んで散歩するのを見かけた。私が追うと、大急ぎでみんな一直線に並んで逃げていく。なんて、かわいらしい鳥たちだったのだろう。

そして、次男が2歳ぐらいの小さなときに、バッファロー・グローブのパーク・ディストリクトの建物の裏の小川で見つけた親のダックと小さな雛たちの泳ぎも思い出した。その頃、次男が小さくて、私は自分の時間が持てずにいらいらした日々を送っていた。でも、そのダックたちをとても大事に育てていた(その頃は)次男と見て、小川のきらきらした輝きと共に、「この瞬間は一生忘れないだろう!」と心の中で思った。どこに行くにも一緒だった「次男の子育てに悔いはないな。」とも思った。ダックやうさぎやリスたちは、母国日本から離れて、異国の地で忙しい生活を送っている私たちを癒す力を秘めている。今日のダックたちが、またもどってきてくれるといいが。

息子、開幕投手5回まで好投するが、パイレーツ初戦飾れず!

2008-04-28 | リトルリーグ
今日は、上の息子のリトルリーグのチーム、パイレーツの開幕戦だった。息子は、先発投手で、とても調子は良く、異例の5回まで投げ続けたのだが、残念なことに、味方の守備にエラーが続出し、負けてしまった。

昨日も今日も気温はかなり下がり、4月下旬だというのに、ダウンや毛布が必要なほどの震えながらの開幕試合だった。場所は、先週の日曜にトラベル・チームのトライアウトが行われたエムリック・ノースというバッファロー・グローブのフィールド。ここは、BGRAのリトルリーグの本拠地で、コンセッション・スタンド(売店)まで備えてあり、オープンしていたので、アイスクリーム大好きの次男は、大喜び。

2時半試合開始前のフィールドに着くと、誰が持ってきたのか、大きな海賊のマークのはいった黒い旗がベンチ横にかっこよくたなびいている。まさに「パイレーツの登場!」といった感じ。こういう演出がアメリカらしい。母は1人でまず感動!

うちのチームは後攻なので、息子がまずマウンドに立った。1回は、落ち着いて、素晴らしく力強いピッチングだった。エラーがでなければ、7球で終わっていたというほど。相手は、赤いユニフォームのフィリーズ。こちらのピッチャーもかなりのスピードをだす速球投手。パイレーツ、まったく歯が立たず、連続三振。

その後の回から、息子はいいピッチングをしながらも、エラーがらみで点を入れられた。それも1人ではなく、ことどとくみんなが単純なゴロをはじいて、エラーが続く。寒さと守備の練習不足という感じだろうか。こんなとき、去年の息子なら、「もうやってられるか!」とグローブを叩き落して、切れていたかもしれない。しかし、今年は違った。エラーで走者がでて、点を取られながら、その間に三振をとって、なんとか踏みとどまる。チームメートのマークが、大きな声で、息子の名前を呼びながら「Yは悪くない、いいピッチングをしてるよ。(エラーしてる)僕たちが悪いんだよ!」と叫びながら、息子を励ます。

つまり、彼の言うように息子のピッチング内容は良かった。本来なら、このリーグだと平均3回ぐらいでピッチャー交代なのだが、投球数が少なかったので、監督のティムは、息子を続投させた。イニング4回で71球投げていて、次の回も投げられたので、めずらしく5回まで投げさせた。BGRAの息子たちがプレーする13、14歳のパロミノ・リーグでは、80球投げると次の回は投げられないというルールがある。結局、5回を通して、息子はヒットも少し打たれたが、四球は4つで、三振は7つも取っていた。そして、なんと今日、息子は、100球という自身最多投球数を記録した。

イニング数も今まで1試合3回平均しか投げたことがなく、初めて100球も投げた息子は、試合後右肩、右足などが痛く、肌もひりひりしているらしい。少なくとも3日は投げたくないような感じ。まったく投手というのは、大変なものだ。しかし、貴重な経験で、ピッチャーとして、ステップアップしたと思う。

さて、私は、チームメートの半分ぐらいが息子の前からの友達ばかりなので、試合の間、そのお母さんたちと久し振りに会って、楽しくおしゃべりに興じた。スラッガーのマイケルのお母さんは、「トラベルチームも(お宅の息子と)一緒でうれしいわ!マイケルは、トラベルに選ばれて、すごく興奮している。」「このチームのメンバーはほとんど知っているわ。」などとピーチク、パーチク。ご主人が監督のティムだから、親子を見ている目が本当にうれしそうだ。

息子の仲良しの美形の男の子、デュランのお母さん、リサは飛びついて私にハグしてきた。「また一緒のチームでよかった!」ご主人のマイクは、椅子に寝そべってのんびり試合を見ている。「やあ、君は、チームのオフィシャルなカメラマンだなあ。」

以前バスケットのチームで一緒だったマークのお母さんは、仁王立ちで、「守備が悪い。バッティングも。練習不足ね!」とぶつぶつ言っている。やあ、かなり厳しそうなお母さん。

息子を励ました賢そうなもう1人のマークの3人の男の子を持つお母さんは、「最初の試合だから、しかたがないわ。私は、これをカウントしないわ。じょじょに調子がでてくるわ。」とやさしそうに言っていた。この家族とも数年前に同じチームだった。みんなさまざま。

私たちは、今までなら、負け試合で、がっくりしていたところだが、客観的に息子のピッチャーとしての成長を見れたので、結果は気にせず、投球数の少なさと三振をいつものように取れたことをほめた。息子も自分のピッチングには満足しているようだった。パイレーツのみんな、守備が課題です。


追伸

ところで、1人すごーくカッコいい息子のチームメートを発見!長い金髪をたなびかせ、笑顔がすごくかわいい!身長も高く、スタイルもいいし、態度もさわやか。このくらいのティーン・エージャーになるとカッコいいアメリカ人は見栄えがする。yoshigonさん、だめですよ、見にきちゃ!

バッファロー・グローブのリトルリーグ、BGRA公式戦開幕!

2008-04-27 | リトルリーグ
今日は、下の息子のバッファロー・グローブのリトルリーグ、BGRAのファーム・リーグの開幕戦であった。息子のチームはインディアンズで、相手はヤンキース。息子のシカゴ日本人学校の同じクラスの友達、カズキ君とナオキ君のチームといきなり初戦で対決だったから、息子は朝からとてもはりきっていた。

しかし、急に寒くなり、強風が吹き荒れ、天候のコンディションはあまり良くなかった。BGRAのファーム・リーグは、8歳の子供たちのリーグで、他の地域よりもレベルがやや高く、試合は最初から子供たちがピッチャーで投げる。去年のピントリーグは、お父さんコーチが主に投げ、子供たちが打ちやすい球を投げていたから、今年はかなりレベルアップした。アメリカ人の子供たちは、パワーがあるので、8歳とはいえ硬球を使ってそこそこ速い球を投げる。コントロールもまあまああるため、今日はみんな三振が多く、なかなか点が入らなかった。

しかし、ヤンキースの強打者が続けてヒットを放ち、先行された。インディアンズは、なかなかヒットが続かない。うちの息子も三振に倒れ、最後は結局3対0で負けた。息子はとてもくやしそうだったが、主人が「スウイングがとてもよくなっているから、次は打てるよ!」と励ましていた。去年までは、子供たちもそんなに試合の勝ち負けを意識しなかったのが、今年から勝つことに固執するようになっている。息子がそういうことを強く意識するようになり、くやしさやうれしさを学んでいくリーグが、ファームなのであろう。

そして、上の息子は、その間、近所のエスケープのバッティング・ケージで、チームのバッティング練習に参加。練習後は、エスケープでピザを食べながら、ミーティング。チームのキャプテンを決め、キャッチャーで息子より1つ上のケンが投票で選ばれた。息子もミーティングの前、「ケンがキャプテンをするのが一番合っているかな・・・」と言っていたので、妥当な選択か。ケンがリーダーシップをとって、チームがうまくまとまるといいが。

ミーティングが終わったら、監督のティムが下の子の試合をしているフィールドまで上の息子を連れてきてくれた。ティムは、下の子の開幕戦だと知って、「ゆっくり2人で見てあげるといい。」と言ってくれた。これからミルウオーキーに出かけなくてはいけないほど忙しいのに、「君が(ビジネスマネージャーとして)僕を助けてくれているから、僕だって君たちを助けるよ。」とうれしいことを言ってくれた。アメリカ人は、絶対無理をしない。用事があれば、できる人たちでチームのことをやる。私が知っているバッファロー・グローブの人たちは、いつも本当に優しく、日本人の私たちに親切にしてくれる。

明日は、朝8時半から上の息子の新しいトラベルチーム、パトリオットのミーティング兼練習があり、午後は、いよいよ上の子のハウス・リーグ、パルミノ・リーグの開幕戦。息子はパイレーツの開幕投手をつとめる。チームのピッチャーの中で一番安定しているようだ。開幕戦なので、責任重大だ。雪が降らないといいが。下の息子の試合から帰って、上の息子は主人とバッティングとピッチングの最終調整。そして、日差しが強いので、試合用のサングラスを買いにでかけた。万全の準備態勢だ。

3年に1回、乾燥機の通気孔のお掃除は必須!

2008-04-25 | アメリカ生活雑感
今日は、自分のことはさておき、アメリカでの生活上、絶対必要なこと、ドライヤー・ベント・クリーニング(乾燥機の通気孔掃除)を業者にしてもらった。タウンハウスの管理会社からしつこくするように言われていて、6月30日までにしないと、100ドルの罰金というほどの厳しさなので、暖かくなったらすぐやらねばと決めていた。

12月の管理会社の会合で、このタウンハウスの各ユニットの持ち主は、3年に1回はプロのクリーニング会社にしてもらわないといけないというルールが、新しくできたからだ。この乾燥機の風が外にでていく通気孔の部分がごみでつまると、火事の原因になるというから、みんな必死でやるというわけだ。

管理会社の推薦で、この辺りでは、安価で、エクセレントな仕事をすることで定評のプロフェッショナル、ロン・マクファーレンに頼む。10時過ぎに大きな声のロンが到着。電話では、恐ろしくすごみがあったので、さぞや中西部の太っちょのおっちゃんを想像していたら、すらりとした背の高いおじさん。なんと92歳になるよぼよぼのおじいちゃん(ロンのお父さん)をアシスタントに連れている。

ばかでかい丸い形の掃除機のようなもので、乾燥機の回りを掃除し、まず、通気孔と乾燥機をつなぐパイプが、プラスティック製で法律に違反しているとのことで、捨てるよう指示された。これも焼けてしまうというわけだろう。金属製のに取り替えられた。

しばらく、通気孔を乾燥機がある側から掃除していたが、うまくいかないので、屋根の上についている通気孔の出口をロンがチェック。なんと出口に小さなスクリーンがあり、そこにごみが大量にくっついて風をさえぎっている。「管理会社の雇われ掃除人が取らなければいけないのに・・・」とロンがぶつぶつ言っている。これを何年もほっておいたら・・・と思うとぞっとする。それをロンがとりのぞいて、出口周辺を掃除すると、見事に風が通って、細かいごみが出て行く!

掃除機の横の椅子にちょこんと座ったロンのお父さんが、ロンの指示で、でかい掃除機のスイッチを押す役目。掃除機の騒音で聞こえにくいので、ロンがすごい声でどなる。おじいちゃんの耳が遠いらしく、ときどき指示もよくわかっていない。怒っているのかと思うほど、ロンは怒鳴る。ロンが屋根に上っている時は、このおじいちゃんは暇でウトウト。ウーン、不思議だ。

あっという間に掃除が終わり、時計を見たら、10時50分。40分でやってくれた。部品も取り替えたので、計140ドルなり。しかし、手早く確実な仕事で、安いとみた。皆さんもまだドライヤー・ベント・クリーニングをしていなければ、ロンに頼めば、すぐに手際よくやってくれますよ。

Just Dryer Vents, Ron MacFariane 847-634-8688

写真は、右がロンで左がアシスタントの92歳のおじいちゃん
右上の方に見える黒い突起が通気孔の出口で、ここに小さなスクリーンがあり、ごみがつまっていた。

ケニー・遠藤のグレイト太鼓パフォーマンス!

2008-04-25 | スポーツ一般・娯楽
4月22日、今週の火曜日にハーパー・カレッジで、しびれるコンサートがあった。世界的に有名な、ホノルル在住の日系人、ケニー・遠藤氏による太鼓のパフォーマンスが、4人の仲間たちと共ににあり、そのパワフルな演奏で、大学の関係者、地元の人たちを驚かせた。

日本人の笛奏者、渡辺かおる氏の日本古来の笛の音色に呼応しながら、太鼓を静かにたたく遠藤氏。一瞬、平安時代の日本にスリップしたかのような不思議な空間がハーパー・カレッジのコンサート会場に広がる。渡辺氏は、修行僧のような威厳をたたえた不思議な人だった。

その太鼓が時にはパワフルになり、私たちに主張し、ときには静かに話しかけながら、観客とコミュニケーションをとっている。ジャズ風にも聞こえるし、アフリカの民族音楽を取り入れているような瞬間もある。東洋と西欧の融合が誠にクールで、新しい音をかもし出す。

ハイライトは、2人組で体全体で回りながら、手をあげて、交互に2つの太鼓をたたくエネルギッシュなパフォーマンスが圧巻。ロス・アンジェルスやシアトルなどアメリカ各地から集まった若い男女3人の日系人たちのほとばしるようなパフォーマンスが、観客の心をゆさぶった。

また、さまざまな太鼓と現代のドラムに使われる一部分との合体のパフォーマンスも遠藤氏が見せてくれた。

最後の方の遠藤氏と渡辺氏の歌舞伎と能の場面に使われるという2人の演奏は、世界中に普遍に存在するミステリアスなアバンギャルドなアートの世界を創りあげていたような気がする。

遠藤氏の話では、アメリカには何百もの太鼓演奏のグループがあるという。知らなかった、そんなに太鼓が人気とは。私たち純粋な日本育ちの日本人があまり見向きもしないでいるというのに、日系人たちは、日本古来の文化をアメリカ人たちに努力して伝えようとしている。そんな熱意にいたく感動してしまった。

3人のうちの1人、ロス・アンジェルスに住む日系人4世の若者、アダム・戸田氏は、他の仕事をしながら、太鼓の演奏をしているという。6才からお兄さんと共に、日本人の彼らのおばあさんに太鼓を教わったという。日本にも住んだことがあるという戸田氏は、日本で仕事を見つけて住みたいという。

そして、パフォーマンスを観ながら、シカゴ日本人学校全日校中学部のソーランを思い出した。去年の6月のジャパン・フェスティバルで、生徒たちは、初めて太鼓を取り入れた新しいソーランを披露した。短い期間で、勉強と両立させながら、見事にみんな素晴らしい力強い踊りを披露してくれた。シカゴの地で、日本人の中学生たちが、日本の伝統を誇り高く披露する。そのことは、本当に意義のあることだと認識した。今回の遠藤氏の太鼓のパフォーマンスをみんなに見せたかったなあ。ハワイに住む遠藤氏をぜひいつか日本人学校によんでみたい。

ケニー・遠藤氏のウェッブサイト:www.kennyendo.com

シカゴ日本人学校全日校中学部2年生の授業参観・・・みんな優等生?!

2008-04-24 | シカゴ日本人学校全日校
今日は、シカゴ日本人学校全日校中学2年生のクラスの授業参観と学級懇談会があった。授業参観は、数学。今回は、最初に用語の確認と問題をみんなに解いてもらって、次々に説明してもらうという形式だった。

「この問題できる人?」と聞くと、ほとんどの子供たちが手を挙げる。それが、毎回毎回なので、驚いてしまった。そして、みんなが問題もすらすらと説明できる。最後に「これでいいですか?」と聞くと、みんながそろって、「いいです!」と答える。やはり、12人という少人数だから、こういう密度の濃い授業ができるのだろう。先生も「この分だと次のテストでは、みんな100点を取れそうです。」と言われていたほどの勢い。

先生の授業の進め方もてきぱきと、こぎみいい感じ。説明もキーワードを全部用意して、それを黒板に貼っていくので、時間も無駄にせずたったと進む。少人数に加えて、効率的な授業ときているから、みんなの実力もついていくのだろう。母たち、満足!

その後の懇談会で、新しく日本からいらしたお母さんが、「まるで塾状態ですね。」とすごい表現をしていた。みんなができるのに驚いているようだ。ちょっと心配そうだが、「大丈夫。いつの間にかみんなについていくようになります!」と言いたくなった。先生方のケアがいいので、最初は大変に感じてもいつのまにかみんなのポジティブな雰囲気の中に染まっていくようだ。

学級懇談会は、これまた、お母さんたちが積極的で、1回の児童図書ヘルプ4人もみんなが手をあげるというすごさ!担任の先生とも和気あいあいと話し、とても和やかな雰囲気も少人数がなせる業。時間があったので、先生とざっくばらんにみんなが話せる貴重な機会だと思い、いてもらうようにお願いした。

自分の中学、高校時代の経験談や日本の中学での部活の激しさなどを説明してくださった。「なぜ海外の日本人学校を先生がめざされたか?」というような鋭い質問もでて、先生が、就職前に1年間、世界中の国々45カ国を回ったという話もされて、大いに場が盛り上がった。「ここで学んだことを(自分が帰る)大分の学校に伝えていきたい。」というコメントもされ、私たちもうれしい気持ちになった。アメリカ以外の数々の国を見てこられた先生にアメリカで教えてもらえるというのは、本当にすごいことだと思う。子供たちにどんどんそういう先生の大きな視点を吸収していってほしいと思う。

息子、リトルリーグ、BGRAトラベルチームのトライアウト合格!

2008-04-23 | リトルリーグ
今日はハラハラドキドキした日であった。上の息子は、日曜日に受けたバッファロー・グローブのリトルリーグ、BGRAのトラベルチームのトライアウトに、めでたくパスした。

夜の7時にBGRAのオンラインのサイトに発表されると言われたので、ちょくちょくチェックするのだが、待てど暮らせど何もでてこない。あーあ、電話でくるのかなあ。だとすると、まだ電話がないので、だめだったのか・・・とくらーい気持ちでいると・・

9時半ごろ帰ってきた主人が、「もしかしてこれじゃない。」「名前あるよ。」となにげなく言う。「えっ!」リストが突然でていて、「最初に息子の名前があるではないか!」「やったあ!」と大きな声で息子に知らせる。息子は、いつものように淡々として、「あっそう。」とまた自分の部屋で黙々と読書している。しばらくして、私が「何でもっと喜ばないのよ?」と聞くと、「だって、へたな子もいたから。」ガクッ!

現在のチームで一緒の長距離スラッガー、マイケル、息子が小学3年生のときのすごいチーム、レッズで一緒だったキャッチャー、マリオ、5年生のときカブスで一緒だったマイケル、冬のバスケットのチームで一緒だったジョーディなど4人の野球技術のあるメンバーと一緒のチームだった。13歳のリーグは、2つチームを編成していて、息子は「パトリオッツ」というカッコいい名前のチームで、もう一つは、「バイソン」というなんだか草原をドドッと走りそうなチーム。

バイソンの方も3人よく知っているメンバーが入っていた。日曜日に心配そうにしていた、去年の息子が所属したチームの監督の息子ダニーも入った。よかった!みんなトラベルに入って納得がいく子供たちばかりだ。知っている子で、やはり力の差がある子は落ちていた。厳しい世界だ。

初めて挑戦したトラベルチームのトライアウトで、合格できて、本当によかった。今まで、息子は、トラベルに入ると時間が拘束されるので、まったくトラベルには入る気がなかった。しかし、初めてオープントライアウトというチャンスが訪れて、自分の実力を試してみたくなったのだ。

しかし、いったいどのくらいの時間拘束されるのだろう?チームのメンバーを見て、主人は、「このチームでやるべきだ。」と言っている。私は、監督がどんな人なのか気になるのだが。BGRAでは、よく名前がでてくるピッチング・クリニックも去年やっていた人だ。今までチームのお山の大将だった息子にとって、もまれるいいチャンスだろう。

ただ、一番の心配は、どのくらい下の息子にしわ寄せがくるか、それだけである。学校の勉強への影響も心配だ。とにかく、スケジュールと試合の場所を見て、泣くか笑うか?!

息子、バッファロー・グローブのリトルリーグのトラベルチームのトライアウトに挑戦!

2008-04-21 | リトルリーグ
今日は、絶対に親として寝坊できない日であった。上の息子が初めて、バッファロー・グローブのリトルリーグ、BGRAのトラベルチームのトライアウトを受けたからだ。

朝9時45分にバッファロー・グローブの中心地に位置するエムリック・ノースというレイククック・ロード沿いのフィールドへ集合。早めに着いたので、参加者はまばら。車から降りると、3月まで息子が所属したバスケットのチームの監督、バリーと息子のジューディに会う。「彼なら(トライアウトを)やるべきだよ!」と励まされながら、フィールドへ向かう。

すぐに、去年の息子のリトルのチームの監督デイブにも会う。とても心配そうな顔をしている。続々トライアウトを受ける子供たちが集まってくる。うちのチームのマイケルや顔なじみの子供たちが入ってくる。みんなBGRAのハウスリーグ(今現在のレギュラーリーグのこと)の自分の所属するチームのユニフォームを着てくることとなっているので、カラフルなユニフォーム姿が集まっていて、壮観だ。親たちの見学はシャットアウトなので、しぶしぶ出て行く。バッファロー・グローブではおなじみで、BGRAのメンバーたちがよく利用するベースボール・アカデミーのジョイ・オブ・ザ・ゲームのスタッフ3人が参加者を評価して、トライアウトの合否を決める。親たちは祈るのみ。

ドキドキしながら、フィールドを後にして、下の息子の練習試合を見学する。時間がたつのが長いような、短いような・・・よかった、下の息子の練習試合があって。しばらく、下の息子を見ていたので、上の息子のトライアウトのことは忘れられた。12時半に上の息子をむかえにいく。

ぎりぎりに着くと、お父さんたちがたむろして待っていた。みんなBGRAで長年活躍する監督やアシスタントコーチばかり。つまり、子供たちもできる子が集まったというわけだろう。守備のチェックが終わって、子供たちがこちらに出てきた。いつも各チームで活躍しているそうそうたるメンバーばかりだ。みんな野球の技術がうまそうにみえる。息子の話だと、13歳の参加者は30人以上いたらしい。マイケルのお父さんティムの話だと、ジョイ・オブ・ザ・ゲームのスタッフが各分野、フィールディング、ピッチング、バッティング、グラブさばきなど細かくレイティングを10段階でして、総合評価でトライアウトの合否が決まるという。去年のBGRAの個人の記録はあまり評価の中には入れないようだという。今日のパフォーマンスで決まるのだ。

息子が言うには、30球ぐらい投げたピッチングは、かなり調子が良く、自分でも納得がいくピッチングだったらしい。それで、そのとき評価しているコーチにかなりほめられたという。「変化球を投げるか?」なども聞かれ、スライダーのにぎりなどを確認され、「それでいい。」と言われたという。バッティングも10球投げた球を打つのに、外野まで運べていつもの調子がでたようだ。しかし・・・守備でミスを多くしたという。いつもやらないトンネルをしてしまい、送球もミスったという。やはり、トライアウト。かなり緊張したのだろう。他の子供たちも同様で、ミスが多かったらしい。ウーン、今回のミスった守備の悪い評価をなんとかピッチングかバッティングでカバーできないものか?!

ティムと話をしたとき、来る前はマイケルはトライアウトに受かると自信満々だったらしいが、ティムの目から見て、他にも才能がある子供が目についたので、これはわからないと言っていた。私もまったく同感だ。息子の話だと、黒人で一番体の大きな子の野球技術がずば抜けていたらしい。下手な子もいたという。息子は、知り合いの子供たちがたくさんいて、久し振りだったので、その友達としゃべり、また知らない子たちともしゃべりまくったという。トライアウトを楽しむ余裕もあったわけね。よかった、受けた甲斐があった。後で、家で主人がその話を聞いたとき、「まあ、トライアウトというよりか、合同練習だな。」と冷静に一言。

そろそろ帰ろうとしたら、6年前、息子が小学2年生のとき、BGRAに初めて入ったときのチーム、マリナーズのアシスタント・コーチ2人、ラリーとポールとその息子たちに出会った。ラリーは、「やっぱり、やってきたな!」と言う風な感じで息子を見ている。「ずっと会わなかったけど、大きくなったなあ!」とポール。息子たち、チェイスとニックは、当時からうまかった。ニックは、小学2年生の頃から剛速球を投げていた。家にバッティングケージを持っていて、小さな頃から、お兄ちゃんと共にお父さんが野球を仕込んでいたようだ。

2002年2月に日本から来て、まったく英語などわからず、3月の終わりからいきなりチームに入った息子を暖かく迎えてくれたコーチたちだった。その当時、野球を本格的にやったことのない息子とニックやチェイスたちの野球技術の差は比べ物にならないほどすごかったと思う。しかし、月日は流れ、息子は13歳のアメリカ人の中でも体がでかくなり、技術も他のアメリカ人には負けないくらい、格段に進歩した。30人以上の子供たちから、ふるい落とされ、おそらく10人ちょっとしか入れないBGRAのトラベルチーム。かなりの競争力の高さだ。今回たとえその中に入れなくても、息子の成長をじかに感じている私たちは、トライアウトに息子が参加できただけで満足だった。

家に帰った息子は、かなり疲れたらしいが、ずっと自分の部屋にこもって、勉強にいそしんでいた。スポーツをやっていると、勉強する時間が限られるので、「勉強しなさい。」と親が言わなくても、自分から必死に勉強するしかない。息子13歳、野球に勉強に忙しい年齢である。

リトルリーグ練習たけなわ~公式戦まで後1週間!

2008-04-20 | リトルリーグ
今日は、上の息子のリトルリーグのチーム、パイレーツのメンバーに名前の入ったユニフォームと帽子を渡しがてら、バッファロー・グローブのオールド・ファームというフィールド(兼公園)での練習を少し見学した。

今日は、朝方、少し小雨が降っていたので、心配したが、主人が「逆にグラウンドがしめって、砂埃が上がらず、絶好のグランドコンディションになる。」と言ったとおり、午後は快晴となり、監督のティムが、「今日は絶好の練習日だ。」と練習時間の2時前からはりきっている。

主人と息子2人は、家族会員になっているベースボール・アカデミー、ジョイ・オブ・ザ・ゲームのバッティング・ケージで、1時から打ち込みの調整。明日は、上の息子は、BGRAのトラベル・チームのトライアウトを初めて受けるので、入念な調整が必要だ。うちのチーム、パイレーツからも数人受けるらしく、ティムは、今日そのメンバーには投げ込みをしないよう指示。今日の練習で肩をつかいすぎないようにするためだ。明日は、BGRAでは、初めてのオープン・トライアウトが行われる。いつもコーチ関係の親たちのコネで、トラベル・チームを編成しているようだったから、初めて、一般の子供たちにもトラベル・チームに入れるチャンスが訪れた。かなりの人数が参加するようなので、何人もふるい落とされて、過激な争いになるであろう。親たちもそのトライアウトの見学は許されていないため、ドキドキだ。

今日は、最初、アシスタント・コーチの主人がまずみんなにノックをして、守備練習を中心に行っていた。日本人ながら、英語でアメリカ人の子供たちに指示をして、ノックをする主人はかなりカッコいい!そして、13歳、14歳の思春期突入の男の子たちとはいえ、素直にコーチの指示に従う。主人も「みんな素直で一生懸命で、まだまだかわいい!」と言っていた。正直言って、そんな気分を味わえる主人がうらやましい!

昨日は、下の息子のチーム、インディアンズの初練習試合だった。去年同じチームで、学校で同じクラスの双子兄弟、カズキ君とナオキ君のチーム、ヤンキースと対決だった。息子も双子兄弟たちも大いにはりきっている。うちのインディアンズの名監督、アルは、去年息子たちの監督だったので、カズキ君とナオキ君との再会がとてもうれしそうだった。

アルは、子供たちに野球を教えるのがとてもうまい。うまくみんなをのせて、楽しく野球を学んでいくようにしむけている。そして、そんなボスのようなアルに他のお父さんコーチたちがついていく。自分の息子だけではなく、他のメンバーたちのことも一生懸命面倒を見てくれる。そんな雰囲気がアルを中心に自然にでてくる。息子は、またしてもいいチームに入ったようだ。

練習試合が始まり、子供たちが守備につくと、アルたちコーチ陣は、ベンチで、「ベースボール・イズ・オン!」などと言って、大きな笑顔で、こぶしを作って、お互いそのこぶしをぶつけていた。本当に野球のシーズンが来るのを今まで待っていたかのようだ。「今年もやろうぜ!」という感じだ。

さて、試合は、さすがにまだ調整段階で、バッティングに慣れていないせいか、三振の続出で、スコアも1対0という貧打。強打者のマシューたちでさえ、三振だった。息子も三振だったので、奮起して、練習すると言っている。今日もはりきって、バッティング練習。明日も練習試合。公式戦まで、後1週間。


写真は、バッファロー・グローブ、オールド・ファームにて、パイレーツのメンバーにノックをする主人。隣は、パイレーツのキャッチャー、ケン。