システム担当ライブラリアンの日記

図書館システムやサービス系の話題を中心に。最近、歩き旅の話題も。

(2020.6.25) 第1回学術情報ソリューションセミナー on the Web 「Summon A to S 一橋大学附属図書館ディスカバリー改修事例」

2020-06-26 21:30:34 | 次世代OPAC
例によって、聞き取った・メモした範囲の個人的メモです。

■日時: 2020年6月25日(木) 14:10~14:40
■研修・セミナー・講演会などの名称
 第1回学術情報ソリューションセミナー on the Web
 「Summon A to S 一橋大学附属図書館ディスカバリー改修事例」
■場所: Zoom開催
■主催者: 株式会社サンメディア
 発表者: 一橋大学 学術・図書部学術情報課 尾城 友視・柴田 育子

■内容

●新・図書館サイトのコンセプト
・非来館利用重視。電子資料増加
・電子リソースにアクセスしやすいサイトへ
 →Summonをトップに

●ディスカバリーの課題
・旧称 「HERMES-Articles」の用途、目的が曖昧。
 「Articles」だけど、検索語によっては、論文がヒットしないとか。
・職員の理解不足 → 苦手意識

●新ディスカバリーへの期待
・利用者: 論文は論文名で検索。「OPACは掲載雑誌名で」と言っても、論文名で検索する。
 ◆この話、10年以上。そのリテラシーを求めるのは、より難しいでしょう。
・図書館: 電子リソースの利用増。提供を簡易に。
 ◆目的に「利用増」が入るのも、よくある? 後者が重要かと。
→PT結成

●ポイント
・コンセプト: 「学術情報検索ツール」。名称も「HERMES-Search」に。
 ◆名称変更は、混乱の元とも思いましたが、サイトリニューアルと同時だから、弊害は小さく? 活用してたユーザは混乱したような。

・インターフェース: 細かい改修を実施
 -翻訳の見直し
 -ファセットの順序。「資料タイプ」を上に。主題を絞る前に、資料タイプだろうと推測。
 -OPACへの検索語の引継ぎ。画面右側の小枠にて。
  ◆これは面白い、と思いましたが、見方を変えると、OPACの検索機能に期待を残していることなのか。

・OPACとの役割分担
 -電子ジャーナルのOPAC登録を省略
 -電子ブックのOPAC登録は継続(Summonでは章単位でないと検索できないものがある)

・日本語論文検索の動線
 -SummonはCiNii Articles の一部しか検索対象にならない(条件は失念)。
  ◆同志社も阪大も、CiNii Articles が対象になっているか、いっつも分からなくなる(「ソース」表示に出てなかったり。複数の情報が統合されるだけなのか)。なので、操作記録とかメモを残してる。阪大では CiNii Articles は対象と最近見た気がする。
 -NDL雑誌記事索引を検索対象に。
  NDL Search にリンクするデフォルトを、リンクリゾルバに変更。
  Web上に本文がない日本語論文もあるので、そこから学内所蔵やILLへ誘導。

●発表者の感想
・表示順のナゾなど不満はあったが、コントロールできるところはある。
 100%の理解は必要ないと割り切り、ある程度受け入れる。

・カスタマイズが多岐にわたり、ややこしい。

・図書館員に使ってもらうハードル。細やかなOPACとは異なる。
 利用者がどのように検索ツールを捉えているか考えてみることも大事ではないか。
 ◆ほんと! 私の修論、乞うご期待。

●業務分担を明確に

(質疑)
・サイトのトップがOPACでなくなって、ネガティブな反応は?
 →反応は良くも悪くもない。使ってくれているのかなと。

・利用増加へのアクションは?
 →広報誌くらい。取り立ててはナシ。

・OPACとの違いをどう説明しているか。
・コンセプトが「電子リソースにアクセスしやすいサイトへ」とのことですが、社会科学系の学部1-2年生は、主に和図書を使うことが多いと想像します。
そのような学生層への混乱は? (登校者が少ないので、評価できない??) *これは私から。
 →2月リニューアルなので、学生からの反応は特になし。
 →バイトの学生は、Webサイトが変わった=検索システムが変わった ということで、混乱は少なかったか。
 →1年生は来校していないので、反応はない。
 →現時点で、詳細不明。

・発表者2名の所属
 →柴田:雑誌情報係(管理系)、尾城:レファレンス担当(サービス系)、もう一人はシステム系。その3人で検討。

・学外からのディスカバリーの利用で、コンテンツへのアクセスは?
 →EzProxy利用。概ね問題なし。個別の問題は、EzProxy関係の問題か。

(私の雑感)
・図書館サイトのトップ検索窓を、OPACからディスカバリーに変更した一橋大学図書館からの報告で、興味深く参加。
・職員の苦手意識って、まだあるのかぁ(ある意味当然?)。同志社等では、レファレンスの場面で、ディスカバリーを勧めることもあるとかで、部分的には定着しているのかと想像もしてるのですが。
・ディスカバリーのアクセス数が増えたとのことですが、まぁ当然の結果。各コンテンツのアクセス数がどう変化したかの続報も期待ですね。
・トップ検索窓の大きな変化にユーザがどう感じたかの部分は、まだ捉えられていない様子。感じられてもいなさそう?
・ディスカバリー・ファーストの大学図書館から、その辺りの報告があることを期待。
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