システム担当ライブラリアンの日記

図書館システムやサービス系の話題を中心に。最近、歩き旅の話題も。

道路の歴史に関する本3冊

2024-07-02 22:04:51 | 本の紹介
道路の歴史に関する本を3冊、ざっと読んでみました。
備忘を兼ねて、少しメモしておきます。

基本的に、道路に関するいくつかのことが知識として得られたので、悪くなかったです。以下は、読んだ順です。

● 1)『日本の古代道路 道路は社会をどう変えたのか』(近江俊秀、角川選書、2014)
ISBN: 978-4047035485

・古代の(律令国家による)道路は、結構まっすぐで、幅も10メートルほどで広かった。
・中央と地方を結ぶために必要だった(と書いていたような)。

● 2)『道と日本史』(金田章裕、日経BP、2024)
ISBN: 978-4296119837

・古代の道路は、まっすぐで広かった。
・中世から、細く曲がりくねった道に。
・後ろの方に、京都・山科の道路の歴史にも触れているので、土地勘のある人は楽しそう。
・気になるのは、章立てがテキトーなところ(章内の、とある項目が章のタイトルになっている?)

● 3)『道路の日本史 - 古代駅路から高速道路へ』(武部健一、中公新書、2015)
ISBN: 978-4121023216

・古代~中世~近世の道路の変化は、上の2冊と基本的に同じ。
・古代のまっすぐ/幅広道路の経路と、現代の高速道路(あるいは拡幅した申告道も?)の経路が、結構重なっていると主張(そういう例もあるというだけで、どれくらい一般性があるかは、よく分からない)。
・現代の道路計画のことも記述あり。

・p160~、アーネスト・サトウが明治11年、碓氷峠~上田~大町~針ノ木峠~ザラ峠~立山温泉~芦峅寺・・・と、歩きで移動したとあります。

「ザラ峠」は、富山県の室堂や立山(雄山)から南へ数時間の場所。今は「立山カルデラ」の崖っぷちにあります。
「立山温泉」は、「ザラ峠」から「立山カルデラ」を下りた場所。現在は、一般人立ち入り禁止の場所。新田次郎の『点の記』にも登場して、当時の測量隊なども通ったようです。
今年、「ザラ峠」まで歩く計画があるので、昔は「一般道」!?だったと、思いを馳せてしまいます。

●感想
僕が歩いた範囲だと、
・江戸時代(後期?)からの道は、結構残っている印象です。
・初期の(1.5車線くらいの)国道にも引き継がれている場所も結構あるような。けど、徒歩オンリーの(ハイキングトレイル的な)道として残っていたり、すでに廃道になっている場所も多いような。
・2車線の国道は、結構新たなルート(平行していたとしても)を作ったような印象があります。

・鎌倉時代の石畳が残っているのは、結構希有。経路が引き継がれていることは、土砂崩れ等々もあるでしょうし、ほぼないような。けど、峠の場所は、ほぼ変わっていない!?
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