■試合前情報■
ヒッテンはノルウェーの実力者。
寝ても立っても強烈な打撃が売りで、顔はアジア系な顔をしてる。
エイネモやハンセンとも練習していたというからグラウンド打撃の強烈さも伺える。
イシドロは以前紹介したとおりブラジリアン未知強。
力強いタックルと強い極めが売りだ。
今回はダニー・バッテンと練習をつんできたとの事。
MMAでの経験はヒッテンの方が上だがはたして?
今回も画像提供はIanさん!Thank you!
■試合内容■
1R
ヒッテンはサウスポー、イシドロはオーソに構えて制空権を保って両者様子見。
牽制気味に出したヒッテンの左のショートが鋭い、イシドロも呼吸を整える。
さらにヒッテンは右リードを出すが、イシドロはブロック。
逆に前の手で小刻みにフェイントをかけて、凄まじいインロー!凄い音。
ヒッテンは、すぐに圧をかけ返してイシドロを後退させると、
少しだけ足を滑らしたイシドロの隙を逃さず一気にパンチで畳み掛ける。
さながらプロボクサーのような連打からボディへ繋ぐが、イシドロはかがみこんで片足をキャッチ!すぐに金網に押し込む。
しかし、ヒッテンは足のクラッチを外して一本さすと、位置を入れ替えて逆に押し込みもう一本差す。
更に距離を少しだけあけて、左手での強烈なボディ叩きからフックをたたきつけると、イシドロは嫌がって内がけからテイクダウンを狙うが、逆に潰されてヒッテンのインサイドガード。
ヒッテンは落ち着いて金網際までイシドロを持っていくと、パキィッという音がするノルウェー処刑人に伝わる秘伝のパウンド(笑)を単発でぶち込む。
笑い事ではないくらい痛そうだが、イシドロは下から回転して足関節。
ヒッテンも回転して逃れるが、バランスを崩して仰向けに倒れる。
イシドロに足首を取られながらも、上体を起こしてボディへ強烈なパウンドを叩き落す。
あたる度にボスンという強烈な打撃音がこだまする。
そしてヒッテンは隙をついて体勢をハーフガードトップにすると、凄まじいパウンドをぶち込みまくる。
骨が破壊されるような音が一定リズムで鳴り続け、イシドロはただただガードするしかなく、レフェリーも止めるタイミングをうかがうぐらいに危険な状況。
更に、亀になったイシドロのバック一方的にボコるヒッテンだったが、イシドロは何とか正面に戻り下からの足上げとパンチでヒッテンを突き放そうとするが、
ヒッテンも中腰からパウンドを振り下ろしていく。
ヒッテンが金網に詰めて、ボディと顔面に凄まじいパウンドを一撃ずつ叩きつけた所で1R終了。
個人採点、10-8ヒッテンかな。
2R
紳士的にグローブを合わせて開始。
先程のラウンドの圧が体に染みてるのか、気持ち後ろで戦うイシドロ。
しかしながら、ヒッテンが入ろうとするとミドルからスピンしてもう一発ミドルという変則攻撃を仕掛ける。
すぐに圧をかけなおしてくるヒッテンに下がる一方のイシドロだったが、
ヒッテンの鋭い左ストレートに見事にカウンタータックルを合わせて、両足タックルから持ち上げて豪快にテイクダウン。
金網際でイシドロのインサイドガードになるが、互いに打撃を細かく出すだけで展開はなくイシドロ自ら立ち上がってイノキアリ。
そこからボディへパンチを落としてくイシドロだったが、単発で終わり、ヒッテンのペダラーダを警戒して何もできない。
結局再びインサイドガードに戻るが、今度はイシドロが積極的に細かいパウンド攻撃を展開。
いやがったヒッテンはイシドロを突き放し、イノキアリになるが、
そこから立ち上がろうとするも、イシドロは一気にパンチで畳み掛け差して押し込む。
ヒッテンに体を入れ替えられると、もぐりこんで膝十字!
何とか潰して上になったヒッテンは前半ほどキレはなくなったものの、やばい音のパウンドでやっと反撃。
猪木アリから体勢を立て直そうとするが、イシドロが下から蹴り上げてくる。
パウンドからインサイドガードに戻るヒッテンにイシドロも下から三角や、アームバーにトライするが成功せず。
ヒッテンもスタミナ切れかそれまでのような厳しい攻めができずに2R終了。
このラウンドは、支配時間で10-9でイシドロだなぁ
3R
開始と同時にヒッテンの圧に押されてサークリングするイシドロ。
前蹴りなんかも見せていくが、アリステップで距離をとりまくる。
それでも近づいてくるイシドロにローを狙うイシドロだったが足を滑らせてコケてしまう。
そこで焦って入ろうとしたヒッテンだったが、イシドロは下からうまいこと片足タックルでキャッチして倒し、逆にインサイドガード。
下からしっかりクラッチするヒッテンに攻撃できず、金網際にもっていって軽く持ち上げて落としただけでブレイク&スタンダップ。
すぐに大きく距離を取ったイシドロは再びサークリングで逃げるが、ヒッテンはじわりと詰めてハイキック。
肩口をかすめただけで、イシドロは腰が軽く砕けてしまう。
それだけの疲労振り。
ヒッテンは更に左ストレートで仕掛けるが、イシドロはこれまた絶妙なタイミングでカウンタータックルからテイクダウン。
パスが難しいと見るや、パウンドで下のヒッテンを突き放して立ち上がる。
猪木アリからパウンドでプレッシャーをかけて、
フットスタンプで、金網際に詰めて一気にパウンドで襲い掛かる!
更にインサイドガードになり、金網際に詰まるヒッテンに積極的にスイングパンチを振るってく。
再びイシドロが立ち上がり、インサイドガードにもどって、
ヒッテンが下から三角っぽくとらえてコツコツパンチしたところで3R終了。
このラウンドもイシドロ10-9だな。
しかし、困ったフォントが使いたいのに目立った攻撃がないよ!
4R
またまたサークリング開始のイシドロ。
この試合の内容より次の24が気になってきた俺。
ときたま止まってパチーンといい音がするローやミドルを単発で蹴るイシドロだが、ヒッテンが詰めるとすぐにサークリング。
やがて、片足タックルに行きうまいこと倒してテイクダウン。
オマエは待ちガイルか。
イシドロのインサイドガードで膠着する両者だったが、イシドロが金網際に詰めて
立ち上がってパンチで必死にアタックして再びインサイドガードに戻る。
ヒッテンも下からパンチを仕掛けるが、今までのキレは全く無い。
再びイシドロは立ち上がってのラッシュを試みるが、ヒッテンがうまいこと蹴り上げて仕掛けられず後退。
その隙に立ち上がったヒッテンにパンチで襲い掛かってボディをヒットさせるが、距離があいてしまい両者スタンド。
またまた定番のサークリングからタックルを狙ったイシドロだったが、今度は完璧に切られて潰され、パウンドを落とされる。
しかしながらもう全然キレはなく、ただただ拳を当ててるだけという感じで効果は見られず、
イシドロが下から足関節をしかけて、抜けたヒッテンが立ちの猪木アリになるが、
仕掛けなおしに行くヒッテンを蹴り上げで突き放してくイシドロ。
金網際で足ごと潰してパウンドをボディと顔に落としていくヒッテンだったが、
再びイシドロが足を突き上げ始めると何もできずに攻めあぐねて4R終了。
このラウンドもイシドロの10-9かなぁ。
難しい。
5R
再び回るイシドロ、追うヒッテン。
たまに止まったりするが、イシドロはとにかく回る。
ケージ際に詰まってローでヒッテンの足をとめて、両足タックルからテイクダウン。
うーん・・・やられてる方は歯痒いだろうなぁ。
インサイドガードで展開少なく、立ち上がってパスを狙うイシドロだったが、
ヒッテンも下から足でたくみにディフェスしてさせない。
またインサイドに戻ったイシドロにヒッテンは最後の力を振り絞って肘を下から振っていくが効果は無く、イシドロはパウンドを振って再び立ち上がる。
かなり疲労困憊した様子で、一息ついてインサイドガードに再び入って、今度は積極的にパンチを振ってくイシドロだったが、ヒッテンが下からクラッチすると、
これまでの膠着展開をみかねたレフェリーが、すぐにブレイク&スタンダップ。
すぐに打撃でしかけたヒッテンだったが、まっこうから来たイシドロの胴タックルを切りきれずに、また下になったところで試合終了。
イシドロの10-9だな。
試合結果は判定2-1でイシドロ。
いやぁレビュー書くのにこんなに疲れた試合は初めてだ。
■試合結果■
○アレシャンドリ・イシドロ(判定2-1)トーマス・ヒッテン●
■感想■
疲れた。
イシドロはかなり試合巧者な感じがしたけど、パウンドがもうちこっとうまくなるといいかも。
ダニー・バッテンと練習したらしいけど、ウルフスレイヤのパウンド論を身に付ければ見栄えもよくなりそうかな。
ヒッテンはスタミナが切れるとてんでダメだったけど、
ノルウェーとかそこらへんの人の打撃は何でみんな凄まじいんだろう。
前半のイシドロの窮地はHEROsならストップかかってたろーなぁ。
しかし驚いたのはUKのお客さん。
UFCだったらBoooooooooooooo!の大合唱だったろうに、
死力を振り絞る両者に最後まで声援を送り続ける。
とても素晴らしい試合会場ですね。
客入りも3のときと比べても全然いいし、UKでのMMA熱は段々上がってきてるんだなと実感。
あとはCageRageコメンテーターと、CageWarriorsリングアナを勤めるイアン・フリーマンさんの仲介で仲直りしてくれたら最高なんだけどなぁ。