■水辺の道を通って森の中へ■
とりあえずビール、じゃなくて、位置確認から。
(↑すみません、ベタで。わたしのなかの下町魂がどうしても
言えと命じたのです。抵抗したのですが、無駄でした)
で、今、わたしたちは、正面入り口方面から「森」へ向かう
途中の水辺にいます。
小説の一行は、そこでひとしきり写生に没頭した後、
再び歩き出します。
わたしたちもかれらに倣って、さらに奥へと奥へと
水辺に沿って進みましょう。
物語はこんな描写になっています。
「水郷に沿った道は次第に細くなりながら、くねくねと続いた」
くねくね? しかし、今では水辺沿いの道はそれほど
くねくねと曲がりくねってはいません。きっと整地された
のでしょうね。
それでも途中からベンチがなくなるエリアへ入りますと、
いよいよ「森」の雰囲気が漂ってきます。
水元大橋からはるかに臨んだあの「森」が今やすぐそこに
あるというわけです。思ったほど遠くない、というのが
わたしの感想ですが、みなさんはどうでしょうか。
しかし、
この散歩の「真打」はここからなのです!
今までは、ま、「前座」みたいなもの。
(↑ちょっと比喩が適切でないですが、気にしない気にしない。
なんとなくわかりますよね。下町はそれでいいんです)
とにかく、そのまま、遠くから見えたあの「森」の中へ入り
ましょう。
メタセコイアの林【注】のあたりから本格的な「森」が実感されてきます(たぶん)。
【注】
メタセコイアの林は、わたしのお気に入りスポットです!
その手前の水辺のある空間も、思わず写生したくなるような
風情があります(写生なんてしたことないけど)。残念ながら
今回はゆっくり紹介できませんけど、いつかまた!
道は舗装されているものの、周囲はすっかり樹木で覆われて
います。
しかも、水辺にはバードウォッチング用のコーナーもあります
から、野鳥観察も可能です。トリ好きにはたまらないですよ。
都心だとカルガモが珍しがられますけど、このへんじゃ、全然
珍しくありません。カモなんてふつうにいますから。
水元で散歩の小動物といえば、
イヌ、ネコ、カモ
が三羽ガラスといわれています(←すみません、ウソです。
わたしはいやだと言ったのですが、下町魂が……。でも、
カモなのにカラスだなんて、くっ、ちょっと笑っちゃいますよね。
やっぱり、下町魂は洒落が効いてるなあ。←この時点でわたし
の下町魂のレベルの低さにあきれたあなたは真っ当な感性の
持ち主です)
脱線事故発生。すぐ軌道に戻ります。
さて、位置確認、位置確認。(←これ、水元公園を歩く基本中
の基本です)
わたしたちは、今、芝生が敷き詰められた広い広い「中央広場」
の外周を大回りしている格好になります。
こうして「森」の中にいると、樹木が鬱蒼と生い茂っている
ために、すぐ近くにある水辺も中央広場もあまり視界に入りま
せんが、現状の位置関係は、進行方向の右手に水辺、左手に
中央広場があります。
■森の中の菖蒲園■
小説はやがて、ようやくのこと(というか、わたしが脱線した
だけ?)、延地滋オススメのスポットに到着します。
その一節は↓
「(…)水際を離れた雑草の野辺や、少しばかりの田畑を
越えた先の、小さな神社の奥に辿りつくと、そこが滋の
自慢の菖蒲だまりであった」
そのとおり現在も、先ほどの水元大橋のたもとの菖蒲園とは
別に、この森の中にも菖蒲園があるのです。
作者は、こちらの菖蒲園については細かく描写しています。
実際、ここは作者のお気に入りスポットでもあったようです
(この点は作者がべつのエッセイで述べています)。
連載第4回目で、小説の一行が水元大橋のほうの菖蒲園には
見向きもせずにあっさり通り過ぎたのはなぜか、と疑問を投げ
かけましたが、そのわけは、こちらの森の中の菖蒲園こそが
メインだから、ではないでしょうか。
つづく
とりあえずビール、じゃなくて、位置確認から。
(↑すみません、ベタで。わたしのなかの下町魂がどうしても
言えと命じたのです。抵抗したのですが、無駄でした)
で、今、わたしたちは、正面入り口方面から「森」へ向かう
途中の水辺にいます。
小説の一行は、そこでひとしきり写生に没頭した後、
再び歩き出します。
わたしたちもかれらに倣って、さらに奥へと奥へと
水辺に沿って進みましょう。
物語はこんな描写になっています。
「水郷に沿った道は次第に細くなりながら、くねくねと続いた」
くねくね? しかし、今では水辺沿いの道はそれほど
くねくねと曲がりくねってはいません。きっと整地された
のでしょうね。
それでも途中からベンチがなくなるエリアへ入りますと、
いよいよ「森」の雰囲気が漂ってきます。
水元大橋からはるかに臨んだあの「森」が今やすぐそこに
あるというわけです。思ったほど遠くない、というのが
わたしの感想ですが、みなさんはどうでしょうか。
しかし、
この散歩の「真打」はここからなのです!
今までは、ま、「前座」みたいなもの。
(↑ちょっと比喩が適切でないですが、気にしない気にしない。
なんとなくわかりますよね。下町はそれでいいんです)
とにかく、そのまま、遠くから見えたあの「森」の中へ入り
ましょう。
メタセコイアの林【注】のあたりから本格的な「森」が実感されてきます(たぶん)。
【注】
メタセコイアの林は、わたしのお気に入りスポットです!
その手前の水辺のある空間も、思わず写生したくなるような
風情があります(写生なんてしたことないけど)。残念ながら
今回はゆっくり紹介できませんけど、いつかまた!
道は舗装されているものの、周囲はすっかり樹木で覆われて
います。
しかも、水辺にはバードウォッチング用のコーナーもあります
から、野鳥観察も可能です。トリ好きにはたまらないですよ。
都心だとカルガモが珍しがられますけど、このへんじゃ、全然
珍しくありません。カモなんてふつうにいますから。
水元で散歩の小動物といえば、
イヌ、ネコ、カモ
が三羽ガラスといわれています(←すみません、ウソです。
わたしはいやだと言ったのですが、下町魂が……。でも、
カモなのにカラスだなんて、くっ、ちょっと笑っちゃいますよね。
やっぱり、下町魂は洒落が効いてるなあ。←この時点でわたし
の下町魂のレベルの低さにあきれたあなたは真っ当な感性の
持ち主です)
脱線事故発生。すぐ軌道に戻ります。
さて、位置確認、位置確認。(←これ、水元公園を歩く基本中
の基本です)
わたしたちは、今、芝生が敷き詰められた広い広い「中央広場」
の外周を大回りしている格好になります。
こうして「森」の中にいると、樹木が鬱蒼と生い茂っている
ために、すぐ近くにある水辺も中央広場もあまり視界に入りま
せんが、現状の位置関係は、進行方向の右手に水辺、左手に
中央広場があります。
■森の中の菖蒲園■
小説はやがて、ようやくのこと(というか、わたしが脱線した
だけ?)、延地滋オススメのスポットに到着します。
その一節は↓
「(…)水際を離れた雑草の野辺や、少しばかりの田畑を
越えた先の、小さな神社の奥に辿りつくと、そこが滋の
自慢の菖蒲だまりであった」
そのとおり現在も、先ほどの水元大橋のたもとの菖蒲園とは
別に、この森の中にも菖蒲園があるのです。
作者は、こちらの菖蒲園については細かく描写しています。
実際、ここは作者のお気に入りスポットでもあったようです
(この点は作者がべつのエッセイで述べています)。
連載第4回目で、小説の一行が水元大橋のほうの菖蒲園には
見向きもせずにあっさり通り過ぎたのはなぜか、と疑問を投げ
かけましたが、そのわけは、こちらの森の中の菖蒲園こそが
メインだから、ではないでしょうか。
つづく