さて、話を小説に戻しましょう。つづきは──
「バス通りからそれて、横道に入った。まわりはマンションと
ビルばっかりだ。歩道がなくなって、ガードレールにかわった。
自転車がその外側を走るようになった・・・」
横道に入ろうと思いつつ、どうしてもそれらしき雰囲気が
感じられないので、わたしは延々とバス通りを歩いてしまいました。
で、とうとう京急の大森海岸駅まで来てしまいました↓。
小説にはこの駅は出てきませんし、やはり
ちょっと行きすぎたようです。
もと来た道を戻ってイトーヨーカドーの角を曲がってみました。
しかし、そこもやはり「バス通り」らしい大通りでした↓。
こちらのバス通りには自転車専用レーンあり。
■
とにかく、歩道のないガードレールつきの道を
探さなければなりません。
が、ない!
どこにもそんな道は現れません!
とりあえず、適当なところで大通りから内側へ入ってみました。
それでも、やはり目当てのような道がどこにもありません。
ガードレールなんてどこにもない・・・。
ふだん見慣れているガードレールをこれほど真剣に
探したことはいまだかつてありません。
わたしがこんなに必死になって探しているというのに、
無情にも見当たらないのです。
そうこうしているうちに、
あたりはすっかり真っ暗になってしまいました。
ただでさえ極度の方向オンチのわたしには最悪の条件が
重なってしまいました。
どうも暗くなるとさらに方向オンチ度が倍増するらしいのです。
(町歩きが趣味でありながら、ひどい方向オンチというのは
どうなんだか・・・)
それでも、
なんとか、ようやく、ガードレールだけは発見しました↓
しかし、これは小説のなかの目的地とはちがうと思われます。
というのは、小説には、
「一方通行の細い道に面して、中規模のマンションと住宅が
建ち並んでいる。コインパーキングもある」
とあって、さらに、
「(有)河合精鋼の跡地には雑居ビルが建っていた。洒落たアール
を描いた白い外壁が目立つ三階建て。一階には歯科クリニック、
二階には学習塾、三階には横文字の会社名の看板が出ていた」
とつづきます。
ガードレールを見つけた界隈は、
そのような条件を満たしてはいなさそうでした。
もう暗かったので、見落とした可能性がなくはないのですが・・・。
とにかく、またしても、
わたしの宮部みゆき探索の旅は失敗に終わりました。
■
ただし、
小説中の英一たちのつぎのような会話には納得しました。
「町工場がずらっと並んでる景色を想像してたんだけど、
違うんだね」
「昔はそうだったんだろうな。だんだん歯抜けになって、
住宅やマンションに変わってるんじゃねえか」
まさにわたしが歩いた大森北界隈もそうでした。
いや、厳密にいうと、以前そこに町工場があったのかどうか
わかりませんし、大森北だけでもけっこう広いからたまたま
そういう場所を歩いただけなのかもしれません。
とはいえ、随分歩いたつもりなので、
その範囲では、大森=町工場というイメージはほとんどなかった、
とはいえます。
■
なお、小説にはこんな一節もあります。
「区画の角を曲がったところにコンビニがあった。古びた
小さなコンビニだけれど、酒類を扱っていたので、もともと
地元の酒屋が転業したのかもしれない・・・」
たしかにコンビニは見かけましたが、
これもちょっと違うように思えました・・・。
ついでに、
小説と関係ありませんけど、路地発見↓。
まっすぐな路地がどこまでも続いていそうです・・・
結局、今回も挫折した宮部みゆき小さな旅なのでした。
(この項おわり)
「バス通りからそれて、横道に入った。まわりはマンションと
ビルばっかりだ。歩道がなくなって、ガードレールにかわった。
自転車がその外側を走るようになった・・・」
横道に入ろうと思いつつ、どうしてもそれらしき雰囲気が
感じられないので、わたしは延々とバス通りを歩いてしまいました。
で、とうとう京急の大森海岸駅まで来てしまいました↓。
小説にはこの駅は出てきませんし、やはり
ちょっと行きすぎたようです。
もと来た道を戻ってイトーヨーカドーの角を曲がってみました。
しかし、そこもやはり「バス通り」らしい大通りでした↓。
こちらのバス通りには自転車専用レーンあり。
■
とにかく、歩道のないガードレールつきの道を
探さなければなりません。
が、ない!
どこにもそんな道は現れません!
とりあえず、適当なところで大通りから内側へ入ってみました。
それでも、やはり目当てのような道がどこにもありません。
ガードレールなんてどこにもない・・・。
ふだん見慣れているガードレールをこれほど真剣に
探したことはいまだかつてありません。
わたしがこんなに必死になって探しているというのに、
無情にも見当たらないのです。
そうこうしているうちに、
あたりはすっかり真っ暗になってしまいました。
ただでさえ極度の方向オンチのわたしには最悪の条件が
重なってしまいました。
どうも暗くなるとさらに方向オンチ度が倍増するらしいのです。
(町歩きが趣味でありながら、ひどい方向オンチというのは
どうなんだか・・・)
それでも、
なんとか、ようやく、ガードレールだけは発見しました↓
しかし、これは小説のなかの目的地とはちがうと思われます。
というのは、小説には、
「一方通行の細い道に面して、中規模のマンションと住宅が
建ち並んでいる。コインパーキングもある」
とあって、さらに、
「(有)河合精鋼の跡地には雑居ビルが建っていた。洒落たアール
を描いた白い外壁が目立つ三階建て。一階には歯科クリニック、
二階には学習塾、三階には横文字の会社名の看板が出ていた」
とつづきます。
ガードレールを見つけた界隈は、
そのような条件を満たしてはいなさそうでした。
もう暗かったので、見落とした可能性がなくはないのですが・・・。
とにかく、またしても、
わたしの宮部みゆき探索の旅は失敗に終わりました。
■
ただし、
小説中の英一たちのつぎのような会話には納得しました。
「町工場がずらっと並んでる景色を想像してたんだけど、
違うんだね」
「昔はそうだったんだろうな。だんだん歯抜けになって、
住宅やマンションに変わってるんじゃねえか」
まさにわたしが歩いた大森北界隈もそうでした。
いや、厳密にいうと、以前そこに町工場があったのかどうか
わかりませんし、大森北だけでもけっこう広いからたまたま
そういう場所を歩いただけなのかもしれません。
とはいえ、随分歩いたつもりなので、
その範囲では、大森=町工場というイメージはほとんどなかった、
とはいえます。
■
なお、小説にはこんな一節もあります。
「区画の角を曲がったところにコンビニがあった。古びた
小さなコンビニだけれど、酒類を扱っていたので、もともと
地元の酒屋が転業したのかもしれない・・・」
たしかにコンビニは見かけましたが、
これもちょっと違うように思えました・・・。
ついでに、
小説と関係ありませんけど、路地発見↓。
まっすぐな路地がどこまでも続いていそうです・・・
結局、今回も挫折した宮部みゆき小さな旅なのでした。
(この項おわり)