本日5月23日より始まった「第17回葛飾の美術家展」を見てきました。展示室は「絵画」部門と「彫刻・工芸」部門に分かれていました。いずれも力作揃いですが、わたしの勝手な好みでそれぞれ1点ずつ取り上げて感想を述べたいと思います。
絵画で最も印象に残ったのは、齋藤忠雄さんの「無題」です。全体的に暗い構図の中央に人が棒のように突っ立っています。胴体の真ん中には四角い板切れみたいな図形が覆っていて、腰のあ . . . 本文を読む
先日、葛飾区の「テクノプラザかつしか」を訪ねた折り、館内におもちゃの展示コーナーがあることを知りました(たしか、「トイ・ランド」という名称だったでしょうか)。
玩具は葛飾区を代表する産業ですから、区の施設にこのような展示があるのは理解できます。というか、「理解できる」どころではなくて、もっと大々的に展示を拡充させて、全国に発信できるほどの「おもちゃミュージアム」をつくるべきだと訴えたいのです!
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葛飾区内の町工場(まちこうば)から作り出されるすぐれた製品を、その開発の過程や人間ドラマを交えて、マンガ化して紹介する「葛飾町工場物語」という冊子を読みました。はじめは「どんなものかな」とさほど期待しなかったのですが、いざ読んでみると、これがおもしろいのなんの! それぞれの町工場の高い技術力には感服しました。
ここでは、その優秀な製品と町工場をいちいち紹介しませんが、どれもそれぞれ奥行きのある職 . . . 本文を読む
いま葛飾区は経済社会的にどんな位置にあるのでしょうか。それを考えるためには、区外の周辺の状況を一瞥しておくのが有益だと思います。
たとえば、お隣りの足立区と墨田区には、それぞれ北千住と錦糸町があります。このふたつの町は、なんといっても、現時点での下町地区における「再開発」の2大拠点といえるでしょう。
北千住の北口駅前はマルイの登場をはじめとして大きく変貌しました。大学の進出も話題となりました。 . . . 本文を読む
地方には今、いろいろな文学賞がありますが、葛飾が同じことをやってもつまらないでしょう。とはいえ、文学のように言葉でなにかを表現するという行為は大事ですし、それを顕彰することで、まちおこしとリンクさせるのも意義のあることだとも思います。
そこで、着目したいのが「手紙」です。
文学とか小説だとむずかしくて、とっつきにくい感じがしますが、手紙ならだれにでも書けそうです。というか、実際、みんな手紙にせ . . . 本文を読む
柴又といえば、やはり、寅さん。
寅さんは日本全国を歩きましたから、各地にロケの名所があります。もちろん、そのなかでも特筆すべきは、寅さんの故郷・柴又でしょう。帝釈天、仲見世、京成柴又駅、江戸川、矢切の渡し・・・柴又のなかにもいろいろ見所がありますね。
さらに、寅さん(および他の登場人物たち)は柴又の町内に閉じこもっていたわけではありません。柴又のご近所、葛飾の周辺にもあちこち出かけています。
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大まかにいうと、東京の下町地区は、西から順に、隅田川、荒川、江戸川という南北に流れる3つの川によって区分することが出来る、と思われます。つまり、
隅田川以西の地域(中央区、台東区)・・・第1下町(または、原・下町)
隅田川~荒川の地域(墨田区、江東区)・・・第2下町
荒川~江戸川の地域(葛飾区、江戸川区)・・・第3下町
という分類です。このうち、第1下町と第2下町は江戸時代の朱引き線の内側にあ . . . 本文を読む
この年末年始、葛飾区内をあちこち歩いてみました。そこで一番強く印象に残ったことは・・・とても残念なのですが、それは「町がキタナイ!」ということです。
この時期はゴミの収集がないにもかかわらず、ゴミ出しされている光景をよく見かけました。さらに、ひどい場合は、路上にゴミが散乱しているところもありました。それから、タバコの吸殻のポイ捨ては相変わらず多いですね。
本来、わたし自身は過剰に清潔をもとめる . . . 本文を読む
今年の出来事のなかで、個人的にもっとも印象に残るのは、この夏に遭遇したある奇妙な「事件」です。それは、めったにありそうもない、実に不思議な体験でした・・・。
8月のある夜のこと──。
灯りをつけたままにしてあった2階の部屋に入ると、なにやらいつもとは違う雰囲気を感じました。だれもいないはずの部屋に、「なにか」の気配がしたのです。
といっても、幽霊の類いではありません。その「気配」はすぐに目の . . . 本文を読む