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備忘録

鉄と政 最終シリーズ 第4話

2014-03-03 01:02:20 | 雑記録

 

鉄と政 最終シリーズ 第4話

 
 女将の奢りの酒を飲みながら話は続いた。
 
鉄「最終意見書が出揃ってからの、地裁から求釈明書ってのも解せませんが、その中身も首をかしげたくなりますねぇ」
政「考えられるその辺りの事情は、このままじゃ判決が出せないってことですよね。さらに細かくいやぁ、検察の言い分が通しにくいってことでしょ?」
 
鉄は肩肘を上げて盃を口元に持っていき、口をつけて、酒を飲み干すと政にさしだした
 
鉄「ああ、そこまではいいんだよ。検察の最終意見書を採用できないから、新しい解釈を持ち込む必要があるから求釈明してきたんだと思うが、その求釈明書の内容がつながらねぇ・・例えばだよ・・」
 
鉄は求釈明書にある文言を読み上げた。そこにはこう書かれていた
「(バスが)衝突の前後を問わず,何らかの原因により滑走」
                                        全文→ http://blogs.yahoo.co.jp/littlemonky737/68893106.html
鉄「『衝突の前後を問わずに』バスが滑走したという主張をしているのか、弁護団ははっきり答えろって,いうのが、今回のお奉行の沙汰の肝と思うが、 衝突の前後を問わずにってのはどういう事だい? 
それに、 白バイの衝突衝撃と道路傾斜の関係で、バスが滑走したという主張なんか弁護団がしたこともねぇし、この先もするわけがねぇ・・」
政「するわけがねぇのに、お奉行は「主張を含むものか」と念押しですぜ。何を考えてんでしょうねぇ」
鉄「ああ 俺にもわからねぇよ。 結審後になんで、聞かなくてもいいようなことを聞いてくるんでぇ」
 
鉄と政が酒を交わしながらぼやきあっている間、旦那はなんども求釈明書を読み返していた。200文字足らずの文章には、いろいろな意味が込められている気がしてならなかった。 ひっかかる言葉を手帳にひろあげはじめた
 
再審請求の理由は,嘱託鑑定人の供述内容を踏まえて,請求人運転車両が中央分離帯付近で一時停止したが,片勾配(道路構造令16条。いわゆるカント)ないしは合成勾配(道路構造令25条)により請求人運転車両からみれば下り坂で,衝突の前後を問わず,何らかの原因により滑走最終的に,甲第2号証の実況見分調書添付の現場見取図⑤で停止したとの主張を含むものか。
 
どうして、嘱託鑑定人の鑑定書ではなくて供述内容なのか。 ここでいう供述調書とは、嘱託鑑定をおこなった鑑定人に対する弁護側の証人尋問調書のことである。その内容の詳細は旦那達も承知していた。嘱託鑑定内容の物理的・論理的矛盾を追及する弁護人に対し、鑑定人はほとんどすべての質問において正面から答えることはできなかった。 つまりのところ、その調書に検察有利となる供述は見当たらなかった。
一方、鑑定内容は100%検察の公訴事実に沿った鑑定内容となっていたにも拘らず、裁判所は弁護側有利の証拠を「踏まえて」とした釈明を求めてきた野が気になっていた。もっとも、時間にして1時間近くの供述のどこの部分を踏まえれば良いのか皆目見当もつかなかった。
 
黙り込んで考え始めた旦那を気にする様子もなく、鉄と政は酒をかわしつつ、話を続けていた。
 
政「それにですよ、この奉行、あっしらの主張を無視しているみたいじゃねぇですかい
請求人運転車両が中央分離帯付近で一時停止したが~~衝突の前後を問わず,何らかの原因により滑走最終的に,甲第2号証の実況見分調書添付の現場見取図⑤で停止したとの主張するのか』
って書いてますけど、叔父貴はバスは中央分離帯近くの⑤地点で止まっていたと端から言ってるんですよ。この奉行の言い方は、バスは中央分離帯付近で停止して、そこから滑って、⑤地点で最終的に停止したってことですから、2度停止したことになるんですがねぇ・・こっちの証拠をちゃん読んでいるんすかね」
 
鉄「ってことはなにかい 中央分離帯付近でバスが停止中に白バイがぶつかって、下り坂も重なって⑤地点まで滑った・・ってことになるよな」
政「へい その通りでさぁ 奉行の言うところ中央分離帯付近ってのはどこなのか?ってところも気になりますが・・・それにしても、バス停止中の衝突に言及してんですよねぇ・・・」
 
「埒が明かないねぇ」 旦那はそういうと求釈明書を折りたたみ。酒に手を伸ばした。
旦「これ以上はいくら考えても何も出てきやしないね。一つだけはっきりしているのは、私達の想像もつかない判決理由を考えてるようですね お奉行は」
 
鉄「そうじゃなきゃ こんな文書が回ってくるはずがありませんが、旦那。奉行はなんでさっさと判決を出さないんでしょう。」
政「そりゃぁ 兄貴。さっきから言っているように、検察の意見書が破綻しているかじゃないですか」
政が横から口をはさむ
鉄「だよな。でもな、おれはそれだけじゃない気がしてきたぜ、これまでだって検察の論理は破綻だらけだぜ・・・なんで 弁護側の主張の再確認をしてくるのか・・・ そのあたりはどうなんです、旦那」
 
旦「・・・・・この内容じゃ、お裁き素人の私たちに読める内容じゃないですね。ところで、政 先生方は釈明書をいつ提出するんだい。」
旦那はあっさりと話を逸らした
政「へい 12月の16日が提出期限と聞いています。なんでも この求釈明書に対して、求釈明書を出す方向のようです」
鉄「へっ こりゃ面白いですね。 まぁ 奉行は無視するでしょうがねぇ・・」
 
その後 三人は久しぶりの再会を肴に酒を飲み明かした。
 
12月16日に予定通り弁護側釈明書と裁判長に対する求釈明書が提出された。 そして、その10日後に再び奉行所よりある文書が弁護団に送られてきた。この文書がきっかけで齢、年明けから大きく動き出すことになるが、そんなことは思いもよらない三人だった
 
続く

 

「殿、ご乱心」と甘利再生相 細川元首相の都知事選出馬を強く批判

 甘利明経済再生相は10日の閣議後会見で、脱原発を争点に東京都知事選に出馬を検討している細川護煕元首相(75)について「殿ご乱心」と話した。(産経新聞)
[記事全文]

◆「脱原発」争点になるのか
脱原発、争点なじまず=菅官房長官―都知事選 - (菅義偉官房長官は)東京には原発がないことを念頭に、原発問題は争点になじまないとの認識を示す。時事通信(1月10日)
都知事選 細川元首相、出馬へ 来週、正式表明、小泉氏とも会談 - 細川氏は「東京都は東電の株式を多数保有している大株主だ。影響力は大きい」と話していた。産経新聞(1月10日)
都知事選 自民警戒、民主は皮算用 「脱原発連携」小泉氏の動向焦点 - 産経新聞(1月10日)

◆民主と自民の対応は
[映像]細川元総理の出馬検討に波紋 舛添氏支援の自民牽制 - テレビ朝日系(ANN)(1月10日)
自民党都連、舛添氏推薦の方針 「政策面で一致」 - 朝日新聞デジタル(1月10日)
2月都知事選 細川氏出馬なら一変 浮足立つ民主都議 - 産経新聞(1月10日)

◆宇都宮氏、田母神氏らが出馬表明
都知事選、宇都宮健児氏が記者会見で出馬表明 - 読売新聞(1月6日)
田母神氏、都知事選に出馬表明…石原氏が支援 - 読売新聞(1月7日)
都知事選 中松氏ら3人も出馬表明 - 産経新聞(1月9日)


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