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備忘録

雑感

2010-05-29 07:25:22 | 雑記録

2010年05月29日 03:36


 高知白バイ事件再審請求に関する動きが表に出てきていませんが、休んでいるわけではありません。十分ではないかもしれませんが動いています。

 私が疲れているの事実です。(笑)

 気分転換にと、部屋の大掃除をして、配置換えをした。学生の頃には良くやったものだ。何て思い出しながら、書棚を片つけていると一冊の古い文庫本が出てきた。

 「おらが村に平和が来た」 

 昭和32年頃の仁淀村(現仁淀川町仁淀地区)で起きた事件を題材にしたものだ。

 世にいう「森事件」として当時の全国紙にも何度も掲載された事件なんだが、今80歳前後の教員経験者なら記憶にあるだろう。

 当時、教職員の勤務評定の導入の是非を巡って教職員組合がストライキを行ったりしていた。全国各地で保護者や地域住民が「先生のストライキはおかしい」と教祖と対立した。「勤評闘争」と言われる騒動だ。

 時代背景がわからない若い人達には「なんのこっちゃ?」であろう。

 とにかくは、私が生まれた土地で50年以上前に全国紙に連続して掲載される事件が起きた。国会でも取り上げられたりもしている。

 田舎高知のさらに田舎の山村で、仁淀のおんちゃん、おばちゃんが日教組相手に小さな戦争を起こした。 言い分はそれぞれあろう。

 当時の学校の建築には地域住民の協力が欠かせなかった。受益者負担で地域住民の金銭の寄付や労働奉仕もあった。それなくして山奥に学校なんてできはしなかった。教室の黒板でさえ住民が寄付をして購入したという。

 それだけ、今からは教育が大切という自覚がなければそこまではできない。おんちゃん達にとって、教師は「先生様」で労働者ではなかった。子供を教育してもらっていると意識もあっただろう。それだけ、食べるために忙しい生活を送っていたということにもなる。

 ストをするしないで教員と保護者は対立。結局はストは決行された。その後の話合いも決裂が続き、ついには住民たちが「子供を捨てストをするような教師は信用できん」と児童の登校拒否を決行した。山村の小学校とはいえ当時は約300名の児童がいた。その内のほとんどの世帯が子供を学校に行かせなかったわけだが、住民は大学生や教師経験者達を集めて、何箇所かの民家で「学校」を開いたというからたいしたものだ。小学校には教師や他の労働組合員の子供のみが登校していた。

 山村だけでなくお町の高知市でも大事件が起きていた。勤務評定撤回を求める教員組合が県教委に押しかけ、二晩ほど県の教育長中内力を軟禁状態にした。中内教育長は県警機動隊によって救出されたと言う事件だ。今の労働運動からは考えられなくらいの馬力があった。

 その両者が旧仁淀村立森小学校でぶつかった。
 
 住民達は「おらが子供達のためにおらが建てた小学校」を取り戻せと、学校を占拠。校門にピケをはり、教師をロックアウトした。そこで、住民達が雇用した教師で子供達に教育をした。今度は教師や労組の子供が登校しなくなった。そうなると、今度は職場を取り戻せと各労組から応援を得た教員組合がそれを取り戻しにかかる

 この状態が1ヶ月以上は続いた。

 子供を巻き込んだ情報戦有り、ジグザグデモ行進といった実力行使有りの小さな戦争状態に突入していった

 戦後民主教育の黎明期であり、労働者の権利意識が覚醒した時代だから、世の流れは教員組合にあったのは間違いない。当時の報道も労組に好意的のように感じる。「時代遅れ」はまたましで、労組関係者は住民達を「無知蒙昧の住民」として公言して憚らなかった。住民も「アカの教師はいらん」と声を上げた。

 通称「森事件」と呼ばれるこの騒動が事件となったのはけが人が出たからだが、そのけが人が全国組織の日教組のトップの小林委員長。

 例えて言えば今の連合の会長が殴られたようなものだ。

 傷害事件が発生したことで、騒動は終結に向かった。

 新聞は暴力は論外だが、闘争のあり方にも問題があったといった論調を展開した。

 労組と住民どちらが正しいのかといったことから、「教育」の観点から見ればどうなのかと言うところに戻ったわけだ

 民事和解が成立したのはそれからおよそ20年後、私が高校生の頃だった。私が生まれる前の事件とは言え、それまでこの事件のことは全く知らなかった。

 昭和40年代になって、私が小学校に通うときも教師は「先生はエライ人」だったし、親から当時の話を聞いたことがなかったし、聞いても詳しくは教えてくれなかった。私と同年代の教師に聞いても詳しくは知らない。

 この話、終戦から12年後、今から50年以上昔の時代が変革期の頃の話。その当時の騒動に関わった人達にとって、この森事件は「済んだ」ことと考えているのか、親として教師として「恥ずかしい事件」なのかわからないが、関心がなかったり、知らないなんてことはないだろう。


 今もご老人から「おんしら仁淀の人間は反骨よのう」と白バイ事件に絡んで言われることもあれば、「相変わらず馬鹿よのう(権力に逆らって勝てるわけが無いじゃないか))」といわれることもある。

 私が反骨か馬鹿か。どちらかかといえば両方なんだが、そんなところに問題にあるのではなくて、「警察や司法がこれでいいのか?」なんだが、それが上手く伝えられない。



 この先、私自身の行動や発言に限って言えば、「過ぎたるは及ばざるが如し」もあるだろうし、かといって「あつものに懲りてなますを吹く」的なものもつまらない。


 

 高知白バイ事件は、ある意味で人や組織にとって「踏み絵」であり、
 また、逆に言えば「試金石」です。

 と誤解を恐れず「過ぎたること」をあえて言ってみる。

 


 
 
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