富山・強姦冤罪事件:国賠訴訟 がんばれ柳原さん 新聞読み比べ
氷見冤罪の捜査員 「確認すべきだった」 賠償訴訟で証人尋問 2013.03.05 東京朝刊 富山県氷見市で2002年に起きた婦女暴行・同未遂の冤罪(えんざい)事件で、再審無罪となった柳原浩さん(45)が国や県などに約1億400万円の損害賠償を求めた国家賠償請求訴訟の口頭弁論が4日、富山地裁(阿多麻子裁判長)で開かれ、当時の捜査員に対する証人尋問が初めて行われた。
証言したのは、氷見署の捜査主任だった刑事課長と県警捜査1課の課長補佐。原告側代理人が捜査資料をもとに、犯行現場を知らない柳原さんに警察官が「道を曲がらなくていいのか」と誘導しながら道案内をさせたと指摘すると、当時の刑事課長は「今振り返るともっと確認すべきだったが、当時は正しいと思った」と説明した。現場の毛髪や足跡が柳原さんのものと一致しないなど証拠が見つからなかったことについては、「様々な点で今思うと検討が必要だった」と述べた。
原告側は、誤認逮捕の経緯を解明するために捜査員らへの証人尋問を求めていた。県警関係者7人を対象に8月まで計3回行われる。
読売新聞社
富山・強姦冤罪事件:国賠訴訟 捜査の違法性否定 証人尋問始まる /富山 2013.03.05 地方版/富山 県警による強姦(ごうかん)冤罪(えんざい)事件で、服役後に無罪が確定した柳原浩さん(45)が国や県などに約1億円の国家賠償を求めた訴訟の第19回口頭弁論が4日、富山地裁(阿多麻子裁判長)であり、捜査関係者の証人尋問が始まった。関係者らは柳原さんに改めて謝罪する一方、「捜査に違法性はなかった」との従来の主張を繰り返した。【成田有佳】
この日、証言したのは、当時の氷見署刑事課長と県警捜査1課課長補佐の2人。刑事課長は柳原さんを犯人と確信した決め手について、被害者が強く「この男が犯人」と証言した点や犯行場所を案内した点を挙げ、「相当な理由があった」として、捜査の違法性を否定した。一方、通話履歴の確認不足などについて問われると刑事課長は「今回の問題の一端。大変申し訳なかった」と謝罪。また、課長補佐は真犯人が起こした他の事件との比較について「もう少し早く見直せず残念」と話した。
閉廷後に記者会見した柳原さんは「うそ八百で怒りを抑えるのに精いっぱい」と述べ、原告側代理人の奥村回弁護士は「客観性のない捜査が明らかになった」と話した。
柳原さんは02年に氷見市で発生した強姦と強姦未遂の容疑者として逮捕、起訴され、懲役3年の実刑判決を受けた。出所後に別の男が2事件を自供し、07年10月に無罪が確定した。国賠訴訟で原告側は、柳原さんの犯人性を否定する捜査を怠ったなどとして、捜査記録の提出などを求めてきた。被告側は「捜査に違法性はなかった」と主張している。
毎日新聞社
「捜査不十分だった」 県警誤認逮捕・国家賠償訴訟 当時の幹部証言 2013.03.05 新聞朝刊 2002年に氷見市で発生した婦女暴行事件で誤認逮捕され、服役後に無罪が確定した柳原浩さん(45)が国や県を相手取った国家賠償訴訟の第19回口頭弁論が4日、富山地裁(阿多麻子裁判長)であり、当時の捜査幹部2人の証人尋問が行われた。捜査を指揮していた元氷見署刑事課長は「捜査が不十分だった。容疑者の心情を踏まえて取り調べを行うべきだった」などと証言、捜査の不備を認めた。
元刑事課長は、現場に残された足跡のサイズや毛髪、体液などが柳原さんのものと一致していなかった点などを原告側から追及されると、「犯人性を否定するには至らなかった。今思うと、もっと詰めの検討が必要だった」と答えた。柳原さんのアリバイにつながる通話記録は「主眼を別の所に置いており、見落としてしまった」と語った。
また元刑事課長は、被害者が犯人は柳原さんだと強い口調で供述したことに加え、捜査で柳原さんが被害者宅まで案内したことから、犯人だという思いを強くしたと証言。一方、原告側の「柳原さんに被害者宅を案内させた際、明らかな誘導があった」という主張には「今振り返ると間違いだと思うが、当時は思わなかった」と述べた。
真犯人として有罪が確定した男による婦女暴行事件が、誤認逮捕から約4カ月後の02年8月にも氷見市で発生。元刑事課長に続いて証言台に立った県警捜査1課の元課長補佐は、別の捜査幹部が誤認逮捕事件との手口などの類似性を指摘したことがあったが、関連については捜査しなかったことを明らかにした。
次回弁論は5月27日。被害者から柳原さんが「犯人に似ている」という供述を取った捜査員と、似顔絵を作成した捜査員の証人尋問を行う。
北日本新聞社
「捜査不十分だった」 氷見国賠で捜査主任証言 2013.03.04 共同通信 富山県氷見市で2002年に起きた
強姦 (ごうかん) 事件などで再審無罪が確定した 柳原浩 (やなぎはら・ひろし) さん(45)が、国や県に約1億円の損害賠償を求めた訴訟の第19回口頭弁論が4日、富山地裁( 阿多麻子 (あた・あさこ) 裁判長)であり、捜査主任官として現場で指揮をとった当時の氷見署刑事課長が「捜査は不十分だった。容疑者の心情を踏まえて取り調べに当たるべきだった」などと証言した。 元刑事課長は「被害者が柳原さんが犯人に似ていると供述したことで、犯人ではないかと思った」と証言。柳原さん側に犯行現場から検出した毛髪や体液、足跡などが柳原さんのものと一致しなかったことを追及され「犯人であることを否定するまでに至らなかった。今思うともっと詰めの検討が必要だった」と答えた。 真犯人として有罪が確定した男による強姦事件が02年8月にも発生し、捜査した県警捜査1課の元課長補佐は、柳原さん側にこの点を指摘され「足跡などが違うので、同一犯ではないと判断した」と話した。 柳原さんは02年1月と3月に氷見市で発生した事件で有罪判決を受け約2年間服役。出所後の06年、鳥取県で逮捕された男が自供して 冤罪 (えんざい) が発覚し、07年の再審で無罪が確定した。 柳原さんは裁判後の記者会見で「うそ八百で怒りを抑えるので精いっぱいだった。記憶にないという証言もあったが、それで自分が犯人にされたのか」と話した。 共同通信社 氷見冤罪事件で捜査員証人尋問へ=富山 2012.12.06 東京朝刊 2002年に氷見市で起きた婦女暴行・同未遂の冤罪(えんざい)事件を巡る国家賠償請求訴訟の第18回口頭弁論が5日、富山地裁(阿多麻子裁判長)であり、事件の捜査に関わった捜査員ら7人の証人尋問と、原告の柳原浩さん(45)を取り調べた警察官と検察官の2被告に対する本人尋問の実施が決まった。証人尋問は来年3月4日から。
口頭弁論などによると、証人尋問は、柳原さんが誤認逮捕された事件の氷見署における捜査主任だった男性や、当時県警捜査一課長補佐だった男性など、捜査の全体像を知る証人から始まり、来年8月まで3回に分け行われる。その後、2被告と、柳原さんへの尋問は14年2月まで行われる。
口頭弁論後、記者会見した柳原さんは「2度と法廷に立ちたくないのが本心。なぜ自分が犯人にされなければならなかったのか、明らかにしたい」と話した。
柳原さんは02年に誤認逮捕され有罪判決を受けて服役。07年に無罪の再審判決を受け、09年5月に国家賠償請求訴訟を起こした。原告代理人の奥村回弁護士によると、14年中にも判決が出る見通し。
読売新聞社
3月から証人尋問 警察官ら10人出廷 氷見冤罪国家賠償訴訟 2012.12.06 朝刊 氷見市で起きた冤罪(えんざい)事件で再審無罪が確定した柳原浩さん(45)=富山市=が、国や富山県などに慰謝料など約1億400万円を求めた国家賠償請求訴訟の第18回口頭弁論は5日、富山地裁(阿多麻子裁判長)であった。事件当時の捜査関係者に対する証人尋問を来年3月4日から始めることが決まった。 柳原さんを取り調べた当時の県警、氷見署の捜査幹部や捜査員、検察官と、柳原さん本人を加えた計10人が証言台に立つ。証人・本人尋問は来年3月以降、6回に分けて約1年かけて行われる。
北國新聞社
警官・検察官ら10人 3月から証人尋問 県警誤認逮捕の国賠訴訟 2012.12.06 新聞朝刊 県警と富山地検の違法な捜査によって誤認逮捕されたとして2007年の再審で無罪が確定した柳原浩さん(45)が、国と県などに約1億円の損害賠償を求めた国家賠償訴訟の第18回口頭弁論が5日、富山地裁であった。阿多麻子裁判長は、捜査に関わった当時の警察官、検察官ら10人を証人として採用することを決めた。証人尋問は来年3月4日から計6回行われる。
証人となる県警関係者は、当時の氷見署長や同署刑事課長、県警本部の捜査1課長、柳原さんの自白調書を作成した取調官、遺留品を鑑定した県警科学捜査研究所職員ら8人。富山地検の担当検察官と柳原さんも採用された。
尋問は証人を1~3人ずつに分けて行い、来年3月4日以降は、同5、8、10、12月と2014年2月の予定。
弁論後に柳原さんと奥村回弁護団長が会見した。柳原さんは今後の証人尋問について「再び顔を合わせることに複雑な思いもあるが、なぜ私が犯人にされたのか真実を明らかにしてほしい」と訴えた。
北日本新聞社
証人尋問の開始、来年3月ごろに 氷見国賠訴訟 /富山県 2012.09.20 大阪地方版/富山 氷見市で起きた強姦(ごうかん)事件で、服役後に真犯人が判明し、再審で無罪が確定した柳原浩さん(45)が国や県を相手取った国家賠償請求訴訟の第17回弁論が19日、富山地裁(阿多麻子裁判長)であった。阿多裁判長は、証人尋問を来年3月ごろから開始する方針を決めた。次回弁論では争いのない事実を確定させる。
阿多裁判長は、現在原告側、被告側から請求されている証人のうち、現場で捜査にあたった警察官▽県警捜査幹部▽柳原さんを取り調べた検察官▽柳原さん本人ら計10人を証人尋問の予定者とした。証人尋問は来年3月から始まる見込みで、2カ月に1度の尋問をおよそ1年間かけて行う予定。柳原さんは「尋問内容を冷静に聞ける自信はないが、証人請求した人を採用してもらえてよかった。自分にしたことを話して欲しい」と尋問による真相解明に期待を寄せた。
また、原告側は「被告による違法捜査が原告に与えた損害は今も続いており、いわゆる心的外傷後ストレス障害(PTSD)状態にある」などとする新たな準備書面を裁判所に提出した。
次回弁論は12月5日。
朝日新聞社
冤罪事件国賠訴訟 原告側申請 8証人採用予定 警官・検察官ら=富山 2012.09.20 東京朝刊 2002年に氷見市で起きた婦女暴行・同未遂の冤罪(えんざい)事件を巡る国家賠償請求訴訟の第17回口頭弁論が19日、富山地裁であった。阿多麻子裁判長は、原告の柳原浩さん(45)側が申請した15人の証人のうち、8人を採用する予定とした。
阿多裁判長は、原告が申請した証人のうち、婦女暴行事件の被害者を取り調べた県警警察官ら6人のほか、原告を取り調べ、損害賠償を求められている警察官と検察官の2人を採用予定者に含めた。事件の被害者や地裁高岡支部で有罪判決を受けた真犯人など7人は認めなかった。
弁論後、記者会見した原告側代理人は「地裁は当時の捜査実態を明らかにしようとしており、評価できる」と述べ、採用されなかった証人について、「一部再考を求める」とした。
代理人によると、次回までに証人の採否が決定され、来年3月にも証人尋問が始まる見通し。次回口頭弁論は12月5日。
写真=口頭弁論後に会見する柳原さん(右)と代理人ら(19日、富山市新総曲輪の県民会館で) 読売新聞社
|
年収200万円弁護士、依頼を求めて町から町へ
難関試験を突破するために、多くの時間とお金を費やした「士業」の先生方は、今、悪夢の真っ只中。報酬単価は下がる一方、新規の顧客もなかなか取れない。資格さえ取れば一丁上がりも、今は昔。彼らの窮状を覗いてみた。(週刊SPA!)
[記事全文]
◆弁護士は「2極化」か
・ 弁護士、弁理士はこれから食えますか? - 東洋経済オンライン(8月30日)
・ 特集:食える弁護士、食えない弁護士 第1部 弁護士業界編 - 週刊エコノミスト(8月6日号)
◇「士業」は稼げるか
・ 司法書士、30歳を過ぎても年収200万円台はザラ - 週刊SPA!(8月29日)
・ 会計士、税理士、弁護士・・「士業」総崩れ 「TPP」も逆風になるのか - J-CASTニュース(4月17日)
第647回
マル激トーク・オン・ディマンド (2013年09月07日) |
|
今日のテーマは福島第一原発の汚染水問題と4号機問題、そして日本のみならず地球全体の未来に大きな影響を及ぼしかねないその2つの問題を、これだけ失態が続く東京電力にこのまま委ねていて本当にいいのだろうかを考えたい。
・・・ |