あしたはきっといい日

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ゆれる・・・

2006-09-28 22:49:39 | つれづれ
やっと、『ゆれる』を観に行った。

同じ環境に育ちながら、全く異なる人格を持つ存在。兄弟って、そんなものかな…と、改めて思う。
故郷に残り、父と共に家業を守る兄。東京へ出て、自由に自分を生きる弟。そして彼らの間に漣を立てる一人の女性。その波紋が家族をはじめ周囲の人たちに広がっていく。その「ゆれ」は、見るもの達の心の中にも及んでくる。
僕は弟だが、香川照之演じる兄に強いシンパシーを感じた。息苦しさを常に感じながら、それでも何かを守るためにその生き方を受け入れている。でも、その「何か」とは自分自身なのではないか…と、自分自身を振り返って思った。でも、オダギリジョー演じる弟の「ゆれ」にも、「あっ」という気持ちにさせられた。

『蛇イチゴ』も魅力的な作品だったが、この作品でも、西川美和監督は観る者の心をグイグイと引っ張っていく。

脇を固める俳優も主張しすぎず、それぞれが持ち味を発揮している。
特に、終盤で兄弟の心を大きく揺さぶった、キム兄(木村祐一)の検事の絶妙な揺らし具合が強烈だった。

忘れてはならないのが、兄弟の間に漣を立てた女性を演じた真木よう子だ。
『パッチギ』以降注目している女優だが、未見の『ベロニカは死ぬことにした』を早く観たいと思った。

まだ「ゆれ」がおさまらない。
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