湖山池の部 (小中学生)
湖山池大賞 水鳥が今年も来たよ湖山池
いつも湖山池を眺めて暮らしている作者の水鳥を待っていた気持が「今年も来たよ」でさらりと表現された。冬の湖山池が水鳥の飛来で生き生きとしてきた様子。それをよろこぶ気持が伝わる。
青島賞 葦を刈り証書をすいて卒業だ
池の葦を刈って紙を漉き自分たちで卒業証書を作った貴重な体験を力強く表現して頼もしい。とくに下五の「卒業だ」に若々しい実感がこもっている。
津生島賞 湖山池冬の名物石がま漁
湖山池独得の石がま漁を、冬の季節の自慢の風物詩としてうまく降りこみ口調のいい一句にできた。俳句は読み心地がいいことも大切なことである。
団子島賞 冬到来墨絵の世界湖山池
むつかしい言葉を使って冬の湖山池の風景をうまく写生することができた。「冬到来」と「墨絵の世界」の取り合わせで寒々とした池の冬景色が目に浮かぶ。
猫島賞 おばあちゃんこたつで語る湖山池
「こたつ」という季語を使って湖山池が登場する家族の団欒の情景がいかにも微笑ましくあたたかい。湖山長者の話からいろいろと話が弾みそうである。
鳥ヶ島賞 青島で桜見ながら風になる
この句の面白さは下五の「風になる」である。青島の桜の花の頃、湖風が桜吹雪を誘うその中に佇つ気分なのだろうか。「風になる」という感覚が微妙に面白い。
次回はジオパークの部・一般