近年、様々なメディアで心の不調に対して鍼灸治療が有効であることが紹介されるようになってきました。
気持ちを落ち着けたり、不安感からくる息苦しさを和らげたり、精神的に何らかの辛い症状を改善するためのツボは幾つかあります。
指で押すだけでも効果はありますが、皮膚の下にあるツボに直接アプローチできる鍼灸は、さらに効果があると思われます。
実際に患者さんに治療していて感じるのは、治療の際に私たち鍼灸師の手が触れるだけでも安心される方が少なくないということです。
心が不安定になっていると、身体に触れられることに抵抗を感じる方もいらっしゃいます。特に背中側の感覚が過敏になっていることが多いようです。
ただ、鍼灸師は患者さんの身体に適切に触れられるような手を作ったり、患者さんが抵抗を感じないような触り方を訓練したりしています。
また、治療の度にご自身のことを話してもらうということも、症状を改善する過程において大切なことです。
話をすることで自分自身が気付いていなかったことに気付けたり、苦しさや辛さの原因を認識して受け入れられたりもします。
不安感などで苦しくなっている時は身動きが取れないようなこともありますし、反対に衝動的に何にでも手を出そうとしてしまうことがあります。私もそのような時期がありました。
鍼灸治療で心の不調を良くしたいと思われている方は、じっくりゆっくり長期戦で治していくイメージを持つと良いと思います。
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