手話通訳者のブログ

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不都合な真実

2015-03-04 06:38:23 | 日記
地元では手話通訳者派遣制度が始まってしばらくすると、制度の利用者であるろう者たちが、
「手話通訳者を指名したい」
と言い始めた。
20年ぐらい前に、初めて派遣者が歩み寄り、
「行先が病院である場合に限り、認めましょう」
ということになった。

手話通訳者として、気になることがあった。

いや、気になるというより、
「数年後にはこうなるのではないか」
という確信に似た予感があった。

ろう者たちが「指名したい」と思うような手話通訳者は少ないだろう、と。

派遣者にも、手話通訳者にも、守秘義務がある。
誰が誰に指名されている、などということは、秘密にすべきである。

しかし、手話通訳者として、知りたいことがあった。
全体の派遣申込のうち、「指名」はどれぐらいの割合なのか。
一番たくさん通訳現場に出ている通訳者は年間何回ぐらい通訳に行っているのか。

しかし、派遣者に質問しても一切、解答してくれない。

なんで教えてくれへんのや?
「守秘義務があるからです」
個人名を教えてくれ、と言ってるんやない。個人情報保護法上、問題ない範囲で聞きたいだけや。
「だめです」


地元派遣者の頑なな態度には、理由があった。




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