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爺さんが伝えたいこと

寡黙に生きて来た爺さんが、一つの言葉ででも若い人達の役に立つならば、幸いです。

〝ビンチ〟に強くなる

2021-12-03 16:05:34 | 日記
ある冬の初めの頃、庭を眺めていた孔子が、しみじみとこう呟いた。

「ああ、すっかり寒くなって、花は枯れ葉が散り果ててしまった。

でも、松と柏の木だけは枯れ萎む事なく、厳しい寒さによく耐えているなあ。

「歳寒くして、然る後に松柏の刻むに後るる事を知る」。

年末になって時節が寒くなっても、松や柏の木が寒さに悩まず、苦しまずに、不変の緑を誇っている姿を、讃えたのである。

気候が寒くなったとは、世の中が乱れ、不況になった事の例えである。

状況が悪い方に変化した時、精神力の弱い人には、草木が枯れてしまう様に、しょんぼりして、うっかりすると突然病気になってしまう事もあろう。

そんな時は、みんなで励まし合って、手を携えて、過酷な情況に立ち向かい積極的に乗りきって行きたい。

松や柏の緑の様に、心だけはしっかりと強い人になりたい。

どんなピンチの時でも…。

「松樹千年の翠」ーこれは、南宋末期の禅僧、石田法薰(せきでんほうくん)の名高い言葉である。

松の緑の美しさは、千年も変わる事はない。

この言葉から「松柏千年の春」という詩句も生まれ、元日やお祝いの時に、よく掛軸にして床の間にかけた。

どんな辛い事が有っても、松の緑の様に相変わらず、元気にやって行こう…と。

「一枝の梅花、雪に和して香(かんば)し」(出典未詳)。

これも、あまりにも名高い禅語てある。

まだ、春は浅い。梅の花がたった一本の枝先に、ポツンと咲く。

何と無情にも、その花の上にハラハラと雪が舞う。

いつの間にか、雪が冷たくこんもり積もる。

が、梅の花は突如迫った辛い情況に、毅然と和して、凛々しく咲く。