特攻の勇士達に、よくぞ散って下さったと、お礼を申し上げたい。
誰が好き好んで死ぬものか。
先輩が逝ったから、親友が逝ったからと言って、誰が好んで逝くものか。
両親・兄弟・最愛の人を残して、誰が逝くものか。
建前を表出して、笑って逝っただけの事。
死にたいではなく、死ななければならなかったから、逝っただけの事。
逝くからには、大きな獲物を捕ってやろうと、思っただけの事。
誰が好き好んで、死ぬ訳がないやろ。
思いを残さずに、死ぬ訳がないやろ。
あれもしたい、これもしたいと
思って死んだ筈だと、思いたい。
でないと浮かばれんやろ。
二十歳前後の若者が、表だっては国の為にと、思わないと死ねんやろうもん。
彼等の思いを、無駄にしてはならない。
無駄死にと思って、散ったに違いない彼等の思いを、尊敬せずにはいられない。
若い君らには、考えられないだろうが。
老い先短い爺さんだからこそ、しみじみと考えてしまうのだが。
昔の日本には、若い勇士達がいた事を、忘れないで欲しい。
若い君達には、出来んかも知れんね。