犯罪を犯したものの心理学的解釈は今なお曖昧なものである。その理由として挙げられるのが、認識の限界、精神性優劣感などである。まず認識の限界から話す事にしよう。ショーペンハウアーが「根拠律と四つの根について」で述べている認識の根拠律が適応される。この認識の根拠律とはこう言う意味である。自らの考え、感じている事は認知できるが、他人の考えているや感じている事は行動からしか推察できず、それを完全に認識する事はできない、という意味である。言われてみれば簡単だが、この問題に深い洞察を加えたものはごく小数なのである。しかもこの法則は人間相互間の意思疎通の問題にも連関しているので、見逃すわけにはいかない。したがって、この法則を鑑み、殺人者の行動を追うわけになる。それは行動心理学に近いものになるであろう。
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