A collection of epigrams by 君塚正太

 君塚正太と申します。小説家、哲学者をしています。昨秋に刊行されました。本の題名は、「竜の小太郎 第一話」です。

ショーペンハウアー「意志と表象としての世界」1続

2009年02月17日 15時02分11秒 | 哲学
 まず、表象としての世界は、自然科学の諸法則を定めている。自然科学はいくら行っても、途中で、頓挫する。なぜなら、表象としての世界しかとらえていないからである。表象という言葉を分かりやすく言えば、それは現前する世界であり、そこらへんに転がっている石や、木、さらには荘厳な建物や太陽や銀河系なども含まられる。これらを研究するのがもっぱら自然科学である。だけども、注意してほしいことがある。自然科学とは、倫理や理性については教えてくれない。もちろん、私の記憶が正しければ、第一巻の第八節でショーペンハウアーは理性について触れている。そして、何といっても彼の文体は分かりやすい。同時代のカントやヘーゲルに比べてはるかに明快に書かれているのである。
 表象としての世界では、もっぱら自然科学は証明を必要とする、と書かれている。それは確かにそうである。さらには、図解入りで詳しく論理学や化学などのことが説明されている。これは、哲学入門者にも分かりやすいであろう。
 それから、第二巻に移り、意志の説明が始まる。これは、端的に述べれば、盲目的に生きることを意志と述べているのが、第二巻の内容である。しかし、第三巻の意志の捉え方は違う。このことは、次回に繰り越すことにしよう。

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1 コメント

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Unknown (do)
2012-12-31 16:32:18
ショーペンハウアーに興味を持つ者です。
もし可能なら続きを書いていただけませんか?
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