滅多にないことですが、若いエゾジカが死んでいました。死因は分かりません。死後1-2日
ほどでしょうか。胃の中のガスの発酵状態からの推察です。
おばんです。小太郎でごじゃります。
◆ ときどきプレゼント ◆
冬季には年老いたシカが死んでいるところに出会いますが、食糧の豊かな夏季は珍しい。
見つける前にオジロワシが数羽、飛んで行くのを見ていました。彼らが集まってくるには
理由があります。食べ物が転がっているのです。
波ぎわを歩いて行くと1羽また1羽と警戒したオジロワシが飛び去って行きます。いよいよ
近い。逃げずに浜に降りているヤツ。流木に止まってこちらをうかがっているヤツ。まだ5,
6羽はこちらを見ています。
発見。鹿の子模様が綺麗なオスのシカです。角が二股。3歳くらいでしょうか。毛つやは悪く
なく、痩せていません。病気で死んだようには見えません。
もしかしたら海でおぼれてのかもしれません。二日前に低気圧が通過して強風が吹いていました。
前にも見たことがあります。泳ぎ出したのはいいが、引き潮でどんどん沖合に流されていき、
慌てて岸に向かい泳いでくるのを。
集まっていたオジロワシは10数羽。多くありません。死体を見ると口の周りだけ皮膚が
剥がされています。歯が露出していますが、他のところは食べられた形跡はありません。
新鮮で皮膚が引きちぎれないのです。腐敗が進み、皮膚が裂きやすくなるのを待っている
段階です。
近隣のオジロワシにはまだ情報が流れていないのか、いつも野付半島にたむろするオジロワシ
の数ほどしか集まっていません。
1週間後、同じ場所に行ってみると死体は跡形なく、すべてがなくなっていました。
いつもならいるカラスやカモメは繁殖に忙しいのか、姿を見ませんでした。オジロワシだけ
で平らげたようです。それか海がさらっていたのかもしれません。
クリスマスの夜に道端にローストした七面鳥が落ちていたような
毛皮をまとったエゾシカは、皮がかたくてすぐには食べられないんですか、人間の行き倒れだったら、あっという間に骨だけにされるでしょうね
>死後1-2日ほどでしょうか。胃の中のガスの発酵状態からの推察です。
さすが獣医、よく観察してますね